マチアプでヤリモクに引っかかった話


こちらの記事の番外編。

【26歳 ありがとう。さようなら。】
当日の私の心境です。



マッチしてその日に飲みに行った。

めんどくさい手間が省けて助かるなーぐらいの気持ちで会いに行った。もしそういう下りになれば断ればいい。というか断れる謎の自信があった。(大フラグ)
タメ口でいいですという私のプロフ文に敬語で応える彼は私からみて紳士だった。

写真は好みじゃないけど、写真はいい意味でも悪い意味でも嘘をつくのであんまり信じなかった。

彼のおすすめの居酒屋があるというので、ほいほいついて行った。普段は敵陣地に入ることなんてしないのに。
生理前で低気圧で、その日の私はなんだかおかしかった。
身長はそこまで高くないけど、普通にイケメンだった。好きな顔すぎたのが良くなかったのかもしれない。

話の返しが適当だったので、私の事興味無いんだなぐらいの気持ちでいた。

今まで割り勘か多く払った経験しかない私はスマートに奢ってくれた彼は神様のように思えた。
「美味しいワイン飲みに行こう」というので、てっきり2件目はバーに連れていってくれるのかと思っていた。
なんだかいつもより気が緩んでて、酔っていた。
彼が入ったのはコンビニ。
大衆向けに作られてるから美味しいんだといって、ワインを買った。
外飲みでワインなんか飲むことある?とちょっと疑って、でもまあ気にしすぎかと思ってしまい、ワインを買った彼の後をひょこひょこついて行ってしまった。
歩く速度を合わせてくれない人だった。
向かった先はまあ当たり前にホテル。
初めての経験だったから私も「え!?こんな感じでホテルに行く流れになっちゃうの!?」と内心焦っていたが、アルコールのせいでよく分からなくなっていた。
ホテルは満室だったので外に出た。心底安心した自分と、ちょっと残念になってた自分がいた。
何回も言うが本当にこの日の私はどうかしてた。

ホテルから出て、ちょっと散歩しようかと言われた。正常だったらこれが散歩じゃないことは認識できていた。一緒に飲んだ居酒屋から10分ぐらいに家があると数時間前に言われたことを思い出した。

ご察しの通り、彼の家に向かっていた。もう正直住宅街に入った時点でもうなんか、諦めた。今思えば流されてしまった自分が情けないけど、正直好奇心が上回っていた。そうして私の初体験とファーストキスはあまりにもあっけなく終わった。

ファーストキスはレモンの味とかよく言うけどあまりにも無味で、彼の口から出る好きもどんな言葉も受け止められない自分がいて、触れられても嬉しくなくて、流されちゃったなって自分に嫌気が差して、ひたすら自己嫌悪。

初めてということすら申し訳なくなってきて、全部どうでも良くなった。彼の抱き方は乱暴で、悲しかった。こんな風に初めてって終わるんだなって、初体験を過大評価しすぎてたなーって考えながら、やっぱりどうでも良くなった。

事後に初めてなんだよねと打ち明ける私に彼はとても驚いていた。
とても初めてに思えないって言われて、「私の演技が上手だったんだね」って切り返してたぐらい全てにどうでも良くなっていて、落ち込んでいた。

キスも何もかも嬉しくなかったけど、唯一抱きしめられて、手を握ってくれたことだけが嬉しくてちょっと泣きそうだった。

もう全てめんどくさくなっている私を「終電で帰りなよ」って諭す彼に悲しくなって、「ヤリモクじゃん!」ってキレたのをちょっと覚えている。

駅前までタクシーで送ってくれて、(そこまできたら私の家まで帰せよ!!!)また会おうねって言ってくれたけど、酔いが冷めたらきっともう会わないんだろうなって思って、それも寂しかった。大変わがままである。

彼氏作ろうと意気込むからしんどくなるんだ!と自分の肩の荷をおろしてしまったばっかりに、警戒心が薄れヤリモクに引っかかってしまった。

マチアプに希望が見いだせなくなっている。
私が何の目的でやっているのかさえよく分からない。
めんどくさいテンプレ会話は省きたいし、手軽な飲み友をつくりたい。そこから恋愛に発展して欲しいなと考えるのは、間違いなのであろうか。
やはり私もお昼のカフェから始めるべきなのか。

どんなアプリにもヤリモクはいるし、正直その誘いに自分がノーと言えれば何も問題ないと思っていた。自分が未経験であることがコンプレックスだったけど、思い返すとそれが後ろ盾になってくれていて、「絶対に流されないぞ!!」と鼓舞してくれていた。

抱きしめてくれた、手を繋いでくれた、そんな些細なことで喜べる自分を蔑ろにしてしまった後悔が大きくてしばらく立ち直れそうにない。


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