練習しよ?
「コロナのせいで、最近外出できないし、ずっと家で動画も暇だな。待ってても面白いことなんて起きないし、ちょっと街コン行ってみよ」
唐突に思い立った結果、街コンに3件行ってみました。
・街コンとは?
街コンとは、街ぐるみで行われる大型の合コンイベントであり、一般的な合コンと異なり、参加者は少ない場合でも数十名以上、規模の大きいものでは3000名弱にもいくようするに出会い系のイベントです。近年話題にもなっており、参加したことのある方も多いかと。目的は様々ですが、結論は「誰かと出会うこと」につきます。
・街コンのアジェンダ
所要時間:1~2時間
・プロフィール記入
・自己紹介
・フリートーク(30分程度)
・席替え
※2回程度繰り返す
ただ、これだけです。
基本的には参加者マターになるので、こういう組み方になってました。ちなみに、上記ができない参加者もいるので、その時は運営の方がサポートに入ってくれました。なぜ知ってるかというと、サポートに入ってもらったからです。参加した素朴な感想と、いったいなぜそうなってしまったのかの要因分析を行いました。
1、第一印象が全て
自己紹介で「きもい。」と思われたら、もう終わりです。
最初にマイナスではじまった場合、よほどの挽回がないとそれはもう終わりです。なぜなら、挽回ができるタームは、街コンのアジェンダには入っていないのですから。
では、人に興味を持ってもらえる自己紹介とはなんなのか。
そもそもなぜ自己紹介が必要なのかを分析します。
■自己紹介の役割
「そもそもお前誰やねん」
向かいに座った相手の感情なんてこんなものです。
自己紹介することで「私は怪しいものではありません」と弁解する必要があります。
自己紹介をきちんとできない人は「あやしいやつ」でしかありません。
ではきちんとした自己紹介とはなんなかも考えました。
■目的
「私は怪しい者ではありません」
これだけが自己紹介ではありません。ここまでできて、やっとスタートラインです。そもそもの自己紹介の目的としては、相手に興味を持ってもらうことです。
相手が興味を持ちやすいのは、ミラーリング効果のような「共通点や類似性」、オンリーワンの「独自性」の2つしかありません。
ただし。オンリーワンは博打です。友人にしか受けない身内ネタや、自分でも「ちょっとやばいかも」と思うものを出すのは絶対にやめましょう。
自己紹介は「俺かっこいい」「私かわいい」をひけらかす場ではありません。加点を狙いに行くのではなく、減点を全力で回避しましょう。プラマイ0でいいのです。最初からマイナススタートする方がこの後への影響が大きいのです。なぜならば、街コンでは減点を取り戻すチャンスはないのですから。
「私はこういう者で怪しくありません。ちなみに補足としては、」とした構成が無難かつ理想です。(※これは構成です。)
マイナスケース
・名前、年齢、職業しか伝えない。
そこから何をどう深ぼるのか。相手に任せっきりですか?
男性でも女性でも不評です。他の参加者はホストではなく、あなたはゲストではありません。
「てめえ何様だ?」と笑顔で思われたくなければ、しっかりと相手に情報を与えましょう。
・明らかな自己アピール満載
自慢も自虐もNGです。初対面の相手にフォローを期待するのは、非常におこがましいです。
もちろん加点になることもありますが、同じ確率で減点になります。リスクを承知したうえでの実行以外はやめましょう。
■自己紹介の構成
基本は記入したプロフィールに合わせてお話します。大枠は下記です。
基本的に2〜3分でまとめます。
話すぎずにちょい出しぐらいが理想です。話過ぎるとフリートークで話す内容がなくなるので、ちょい出しで止めましょう。
必須項目
・名前(フルネームでなくても可)
・年齢
・職業
・趣味
・出身地
・身長
追加項目(あると話題を広げやすい)
・趣味
・特技
・休日の過ごし方
・自分の性格
2、会話を広げる
自己紹介が終われば、フリートークに入ります。この時に十分な情報収集ができていないと、訪れるのは地獄の沈黙です。
NG行動
・それ言わんかったっけ?
自己紹介で聞いたことを話題にして、深ぼるのはOKですが、そもそもの前提情報を間違える、忘れて聞いてしまうは、マイナス100点です。おめでとうございます、終了です。もう挽回はできません。あなたの第一印象は「キモい死ねよ」です。
・リピートアフタミー?
声が小さい、向こうに同じことを繰り返し言わせる、話を聞き逃すという状態で、相手に1回以上同じことを言わせるのはNGです。言葉を発する相手に全集中すること。たとえタイプでなくても、これができないあなたの第一印象は「キモい死ねよ」です。
・偏差値低くてわかんない
学歴が高いのはステータスですが、難しい専門用語で会話するのは頭が悪い証明です。即刻辞めましょう。頭がいいとは、誰にでもわかる言葉で噛み砕いて話せる人を指します。頭いいアピールで難しい言葉を使ってしまうと、あなたの第一印象は「キモい死ねよ」です。
※一部学歴が高い人に興奮する人もいますので、そういう人には有効ですが初対面でそこまでわからない時は博打です。
・一問一答
プロフィールをもとに会話をするのはいいのですが、聞くだけのFAQはやめましょう。そんなものはコミュニケーションではありません。コミュニケーションとは、回答に興味を持ってそのまま話題を広げます。相手の回答に対して5W1Hで広げましょう。それができないとあなたの第一印象は「キモい死ねよ」です。
■会話とは
フリートークはおおよそ1時間半続きます。もちろん相手も変わりますが、1人あたり平均15〜20分の会話が必要です。
たった2、3分の自己紹介から、会話に繋げることはできるでしょうか?
答えは簡単です。コミュニケーションに慣れていれば余裕、そうでなければ地獄です。会話の主導権を握られた瞬間に、あなたは相手のホームフィールドで戦うことになります。ホーム戦とアウェイ戦、どちらが会話しやすいのかは一目瞭然です。
コミュ障が許されるのは22歳までのかわいい女の子とイケメンだけです。社会人には許されません。誰もが自身のホームフィールドを持ち、鉄板のセールストークを披露できる必要があります。
また、一般的には男性がリードする傾向が強いです。女性にリードされるということは、一般的に見てもその後に続く可能性は低いでしょう。
セールストークNG例
・男臭い職場の詳細を語る
自衛官や消防官、警察官、SEなど職場で出会いがない方も多いでしょう。聞かれた時は要注意です。相手は社交辞令でしかなく、詳細に興味などカケラもありません。会話のきっかけとして聞きやすいから聞いたにすぎないのです。軍オタなどでない限り、基本的に興味はないのです。
話題内容としては、入社動機(そもそもなぜ入ったのか)、こういう珍しい決まりがあって面白い、職場を舞台にした映画やドラマがあればそれを題材に、俳優の〇〇さんがやってたような業務と伝えたあと、女性に「〇〇さんはどんなお仕事なんですか?」と話題を振るなどはスムーズです。
・デートで行きたい場所を自分優先で語る
デートは1人では行けません。自分がもてなすために自分の行きたいところを言っても減点です。
そのため、相手に選択肢を与え、かつ具体例も入れなから伝えることが必要です。
男性解サンプル(*は参加者に応じて変更)
「僕はアウトドア/インドアですが、相手の好みに合わせて*夢の国からやすい*居酒屋、*バッティングセンターまでどこでもエスコートします」
女性解サンプル
→はっきりと主張が必要
「高すぎない美味しいご飯屋さんで一緒にご飯食べたいです」
「アウトドア/インドアなので◯◯できたらうれしいです」
・初恋の話
初対面の人のこの話、興味、ありますか?
この話題振ったやつは、その後空気になるので途中退出NGの会場で放ったら地獄です。相応のリスクを承知で使いましょう。
3、連絡先の交換
どんなに天国でも地獄でも時間という制限は一定です。別れ際にやってくる「気になった人との連絡先交換」。もちろんいいと思ってもらえなければ、相手の連絡先は手に入りません。正直、このタイミングでどうあがいても結果は変わりません。なので、やってはいけないことを下記に記載します。ただ、相手からしっかり結論をもらえるわけではないので、強引に貰うのはやめましょう。また、LINEは簡単にブロックもできるので、手に入ったからと言って安心してはいけません。
■パターン別
しっかりと脈がある場合は、交換した後の「今の人です」と主張するスタンプに即既読や何かしらの返信が起きます。
それなりに好印象の場合は返信は返ってきます。会話を続けられる場合は比較的好感度が高い意思表示なのでフォロー次第です。時間が空いたり既読無視の場合は、あなたが連絡を送り続けるのと比例して相手の怒りのボルテージの上がっていきます。しつこくしては絶対にいけません。その先にあるのはSNS投稿や面白LINEを募集しているYoutube行きです。
全く脈がない場合はそもそも連絡先を交換できません。これで落ち込んではいけません。むしろ人の目を気にして交換はしてくれたが速攻でブロック、または1通目を見てすぐにブロック、既読だけつけ続け、怒りか笑いのボルテージが上がってきたらSNS投稿かYoutube行きです。連絡がつかない時は縁がなかったと思い、来世に期待しましょう。
■別れ際
無理に2次会に誘うのはやめましょう。今日この後の予定があるかないかもわからない時は特にやめましょう。意外とみんな家に帰るという予定で忙しかったりします。
どうしても、という人はちゃんとLINEの返信が返ってくる人へ個別に誘いましょう。これが最も確率が高く、外しません。交換したかった人の連絡先が手に入らなかった人は大人しく諦めて、次回か来世に期待しましょう。出待ちはやめましょう。
■サンクスメール
サンクスメールは早ければ早いほどいい、というのは社会人の常識です。サンクスメールに返信できない人は社会人としても終わっています。絶対に仕事ができません。どんなに嫌な相手でも「ありがとうございます」にはスタンプでもいいので返しましょう。日本人は文科省に、ありがとうとごめんなさいは言える子に育てと教育されたはずです。
ただしその後の返信は無視してもいいです。興味ないものに貴重な時間を費やすよりは、次の会に期待しましょう。
NGメッセージ例
・謎のアルカイックスマイル顔文字「😃」
相手の怒りのボルテージが上がると殴りたくなる顔をしてます。火に油です。物理的に殴り合いを開戦したくない場合は控えましょう。
・おじさん絵文字「❗️」「💦」
年齢を感じます、やめましょう。
・すぐに遊びに誘う
送る前にセカンドオピニオンを入れましょう。。あなたがの心に、致命傷を負いたくないのであれば。
・既読無視を無視
既読無視はあなたと話したくないのサインです。連続して送るのはやめましょう。
・スタンプへの話題返信
スタンプのみ返信は、会話を終わらせたい合図です。無理に続けようとしてはいけません。まだそこまで心の距離は近くないです。
・許可なく下の名前呼び
突然相手の下の名前で送るのはやめましょう。「気安く呼ぶんじゃねえよ。◯◯さんって苗字で呼べや」と気持ち悪がられるので、いきなり距離を縮めるのはやめましょう。
・まとめ
1)自己紹介は2〜3分で個人情報の「ちょいだし」
2)相手の話は誰でも全集中で聞き漏らさない
3)ぶっつけ本番はやめろ
4)質問1つを掘り返せ
5)連絡はしつこくしすぎない
6)引き際は見極めて
■練習が必要
相手マターだから。トライアンドエラーとか。アドリブとか。そんな対応ができるのは場慣れした玄人のみです。初心者がぶっつけ本番でできるものではありません。
慣れない人が挑んだところで、待っているのは相手の冷たい目線です。
空回り続ける時間は心が持ちません。また、相手からのフィードバックもありません。気付けなければ永遠に「ないわ」と思われ続けることになります。
収穫のない回を何十回と繰り返すのは心にもお財布にも厳しいため、早い段階で自分がどれくらいやばいのかを自覚する必要があります。
自分が話すだけが会話ではありません。聞く、ということから始めて相手の情報を引き出してみましょう。
マナーを守るためにも、まずはしっかりと勉強して練習してから「キモい」と思われないようにすると、いい人に巡り会えると思います。
人生に明確ななマニュアルなんてありません。単純に練習不足、経験不足があなたの残念さを招いています。
経験ないくせにぶっつけ本番ができるほど世の中甘くありません。
ぜひ身につくまで勉強、練習を繰り返しことが、成功への最速だと思いました。
以上、興味本位で街コンに行った感想と要因分析の話でした。