頑張る方向間違えた
期待と実際のパフォーマンスは、悪い方に乖離するものです。
1番多いのは採用活動だと思います。
やっぱり皆面接だとちょっと見栄を張ってしまいますし、面接官も嘘発見機じゃないので何が盛られてる情報だなんてわかりません。
面接ではすごくいい人でぜひ働きたいと思っても、入ってみたら「あれ、、、思ってたんとちがう。。?」となることも多いかと思います。
採用に関しての要因分析は別の機会にして、そもそも何故この期待とパフォーマンスの関係が右肩上がりではなく、右下がりになりやすいのか、理想と乖離してしまうのでしょうか。
そもそも人の印象は第一印象で決まります。その第一印象は3秒で決まると言われています。
正直、3秒のほぼ直感で決まった第一印象を信じる方がナンセンスじゃないかと思います。
人は他人を見るとき、2つのパターンに分かれます。
・時間経過と合わせて、相手の良いところを探す「加点法」
→面接官はだいたいこのパターンです。
・時間経過と合わせて、相手の悪いところを探す「減点法」
→プライベートはこっちが多いかと思います。
私は専ら減点法なので、遠慮なく点数を引いていきます。だいたい皆0点になります。のび太くんばっかりです。
導入が長くなりましたが、第一印象だけで評価ができるサービスがあります。今回はそのサービスを使った話をしようと思います。
1、イケメンソムリエ活動時代
マッチングアプリです。
あのサービスは、第一印象で相手の画像が好きか嫌いかを即決できるものになってます。
3秒の直感で判断し続ける、永遠の2択問題です。
そもそも何故、私がTinderをはじめたかと申しますと、彼氏を作ろうキャンペーンが終わった頃でした。
端的に言うと、私はイケメンが大好きです。それはもう、大好物です。
ただ別にイケメンとどうこうなりたいわけではなく、目の保養にしたかったです。
現代社会を生きるだけでもしんどいので、食事をして胃を満たすように、目にも保養が必要なのです。
Tinderのいいところは、誰もが写真のクオリティで採決するため、「自分がイイ!と思う写真を1枚目に持ってくる」ところです。
デザイナーのポートフォリオ選考と一緒ですが、基本的に一番前に自分が自信を持てる写真を配置します。なので私も「そもそも、1枚目がいけてないやつはその後の写真など見ない。速攻左。1枚目がイイやつだけほかの写真も見る」という施策をとりました。
ちなみにその時に設定していたプロフィールがこちらです。
なので、マッチングする男性からは「俺、何点?」しか聞かれませんでした。イケメンウォッチング用のアルバムみたいな使い方してました。もちろん、イケメンソムリエは自称です。
しかし、ソムリエはいくら評定B以上の人とマッチングしても、会うことはありませんでした。
理由としては、「画像だけの印象でこの点数なのに、会ったら絶対がっかりするじゃん。なんで高確率でがっかりするために貴重な時間を、化粧するという時間も含めて使わなきいけないの? 会うメリットのが、なくない?」という、冒頭の期待を上回るパフォーマンスは出ないと考えているが故のものです。
しかしながら、多くの利用者がマッチングアプリを使う目的は、「異性と出会うこと」です。そこに全く出会う気サラサラない、結論から言うといわゆるヤリ目よりも利用者からは迷惑な登録者になっておりました。
イケメンソムリエをしている、と伝えた友人からの総評がこちらです。
「貴族の戯れ」
さすがに迷惑かもしれない、と反省した私は、改めて見る側の気持ちを考えて方向性を変えることにしました。
2、軌道修正時代
方向性を変えても、目的は変わりません。そう、私はあくまで「イケメンウォッチング」がしたいだけなのです。
これを言ったとき友人には「でもあいつら加工するじゃん。天然じゃなくね?」と言われました。だからなんだ、と私は答えました。
「別に会うわけじゃないから、画像という完成品がキレイであればOK!」
そもそも、加工しないほうがいいわけでもないと思います。きゅうりだって冷やしただけのものよりも、塩漬けにしたほうがおいしいです。現代日本人の添加物に侵食された味覚では、加工物でないと物足りないのですから。
また、私は「嘘をつかない」ことを決めています。好きな人のタイプがこれなのと、自分ができないことを相手に求めるのはおこがましいと思うので、どんな人にも誠実であろうと思ってます。
そしてソムリエ活動をする中では点数を聞かれるだけの会話で終了したので、正直マンネリ化してました。そこでふと「イカれたやついないかな」と思い始めました。どうせなら、イケメンかぶっ飛んだ面白い人とマッチングしたいと思いました。
その結果、出来上がったプロフィールがこちらです。
絶対によろしくしたくないプロフィールが出来上がってしまいました。
余談ですが、冒頭文は昔、渋谷のスクランブル交差点を歩いてたら、酔っぱらった外人の集団に囲まれて、お姉さんの1人に言われた言葉です。交差点を渡った時には解放されました。いつか機会があれば書きます。
もう正直に、「あ、こいつやばそうだな」っていうのを全面に押し出した文面にしました。
ちなみに最初にマッチングしたのは、鬼滅の刃の猗窩座 (あかざ)にパンダ耳をつけ、「お前もパンダにならないか」とセリフがついてた人でした。しかもイニシャルが T でした。
何名かマッチングしたのですが、パンダを超える人はいなかったです。なので、またマンネリ化してきました。
その結果、もっと面白い人とマッチングしたい!と思い、また方向転換をしました。正直、このあたりからイケメンウォッチングを忘れ始めました。
3、ストレンジピーポーほいほい時代
パンダの誘いを忘れられない私は、パンダ以上のインパクトを求めてまたプロフィールを変更しました。
「これできっと、目的に外れた人とはマッチングせずに、面白い人とマッチングできるだろう!」と満足してましたが、結論言うとマッチング率が格段に下がりました。
そしてもちろん、パンダ以上の人ともマッチングできませんでした。
この頃の私は、もはやスワイプするときに見るのが「画像」ではなくて「プロフィール文が面白いか」に軸が変わっていました。もはやお笑い事務所の書類選考かなんかなのかぐらいじっくり見てました。
「何度見ても顔が覚えられない」という理由で探偵事務所に採用されたという自称うさぎ探偵やシーシャバーの求人出してる人とか、お母さんへの手紙をプロフィール欄に書いちゃってる人とか、「コミュニケーションコストがかかる女は相手にするなっておじいちゃんが言ってました」って人とか。
本当にたくさんの人がいましたが、手ごたえがいまいちでした。
なぜだろうか?と考えた私は1つの仮説にたどり着きました。
「もしかして、登録画像に遊戯王カードがないから?」
今では、どうしてそうなったと思うのですが、この時の私は嬉々として遊戯王カードをプロフィールに設定しました。
結果からいうと、マッチング率はさらに落ちました。
ただ「ホーリーエルフ美人だね」「ホーリーエルフにつられて」というおそらくデュエリストたちとマッチングするようになりました。現役か引退してるかはわかりませんが、ホーリーエルフつよすぎんだろ。
なので、この次の更新では、「友達にもっとかわいい写真使いなよって言われたけど、ホーリーエルフ美人じゃん?」とだけ書きました。やっぱりデュエリストとマッチングが多かったです。強みを全面に押しすぎた気はしました。
なんか、思ってたんと違う。
このあたりで、ちょっと我に返り始めました。というか、飽き始めました。
基本的に皆様会いたがるので、「コロナに感染したら、職場に顔向けができない」と断ってました。それでもしつこく誘われると、この人は職場に迷惑をかけるとか考えられない人なのかなあと思い、さらに評価が下がりました。
そういうのがもろもろ続き、もはやログインをしなくなりました。
まとめ
・イケメン画像は面白さで売っていないので、スワイプ時の評価が最大。あとは落ちるだけ。
・面白さを要求して面白いやつ少ない。
・デュエリストはあんまりおもしろくない。
大活躍したホーリーエルフは、もうプロフィールから消しました
私が今回の件で学んだのは、「Tinderには面白い人はほぼいない。いてもごく少数」ということです。
そもそも論、利用者は面白さを求めるのではなく、「出会い」を求めているので、そんな一目でやばそうなやつと恋に落ちれると思うやつのが少ないなと思いました。
ただ、出会う目的以外がまたできたら、その時はチャネルとして遠慮なくTinderを使おうと思います。新しいアプリ入れるのめんどいし、仕組み覚えるのもめんどいですし、Tinderはお遊び感覚のライト層がユーザーに多いですが、ガチなやつに交じってしまうとそれこそほんとに空気が読めなくてご迷惑をおかけするので、ユーザー層的にも都合がいいなと思います。
以上、マッチングアプリを本来の使用目的以外で使用し、迷走。最終的にデュエリストとマッチングした話でした。