Pharrell Williams「Happy」：音楽を映像で共有し、観る人の心と身体を動かす

Pharrell Williamsのヒット曲「Happy」といえばミュージック・ビデオが思い浮ぶ――そうした人は少なからずいるのではないでしょうか。曲がリリースされたのは2013年。動画でリアクションして遊ぶムーブメントが大きく拡がり、日本も含めて世界を巻き込みました。

「Happy」のビデオは、Pharrellを含む出演者がカメラの前で思い思いに踊りながら歩くシーンをつないでいます。人々はこのビデオを模したオリジナルの動画を作成し、「Happy」の音源を重ねてYouTubeにアップしました。動画で音楽を共有する時代の象徴のひとつといえるでしょう。

多くの人がミュージック・ビデオに影響された要因には、曲の良さが伝わったことも挙げられます。バックトラックは軽快なリズムとシンセサイザーで構成されたシンプルなものです。各所に散りばめられたパーカッションやハンドクラップが心地よく響き、乾いたリズミカルな音が足取りを軽くしてくれます。

バックトラックが薄いことで、高音が魅力的なPharrellの歌声が引き立ちます。Pharrellのボーカルを彩る重要な役割を担うのが、何人もの声を重ねたコーラスです。美しいハーモニーを生み出すコーラスも「Happy」の素晴らしさを存分に伝えます。Pharrellの歌声とコーラス隊の歌声のレイヤーを感じ、その魅力を味わえるのは紛れもなく幸せな時間です。