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TM NETWORK「Get Wild Continual」:YONMARUに刻む新しい変化の痕跡、新しい印象を刻む2024スタイル

TM NETWORKの「GET WILD」を巡るストーリーは新しい章をいくつも書き綴り、僕らの印象を何度となく刷新しました。ライブでのパフォーマンス、リミックス、リメイクといった音楽的変化の試みは、曲が誕生した1987年から始まります。それは今もなお続き、2024年に新たなバージョンを発表しました。タイトルを「Get Wild Continual」といいます。デビュー40周年――YONMARU――を迎える4月21日にリリースされました。

Continualの構成はオリジナルを踏襲しています。特にイントロのつくりは、オリジナルと相似形になるように意図されたのではないでしょうか。しかし、聴き手の印象を変える仕掛けも健在です。が組み込まれています。例えば、イントロやエンディングを拡張しない代わりに、一番の後の間奏を伸ばし、EDMらしさを感じる音を埋め込みました。また、Bメロの♪It’s your pain or my pain or somebody’s pain♪でコーラスが際立つミックスも、これまでとは異なります。ボーカルとコーラスが立体的に組み合い、TM NETWORKのハーモニーが素晴らしいことを実感できます。

そして、外せないのがリズム関連のアプローチです。随所でパーカッシブな音(「DEVOTION」や「Whatever Comes」でも活躍する音)や細かく刻むドラミングを重ね、四つ打ちを土台にしたリズムを彩ります。思い返せば2022年のライブで生のパーカッションが入り、「GET WILD」でもティンバレスの音が響き渡りました。リズムが際立つアレンジは後のツアーやレコーディングに引き継がれており、その延長線上にContinualも位置します。多彩なリズムに包まれ、新しい「GET WILD」の世界を堪能しましょう。


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