Afrojack「Bringin It Back」:ロックに匹敵するEDMのワイルドな側面を体験する
オランダ出身のDJ/Producer、Afrojackがリリースした新作EP『Press Play』の1曲目に、「Bringin It Back」という格好良い曲が収録されています。シンセサイザーの荒ぶる音が特徴的で、実にAfrojackらしい曲です。
個人的にAfrojackのイメージを決定づけた曲は「Rock The House」なのですが、その要素を「Bringin It Back」にも感じます。共通するのは、ロックに通じるEDMのワイルドな部分がむき出しになっている点です。「Rock The House」であれ「Bringin It Back」であれ、そのワイルドさを体験することで、ロックとEDMがとても近いところにあることを実感できるのではないかと思います。
荒々しく本能的に響くシンセサイザーの音は、冷静に聴くと理知的にコントロールされているようにも思えますが、そんなフラットな思考は打ち砕かれ、興奮の渦に呑み込まれていきます。シンセサイザーは多彩な音を作り出して、曲に色を添えます。無造作に色を塗っているように見えながらも、鮮やかにひとつの絵に仕上がる。まるでライブ・ペインティングです。
ソフトウェアで作りこまれる音は、ある意味で無限の可能性を持ちます。シンセサイザー・ミュージックは多少なりと長く聴いてきたと思っていましたが、まだ足りない。今もなお、心が惹かれる音に出会えます。
2024/10/19 改題
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