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Krewella「Dancing With The Devil [feat. Patrick Stump and Travis Barker]」:EDMとロックの共闘がスリルと熱狂に満ちた世界を映し出す
2013年にKrewellaがリリースした最初のスタジオ・アルバム『Get Wet』に「Dancing With The Devil」という曲が収録されています。ノイジーなシンセサイザー・サウンドが張り巡らされ、聴いた人の脳を身体を殴打する刺激的なEDMトラックです。
ボーカルでゲスト参加しているのが、Fall Out BoyのボーカリストであるPatrick Stumpです。JahanとYasmineの歌声と火花を散らすコラボレーションを展開します。また、blink-182のドラマーTravis Barkerの叩く音がサウンドに織り込まれていて、エレクトロニック・サウンドと激しいビートがせめぎ合います。いずれのコラボレーションも互いを補うというよりは、衝突して新たなものが生まれると表現すべきでしょうか。スリルと熱狂に満ちた一曲です。
EDMでありロックでもある、Krewellaらしさが存分に発揮されたアレンジです。KrewellaではEDMとロックの境界線を越える、あるいは境界線をぼかして見えなくする曲を頻繁に聴くことができます。Krewellaを含め、ジャンルの越境はEDMという音楽自体の醍醐味といえるのではないでしょうか。他のジャンルと混ざりながら、少しずつ形を変えて生き続けるEDMは、常に見知らぬ世界に足を踏み入れるきっかけを与えてくれます。