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藍井エイル「流星」:流れ流れる星をつかんで心を込める、思いを託す、橋を架ける

2018年2月に「約束」のミュージック・ビデオを公開して、リスタートを宣言した藍井エイル。春から本格的に再始動するとの言葉どおり、新曲「流星」の配信がスタートしました。スリリングなピアノのフレーズに導かれ、激しく咆哮するギターに背中を押される。言葉もまた勢いよく飛び出し、聴き手のハートに火を点けます。

曲をダウンロードして初めて再生したときの第一印象は「とても藍井エイルらしい」です。メタル系やエモ系のロックで疾走する——少なくとも僕はそういうイメージを抱いてきましたが、それに合致するサウンドや歌を聴かせてくれます。もちろん、彼女はシンガーとして他の多くの魅力も持ち合わせており、異なるタイプの曲も歌いますが、広角的に見ると疾走系ロックを軸にしていると捉えています。

再始動の発表に合わせて公開されたインタビュー(『リスアニ!』Vol. 32)では、歌詞はともかく曲のタイプを変えるわけではないと語っていました。その言葉を、「流星」を聴きながら思い浮かべます。「流星」の雰囲気は、これまで築かれた藍井エイルのイメージから外れていないと僕は思いました。過去の曲に類似しているわけではありません。ファンの中に強く刻まれた像に最も近い音と表現すべきでしょう。

これまでの軌跡をリセットしようとしてはいないことが、「流星」から伝わってきます。少しの間の空白を埋め、橋を架ける。そしてその先には、これから進むべき道が見えている。道が見えているからこそ、進むために必要なものを選び取ることができるのだろうと思います。「流星」で表現されているものは、ファンに届けられた贈り物であるのと同時に、藍井エイル自身の背中を押す力になっているのかな、と。そんなことを思います。


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