Unmei?（アニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』第2期エンディングテーマ）：100カノの音楽世界に結集した音と言葉と愛

アニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』の第二期が始まり、相変わらず（むしろ輪をかけて）狂った勢いとノリで物語が進みます。そんなクレイジーなアニメのエンディングを飾る曲が「Unmei?」です。第一期・第二期のオープニングテーマと同じ作家陣（作詞：安藤紗々、作編曲：田淵智也、睦月周平、滝澤俊輔、eba）で固め、100カノの世界を高い解像度で捉えて音楽に詰め込みました。

「Unmei?」を歌うのは第二期を彩る新キャストたちです。言うまでもなく音楽はアニメ100カノを補強する脇役ですが、視点を変えれば主役にもなります。この音、この歌を聴いていると、音楽が主役を演じるステージが目の前に広がる。原作の漫画やアニメーションと並んで、オリジナリティあふれる音楽世界が立ち上がります。

音楽的にも盛りだくさんで、すべてのセクションが主役に思えるほどのボリューミーな構成です。転調に次ぐ転調を見せ、息もつかせぬ展開が、あらゆるセクションの存在感を押し上げます。イントロも歌い出しも好き、ブリッジは印象に残るし、サビメロで感動して、エンディングも捨て難い。皆が主役という100カノらしさはここにも見られます。

どこが好きかという観点では絞れませんが、曲のコアはどこかと考えるなら、それは♪愛を晒せ♪からのサビでしょうか。ポップで元気な感じで進む曲かと思わせておいて、サビで歌の雰囲気が大きく変わり、美麗で優しい空気に満たされます。一方でリズムは強くなり、ストリングスが彩ります。メロディの移り変わりに加え、こうした多彩なアレンジで魅せてくれる曲です。あの手この手で受け手を驚かせ、楽しませる――100カノを貫く遊び心が音楽にも共有されていることを確信できます。