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ORESAMA「Waiting for...」:歌声とギターが光るORESAMAスタイルのEDM

ORESAMAの音楽は、新旧のエレクトロニック・サウンドやダンス・ミュージックをバランスよく組み合わせた、いうなれば「おいしいところを抽出した」サウンドを届けています。そうした中で、「Waiting for...」のアレンジは、バランスを傾けてエレクトロの要素を強めています。シングル「流星ダンスフロア」に収録されており、CDの他に、iTunes Storeなどでダウンロードして聴くことができます。

「Waiting for...」のシンセサイザーの音を前面に押し出すサウンドは、エレクトロが好きな人の琴線に触れるアプローチです。Zeddのような音の厚みと輝きが魅力的な曲です。シンセサイザーの音が重なり、それぞれに光を放っているイメージが浮かびます。1980年代のシンセサイザーがイルミネーションのような装飾的な光とすれば、2010年代のエレクトロからは自動車やスマートフォンのようなプロダクト・デザインにおけるメタリックな輝きがイメージされ、「Waiting for...」は後者に属します。また、随所で聴けるワブル・ベースが印象に残ります。ワブル・ベースはEDMシーンを象徴した音ですが、こうして部分的に組み込むことでEDMのいいところをうまく移植しているという感じがします。

エレクトロニック・サウンドの中で、歌声とギターがそれぞれの角度から存在感を放ちます。ぽんの歌声は、ソフトウェアで加工されたりサンプリングされたりすることで、楽器のひとつであるかのようにサウンドに組み込まれ、溶け込みます。一方で、小島英也のギターはファンキーに刻むとともに、テクニカルに魅せるソロも披露します。僕は、エレクトロとファンクの相性がとても良いことを、ここ数年でDaft PunkやAVICII、TM NETWORKの曲を通して知りました。

エレクトロに寄せたダンス・ミュージックもORESAMAで聴いてみたかったので、「Waiting for...」のリリースは嬉しいですね。こうしたアプローチは、あくまでもサイドメニューのような位置づけだとは思いますが、定期的に聴いてみたい。ライブではORESAMAの曲をかける「DJモニ子タイム」があるため、エレクトロも映えます。「Waiting for...」も、先日のライブでDJモニ子がかけて盛り上がりました。ORESAMAはエレクトロとの親和性が高いグループだと思いますし、エレクトロ系の音が増えることをこっそり期待しています。


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