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やりたい仕事を探す前に

以前投稿した「やりたいことに出会った過程」という記事の中で、やりたいことに出会えたのは周りの人からたくさんの優しさを受け取ったからだと書きました。このことについて先日ある友人と話し、今回の記事のトピックとなる質問を頂きました。彼女は、興味のあることは今まで色々とやってきたけど、結局自分が何をしたいのか、何を仕事にしたら良いのか分からないと語っていました。前回の記事ではただ自分のやりたいことが分かった過程を書いただけなので、今回はそれが分かった理由について、友人からの質問の回答になるように書きたいと思います。

私がやりたいことに出会えた理由は以下の2つだと思います。

1. やりたい仕事探しを辞めたから 
2.  やりたいことに出会う心の準備ができたから

一つずつ解説していきます。

まずはやりたい仕事探しを辞めたことについてです。
私も彼女と同じように、長い間自分が何をしたいか分からず、仕事になりそうなことに色々と手を出していました。以下がそれらです。

・プログラミングを学ぶ
・インスタで本の要約を投稿
・メルカリで物販
・ブログでメンタルヘルスについて執筆
・ランサーズで記事販売
・就職活動(不動産、IT、人材派遣、コンサル…)

これらを始めてみた理由は、時代の流れに合いそうだから、好きなことだから、在宅ワークに憧れていたから、そして就活に関して言えばそうせざるを得なかったからです。このように様々な動機のもと自分がやりたいことと仕事になることの合致点を見つけるために行動してみたわけですが、何一つ長期に渡っては続きませんでした。そのような過去を振り返って今言えるのは、仕事にすることを前提に挑戦したことは、やりたい仕事になる可能性が低いということです。

私は今、自分が長期的に取り組み仕事にしたいと思うこと(ヨガインストラクターになること)を知り、それを仕事にするための学びの渦中にいます。しかし前回の記事にも書いた通り、ヨガをオーストラリアで学ぶと決めたときは、インストラクターになれなくてもいいと思っていました。これが、やりたい仕事探しを辞めたということです。ではその代わりに私は何をしたのかというと、興味のあることをそれが仕事になるかどうかは関係なく学びたいと思い、それを実践しました。とはいえ、留学することは割と大きな決断だったので、帰国する頃にはヨガインストラクターになりたいと思えたらいいな、もしそう思えなくても英語に関わる何かを仕事にできたらいいなという期待はもちろん抱いていました。ここで言いたいのは、やりたい仕事を探すために何かに挑戦するよりも、自分の興味のあることを学んだり、体験したりすることを一番の目的に挑戦するのが良いということです。

次に、やりたいことに出会うための心の準備についてです。
心の準備というとすごく抽象的ですが、これは人に与える準備だと言い換えられると思います。もしも働くことを生活のためにお金を得る手段のみと見なすなら、与える準備はいらないし、そもそもやりたい仕事が何かということでは悩まないかもしれません。ですが、手段を問わずにお金を稼ぐのではなく、自分で心からやりたいと思う仕事を探したい場合は心の準備が必要になると思います。なぜかと言うと、仕事をするとは基本的には自分の時間や心を何かに割く行為であり、やりたい仕事とは自分の時間や心を捧げたいと主体的に思えるもの、すなわち他人に与えたいものだと思うからです。
仕事の定義的なところで少し長い説明になってしまいましたが、やりたいことを仕事にできている状態とは、自分が与えたいと思うものを何かしらの方法で人に提供できている状態だと考えられます。

ここで質問ですが、あなたは何を人に与えたいでしょうか。この答えが、やりたい仕事だと私は思います。ですが、私はこの質問に簡単には答えられませんでした。それは、人に何かを与えられるほど自分が満たされていなかったからです。だから、やりたい仕事を探すために必要なのは、自分の心を満足させることだと私は思います。もっと具体的に言うと与える準備とは自分を満たすことになります。そしてそれができて初めて、自分の心から溢れた分を仕事を通して誰かに分け与えることができ、自然とやりたいことが仕事にできている状態に至るのではないでしょうか。

では、どのようにして私たちは自身を満たせばよいのでしょうか。答えは人によって異なると思いますが、私の場合は、自分に正直にそして謙虚になることで自身を満たすことができました。なぜなら、私はこれまで自分や他人に嘘をついたり、傲慢であることで自分の存在を周りに承認してもらおうとしていたからです。例えば、人に迷惑をかけたくないという理由から大丈夫じゃないのに大丈夫と言ったり、自分が他人より劣っているように感じたときそれを受け入れられなかったり、受け入れられないから心身が疲弊していても無理やり努力したり、人を見下すことで自分の方が上だと思ったり、自分が悪いと思いたくないから他人や環境のせいにしたりなどです。ですが、正直で謙虚な姿勢で物事を考えるようになってからは、無理なものは無理だし、辛いときは辛いし、負けは負けで、それでも良いと思えるようになりました。このように、できない自分でも良いかと心の底から思うことが私の心を満たしました。そして自分の心を満たすまでにたくさんの時間と労力をかけてきたわけですが、その過程で学び得たことが私が他人に与えたいことなのです。

以上、私が長期的に取り組みたいことに出会えたのは、

・やりたい仕事ではなく、それが仕事にならなくともただ興味があることに挑戦したから
・自分の心が満たされたことで他人に何かを提供したいと思えたから

だと考えられます。長々と書いてしまいましたが、やりたい仕事を探している人、またはそうでなくても人生にわだかまりを抱えている人は、まずは自分の心が満たされているかを確認してみると良いと思います。もしそうでないなら、なぜ満たされていないのか、どうしたら満たすことができるかを考えてみることで、少しずつ人生が良い方向に向かうのではないかと思います。

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