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安いギターが悪いんじゃなくて、出てる音が微妙なの。〜その音は誰のため?〜

ギターと一口にいっても、その値段はピンキリ。
3万円くらいで変える安いギターもあれば、3000万くらいしちゃうようなプレミアなギターもあるわけです。
どの値段のギターを使っていたとしても、良い音を出したいという欲求はつきものです。

そんな安物のギターで恥ずかしくないの?

ちょっと誰かの前で弾くようになると、同じようなこと言われることあります。演奏ではなくて、道具を馬鹿にしてくるんですよね。この心理、わからない人には絶対わかりません。(私はわかりません笑)

良さそうなギターをみて、「いいなぁ」と感じるのはイメージが掴みやすいと思います。でもその逆は理解できなくても良いかなと思います。

それでも、そんな理解できない考えがよってくることがあるんです。そして、優しいあなたはなぜか傷つくのです。これもなぜかはわかりません。

そもそも、道具を選ぶ時の基準はそんなに項目がありません。
使い心地なのか。音なのか。見た目なのか。予算におさまるのか。

いろいろな自分の基準で選んで、納得した1本なら別に誰に何を言われても「はいはい、そうですね〜」で良いんです。馬鹿にされようとも、羨ましがられようとも。

この問題の本質は別にある

この手の話題を見るたびに思うことがあります。
なぜ、言われた方がいちいち反応してしまうのか。

表面的なテクニックが今一つなのに、音色だけすごく良かったすると、「良い機材使ってんな〜」ってなりませんか?
一流のプロがどれだけ良いグレードの機材を使ってても、それ自体を羨ましいなんてあまり思わないですよね。それよりも、自分と同じくらいのポジション(と解釈してる)人が、自分と比べて良いもの使ってると妬むのです。

逆に道具を馬鹿にするなんて、それ以外の部分で勝てる要素がないから使ってるモノくらいしか自慢できません。そう言ってるのと同義なんですよね。

そもそも人が持っている「嫉妬心」が原因なのですが、これは言う側が心をコントロールできてないが故のものです。
言われる方としてはどうすることもできませんし、どうこうする必要もないのです。

しかし、時には本当に見直すきっかけだったりもします。

趣味なら道具はなんでもいい。

私は自分が満足するための道具であれば何を使ってもいいと思っています。そこから出てくる音も「自分さえ気持ち良ければ」いいわけですから。

しかし、誰かに聞いてもらう。誰かのために演奏したい。
このように思うのであれば、使う道具にも選別が必要になってきます。

これが今回のサブタイトルにも書きました「誰のための音?」というところにつながります。

例えばあなたが、黒板を指で引っ掻いた音を好きだとします。
この音を出すためには黒板と自前の爪が必要になります。
しかし、あなたが聞かせたい相手はこの音を好んでいません。
この時、あなたが選んだ黒板をつかった表現方法そのものを否定されるでしょう。「黒板を使うなんて音楽なめてんのか?」と。

ノイズミュージックの世界であれば、その手法はアリなのかもしれません。

極端な例ですが、ギターの中でもこれと近いことは起こりえます。

倍音が豊富なギターの音が好きな層には、モダンな音と言われる特定のレンジに絞られたギターは好まれません。逆もまたしかり。

ブルースをやるのであれば、ブルースをやるのに向いた音がでるギターを選ぶのが筋です。

結局安いギターだろうが高いギターだろうが、適切な音が出る楽器なら問題ないのです。だから、ノーブランドだからダメ、安いからダメ、というのは根本的にずれてると言うことです。高くても出るべき音がでなければそ、持つ意味がありません。

なにより大事なのは出す音のイメージ

100本くらいギターが並んでいたとして、選ぶあなたの中に出したい音のイメージが明確になければ、どの選択をしてもどこかチグハグした音になるのです。そんな音では聞いた人を説得できるような演奏はできません。

自分の音は、イメージをもっているから出来上がるものです。

道具のせいにできるのも、自分のイメージがしっかりしているから。

出したい音、しっかりイメージできていますか?

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