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鬼滅の刃に救われた話




5年前。

私はすごく辛くて苦しかった。

ずっと夢みていた救急医療に憧れて看護師になるために志望大学を受験するが失敗し

希望でない大学に入学。

それでも周りの人たちと力を合わせてやってこうと思ったけど、周りにはそこまで熱のある学生がおらず温度差を感じ孤独感を抱く日々。

それでもせっかくお高いお金を払って大学に来たのだからと他の学生が遊んでいる中、遊ぶ間も惜しんで勉強やらしていた。

授業が終わって21時まで空いている図書館へ。
土曜日もバイトが終わって余裕があれば図書館へ。




でも勉強ばかりやっていたわけではない。




比較的、都内や横浜方面へのアクセスがいいところにあったので(場所ばれちゃうか)ちゃんと気分転換もしていた。

他の学生との温度差を埋めようと飲み会や遊びに誘われれば行き、かかわりを持ったりもしていた。


それでも状況は変わらず。


学ぶために入学したのに、「大学生は遊ぶためにある」というような風潮を受け入れながらうまく学べない環境に葛藤し

それなら自分が変わるしかないかと、お酒を限界まで飲んでみたり、Twitterで知り合った同職者と関係を持ったり今まで自分がしたことないような同世代がやる派手なことをして周りと馴染むことで同調意識を誘って学び合う環境を確保しようとしたり


だいぶ自分を犠牲にするようなめちゃくちゃなことをしていたなと。


今まで自分がやったことないようなことをしていたおかげでそのような生き方をしてる人や大人には好かれるようになったり、そのような人たちも学びに巻き込むことができるようになったが、自身の学びが疎かになり


2019年末、折り合いのつかないメンバーとの実習が最後の引き金となり適応障害を発症。


めちゃくちゃなことをやってたけど自分が学ぶ環境をつくるためにやっていたことなのになんで


という葛藤。


休学になり、社会の流れから外れて何もしない自分が情けなく毎日が苦痛だった。


そんな辛い状況だったので休学から復学まで半年ほど時間があったので実家にいた。


でも辛くて朝も起きたくないし、悪いことばかり考えてしまって毎日のように「死にたい」「このまま存在がなくなればいいのに」と思っていた。


部屋に引きこもって寝ている日々(起きられないほど疲弊していた)が続いていたある日、姉が参ってしまっているのをみかねた弟がひょっとこのお面を被り部屋にやってきてこう言った。


「鬼滅の刃みれば?」


最初はなんだそれって思った。


でも暇だしどんなものか見てみよーと思い


検索すると


世間ではテレビで鬼滅の刃をやったりしていて園児や小学生の間でブームになっていることがわかった。


小学生も観てるなら私も観れるだろうと思ってみたけどだいぶ内容がえげつなくて(人を殺す場面もあるし、複雑な親子関係とか人間関係、捻くれた性格など世の中をありのままに書いているところなど)


今の小学生はすごいなって思った(笑)


でも見ているうちにどんどん鬼滅の刃に魅了されハマっていき、初めはYouTubeでみていたけど、それでは足りず漫画も全巻買って何回も読んだりもした。


何回も読んでいるうちに暇なので自分を投影するようになっていった。笑(お子ちゃまか!)


自分を投影してしまっている自分をメタ的にみてすごく恥ずかしく感じたがもういいやって思って思う存分妄想して楽しんで読んだりした。


そんなこんなしているうちにアルバイトを始められたり、復学に向けて勉強したり軌道に乗ることができた。


鬼滅の刃を勧めてくれた弟、そして私を楽しませてくれた鬼滅の刃に感謝している。


そして5年後の今思うことはこの時間も自分の人生の物語の一部で、こんなことがあったからこそ今の自分があり、自分を大切にできているということ。


なんだかんだで自分自身と向き合うことのできた時間だったんだろうなと。


この経験を通して、自分を大切にすることがどれほど大切か実感することができました。


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