![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61905991/rectangle_large_type_2_d3c54363f85c5d34d034c97accbfc021.jpg?width=1200)
卓球ラケットに用いられている「弦楽器製法」ってなに?
埼玉県さいたま市にある卓球用品専門店・大宮卓球🏓で店長をしています!!卓球の楽しさや奥深さ(マニアックな部分)、ちょっとした雑学や知識など自分が書きたいことを投稿しています!!
今回は、ニッタク(日本卓球株式会社)から販売されているラケットの「弦楽器シリーズ」に用いられている技術について書いてみたいと思います。
まず、ニッタクから販売されてる「弦楽器シリーズ」のラケットには「アコースティックシリーズ」と「バイオリンシリーズ」「ビオンセロ」といくつかのラインナップがあります。
「テナー」というラケットもありましたが、残念ながら廃盤になってしました。
それぞれのラケットの特徴や違いについては次回、書こうと思います。
ちなみに、弦楽器の名前がついているからといって演奏できるわけではありません(笑)
れっきとした卓球のラケットです。
はい...ということで本題です(笑)
この「弦楽器シリーズ」には全て「弦楽器製法」という特殊技術が用いられています。
この「弦楽器製法」とは、弦楽器を作る際に用いられる木材の接着技術で、木材の表面にある微細な凹凸に特殊接着剤を均一に入れ込むことで木材同士がお互いに引き寄せられ一体化する技術なんです。
この接着技術は弦楽器を作る際に必要不可欠とされていて、弦楽器自体の音を決めるうえで重要な作業工程の一つとされているそうです。
木材は生き物なので、同じ木でも木目のつまり具合、水分量、硬さなどによって弾みや打球感が異なってしまうのですが、卓球のラケットにこの技術を用いると・・・
◆硬さのバラつきが少なくスイートエリアの拡大
◆独特の芯があるような打球感
◆木材本来の打球感を最大限に引き出せる
などが特徴のラケットに仕上がります。
この技術を卓球のラケットに用い作ったのが「弦楽器シリーズ」なんです。
この弦楽器シリーズ、現在は様々なラインナップがありますが最初に誕生したのは「バイオリン」というラケットです。
構想から販売にいたるまでにはなんと12年半もの年月がかかり、開発には様々な課題(重量、強度、素材、価格)などがあったそうです。
発売から18年経った現在でもニッタクを代表するベストセラーラケットとして多くのトップ選手が使用しています。
ラケットのブレードに印刷されている楽器のシルエットやグリップデザインなど各所にこだわりが感じられるものになっています。
ちなみに、東京2020オリンピックの混合ダブルスで金メダルを獲得した伊藤美誠選手が愛用してるラケットは「弦楽器シリーズ」の「アコースティックカーボン」というラケットがベースになっているんです。
ここは次回ご紹介したいと思います。
ということで、今回はラケットに用いられている「弦楽器製法」について簡単に書いてみました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。