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試打(グレイザーシリーズ)
埼玉県さいたま市にある卓球用品専門店・大宮卓球🏓で店長をしています!!卓球の楽しさや奥深さ(マニアックな部分)、ちょっとした雑学や知識など自分が書きたいことを投稿しています!!
今回は、バタフライから発売されたラバー「グレイザーシリーズ」を試打した感想です。
恐らく、この春に発売される(された)新製品の中で一番注目されているといっても過言ではないラバーだと思います。
今回ご紹介する「グレイザーシリーズ」には「グレイザー」と「グレイザー09C」の2種類があり、「グレイザー」はハイテンションラバー、「グレイザー09C」は粘着性ハイテンションラバーとなっています。
この2種類の「グレイザーシリーズ」について簡単にご紹介すると、スポンジは「ディグニクスシリーズ」に採用されている「スプリングスポンジX」をベースに開発したものでスポンジ硬度は「グレイザー」が「38°」、「グレイザー09C」が「42°」。
トップシートは「グレイザー」と「グレイザー09C」で異なります。
まず「グレイザー」は「ディグニクスシリーズ(05/80/64)」と同じ耐久性の高いシートにスピン性能を高める粒形状である開発コード「No.05」をベースに開発されたトップシートと粒形状を採用。
「グレイザー09C」には厚めのトップシートに細めで低い粒が特徴の開発コード「No.209」の粘着らしさをもたらす粒形状を採用しています。
もっと詳しく知りたい方はバタフライのHPに特設サイトがあるのでそちらをご覧下さい。
それでは、本題である試打の感想に移りたいと思います!
もちろん忖度なしです(笑)
「グレイザーシリーズ」の試打はバタフライの展示会(新製品発表会)で初めて行いましたが、時間も限られていたので、展示会で試供されたものを後日改めて試打しました。
展示会ではアウタータイプの「樊振東ALC」に「グレイザーシリーズ」が貼ってありましたが後日行ったものはインナータイプの「張本智和インナーフォースALC」で行いました。
ちなみに、今回試打をした「グレイザー」と「グレイザー09C」のスポンジの厚さはどちらも「1.9(厚)」です。
【グレイザー】
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試打をした感想は「ディグニクス」とも「テナジー」とも違う新たなラバーだと感じました。
初めに書きましたが「ディグニクスシリーズ」に採用されているスポンジとシートをベースに開発されているため、「ディグニクスシリーズ」の性能を抑えたものかと思っていましたが違っていました。
ある程度の弾みはあるのですが、弾みが強いというよりも自分からしっかりと打って飛ばす感覚が強かったです。
使用したラケットがインナータイプでスポンジの厚さが「1.9」ということもあるとは思いますが、それを考慮しても弾みが高い方ではないと感じました。
引っ掛かりについては、ドライブを打っていて滑る感覚はありませんでしたが、回転をかける際のオート感は「ディグニクス」や「テナジー」の方が強く感じました。
自分で「飛ばす」「回転をかける」という感覚が感じ取りやすくドライブを覚えて柔らかめのラバーから硬めのものに移行する人にはオススメだと思います。
また、バタフライの「ロゼナ」を使用していてもう少し回転量を上げたい人にも良いかもしれません。
ただ、まだ回転をかける感覚があまりなく、スイングスピードに自信のない人などは「ロゼナ」の方がトレランス(許容度)があるため、扱いやすいと思います。
「グレイザー」は「ロゼナ」よりもシートが強いということもあり、しっかりと回転をかけれる技術があれば「ロゼナ」よりも回転がかかり、威力のあるボールが打てると思います。
【グレイザー09C】
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「グレイザー09C」を試打した第一印象は「思ったよりも弾まない」でした。
これは展示会でアウタータイプのラケットに貼ってあったものを試打した際にも感じました。
力を入れてドライブを打ってみると軽打した時よりも弾みはしっかりと出ました。
特に回転をかけて飛ばすと飛距離も出すことができ、打った際のボールも「グレイザー」よりも上にあがりやすかったです。
同じ粘着性ハイテンションの「ディグニクス09C」と比べると「グレイザー09C」の方が粘着らしさがあるような気がしましたが、打っていて楽に飛んでくれるのは言うまでもなく「ディグニクス09C」でした。
以前発売していた粘着ハイテンションラバー「スピンアート(廃盤)」の弾みを上げ、扱いやすくしたラバーといった感じが分かりやすいかもしれません。
初めて粘着性ラバーを使いたい人、弾みはほどほどで回転を重視したい人、そしてカットマンの人にもオススメだと思います。
今回、「グレイザー」「グレイザー09C」の試打を行いましたが、やはりトップ層向けのラバーではなく中級層向けのラバーだと確信しました。
現在「ディグニクスシリーズ」や「テナジーシリーズ」を使用して満足している人が「グレイザーシリーズ」に移行して同じ満足度を得られるかというと、得られないと思います。
「ディグニクスシリーズ」で培った技術を採用し、中級層の選手により高品質なものを使って欲しいというラバーだと思います。
これまでバタフライの中級層向けラバーは「ロゼナ」しかありませんでしたが、そこに「グレイザーシリーズ」が加わることで、これまで他メーカーのラバーを使用していた人に新たな選択肢が広がったと思います。
この新たな中級層向けラバーの今後の動向が楽しみです。
ということで今回はバタフライから発売されたラバー「グレイザーシリーズ」を試打した感想を簡単に書いてみました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。