はじめてのイヤモニ SENNHEISER (ゼンハイザー) IE 100 PRO BT BUNDLE レビュー
ゼンハイザーのプロ向け新製品『IE 100 PRO BT BUNDLE』が発売日に届いた!
『IE 100 PRO』の発売に先立って(発売日未定)、APAC(アジア太平洋)向け限定、先行販売されることになってました。1月5日に予約が開始されて、即日ヨドバシカメラで予約購入させていただきました。
ヨドバシカメラ - SENNHEISER IE 100 PRO BT BUNDLE
最高の音質で作業効率アップ
いわゆるイヤモニ(モニタリングイヤホン)です。最近のイヤホン・ヘッドフォンの多くは無線(スマホ)で使うのが前提になってますが、こちらは有線での利用を前提にしたイヤホンに、オプションのBluetoothモジュールがセットになってる製品。モニタリングイヤホンは、原音を忠実に再現してくれないと困るプロのための製品らしいので、その品質はお墨付き。音楽・動画編集、ライブでのモニタリングなどが想定される利用用途です。エントリーモデルということで、約2万円という比較的手を出しやすい価格設定になってます。
有線で使った印象は、『とんでもなく音質が良い』。ここ何年も音楽も映画もワイヤレスイヤホンや、テレビの貧弱なスピーカーを利用して聞いていたので、この差が大きすぎて驚きました。IE 100 PROで音楽を聞いていると、1つ1つの楽器の音がクリアに聞こえます。特に癖はなく、全域に渡って綺麗に聞こえます。モニタリングイヤホンとして設計されてるだけあって、十分にこの特性が活かされていると思います。
赤のスケルトンカラーがかっこいい
ゼンハイザー他製品スペック比較
ゼンハイザーの製品ラインナップは次のようになってます。今回の製品は音質はIE 40 PROと同等ということになります。上位モデル互換なのはコネクターのみでそれ以外は下位モデルと同じです。ちなみに、ゼンハイザーは同時にIE 300 PROを発売しましたが、こちらはちょうどIE 400 PROとIE 500 PROとの間のスペックになってます。
上位機種をプロのミュージシャンが試聴しているレビュー動画も載せておきます。こんなコメントしてみたいな(笑)
演奏動画、宅録にも必需品!ギターサウンドがナチュラルな音質のイヤモニSennheiser(ゼンハイザー)「IE 500 PRO」「IE 400 PRO」をライブリハーサルの現場でガチ検証!
BT MODULE SPEC
他社製品との比較です。自分ははじめてのイヤモニなので比較コメントできませんので、ガジェットレビュアーで有名な『さっさん』さんのSHURE SE215との比較動画を見てください。
【音質対決】SHURE SE215とSENNHEISER IE 40 PROを聴き比べ!どっちがいいかはっきりしました。
IE 100 PROとIE PRO BT CONNECTORの2つの箱がでてきた
箱を開けてみると、さらに2つの箱がでてきました。IE 100 PROとIE PRO BT CONNECTORが入っている限定セット商品です。それぞれの発売時期や価格は未定です。今回はIE 100 PROから開けていきます。
IE 100 PROとIE PRO BT CONNECTORの限定セット商品
イヤホン本体の他に、S, M, Lサイズのイヤーピース、別素材のイヤーピース1つ、なにか取り外すときに使うパーツ、それとケースが入ってます。
IE 100 PROの中身(イヤホン、イヤーピース、ケースなど)
赤いスケルトンカラーの本体はかっこいいです。耳にかけるタイプのイヤホンもはじめてだったので、どっちが左右なのか、どうやって耳にかけるのかは苦戦しました。
中身が赤いSサイズ、青いLサイズの他に、スポンジっぽい素材のイヤーピースがついてます。真ん中に見えるのが、なにか取り外す用パーツ。
S, M, Lの3サイズイヤーピースと、別素材のものが1つと、毛穴の汚れが取りやすそうなパーツが入ってます
BT CONNECTORの中身は、BT本体のほかはUSBケーブルのみ。USBはType-A to Type-C形状になってます(BT本体にはType-Cでつなぎます)。付属のケーブルが2.0なのか3.xなのかはわかりません(おそらく2.0)。この短いUSBケーブルは使い勝手が良いので、他のUSB機器への接続にも利用するつもりです。
BT PRO CONNECTORの中身(BT本体、USBケーブル、マニュアル類)
BT本体は、バッテリーが内蔵されてる部分と、リモコン部分に分かれてます。USB Type-Cで充電するんですが、そのカバーがサイズがピッタリで、少々取り外しにくいです。リモコンは、音量のマイナスとプラスボタン、再生停止ボタン、それに音声アシスタント呼び出し用?ボタンがついてます。電源は再生停止ボタンを長押しするとON/OFFにできます。ONにすると、音声でONになったことを知らせてくれます。リモコンの位置が首の上にくるので、やや操作しにくいです。
BT本体は、小さめサイズだけど、ちょっとボタン押しにくい
短いUSBケーブル(Type A to Type C)は使い勝手が良いです。そろそろMicro USBやLightningはなくなってほしい。
USB Type-Cケーブル(USB2.0のような気がする)
こんなに音楽を聞くことが楽しかったんだ!と気付いた(有線)
レンジが広く、低音・中音・高音がそれぞれが綺麗に聞こえます。解像感がとても高く、原音に近い音を再現しているという意味がわかりました。奥行き感がすばらしく、これまでに聞いていた音との違いを感じます。本格的により広いレンジの音が良いという方は、IE 300 PROを選択すると、余裕のある音質を体験できるんではないでしょうか。
イヤーピースの遮音性がかなり高いので、ノイズキャンセリング機能がなくても外部音はある程度遮断されます。カナル型イヤホンの特徴で、ゼンハイザーのイヤーピースが特別高い遮音性というわけではありません。
つけ心地は想像よりも良いですが、つけるのに手間がかかります。SHURE掛けという言葉があるように、このイヤホンも耳にかけるタイプですが、通常の耳から垂らす方式よりもひと手間かかります。一度つけてしまえば、その後は快適です。コードが耳にかかっても嫌な感じはしません。疲れるようなこともなく、長時間動画編集をしていても全く問題ありません。
持ち運びという意味では、イヤーピースというか、ケーブルの耳にかける部分の形状が特殊なので、ちょっと気を使います。外では無線イヤホン/ヘッドフォンを利用するので、カバンにしまっておきます。カフェなどで取り出して接続するのはめんどくさいですが、繋いだ後はその音質が幸せな気持ちにしてくれます。
有線の音質と比べてはいけない(無線)
今回試聴したのは、iPhone 12 Proとペアリングし、YouTube Musicの高音質設定です。まず最初に、接続した状態で少しホワイトノイズがあることに気づきました。AirPods Proのようなホワイトノイズをほとんどかき消してくれる完全ワイヤレスイヤホンが多いだけに、そのわずかなホワイトノイズはマイナスに感じてしまいました。AAC 256kbpsですが、有線の芳醇な奥行き感のある素晴らしい音と比べると、全体的に解像感がやや下がってます。
他のワイヤレスイヤホンと比べれば、最も良い品質の1つと言えます。SONY、BOSE、Appleのワイヤレスイヤホンを利用してきましたが、一番近いのはSONYでほとんど癖はありません。少々低音がブーストされてるところはありますが、BOSEのようなドンシャリサウンドではありません。
右耳にApple AirPods Pro、左耳にSENNHEISER IE 100 PRO BT BUNDLEを装着して聞いてみると、相対的にAppleのAirPods Proの解像感は低いです。中音はわかりにくいですが、低音と高音の差は素人の耳でもわかるくらい解像感に違いがあります。
残念なのは、BTモジュールの操作性が低いことです。まず、ボタンが押しにくい。電源のON/OFFをするためには再生/停止ボタンを長押ししなければいけないというのは、実際に利用しているといらいらする。
店頭で試聴できるので実際に体験してみよう
有線の音質の高さは店頭で試聴してみてください。はじめてのイヤモニにテンションが上ってますが、IE 100 PROよりもIE 300 PROのほうがレンジが広く、音源の再現性が高いということなので、そういった製品で実際の音を聞いてみたいと思いました。無線での利用がほぼないなら、IE 100 PRO単体での販売を待つか、IE 40 PROでも良いと思います。個人的には、BTモジュールがついてこの値段ならコスパはかなり良いと思ってます。APACの限定先行販売というのも背中を押す要素になってます。
SHURE SE215もかなり評価が高いですが、オンライン上の情報を見る限り、ややSENNHEISERのほうが良さそうですし、赤いスケルトンモデルがかっこいいと感じるなら、ポチッとどうぞ!
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