尊く、くだらない夏の休日

7.12
小さな夏休み。
佐渡島は想像より大きくて、豊かで、ガキンチョな自分が思う存分楽しんでいた。
青がとても綺麗で、夏をまた少し好きになれた。

7.17
図書館は閉まっていて、二度寝した。
日が真上に来た頃にふらりと外へ出て、古本や小道具を見に行ったのだけれど欲しかったものは手に入らなかった。
たくさん買うかもと肩に下げた大きなトートバッグの中にはもっちりとしてとても美味しい厚揚げ豆腐だけが入っていた。

7.25
実家に帰った。「実家」という単語を口にすることに少し憧れていた何ともガキくさい私はほんのりドヤ顔をかましている。
朝から夕方までご飯食べたりコーヒー飲んだりしながら母と沢山喋った。
本当はあまり体調がよく無くて、行ってきますと言った30℃越えの帰り道は寒さに震えていた。その夜は長袖タートルにニット、長ズボンに靴下、首にタオル巻いて毛布を何枚被っても寒かった。摩訶不思議な体験だった。

8.6
体調がめちゃくちゃ悪い、からあまり良く無い、くらいにようやく回復してきた。
音信不通だった友人の安否確認もとれた。
きっと、私達は疲れたことに気が付かず走り続けていたのかもしれないね。
ただひたすらに身体の声を聞いて甘やかしてあげたいと思う。

8.15
近頃は眠たい。
そういう時はただ眠ることがよい。
お昼過ぎに起きて、気分転換に自転車漕ぎに外に出た。
戯れる2頭のカラスアゲハを横目に蒸した緑の香りがする小さな森の道をぬけて、住宅街の角にあるカフェでアイスコーヒーとチーズケーキを食べた。
今年初めて蚊に刺された。

8.19
美容院行って結婚の話をした。
これだからドライって言われるんだよな〜って笑ってた美容師さんの現実主義的な考え方に納得賛成、なんなら男気すら感じてしまった私もきっと、やはり、ドライなのだろう。
最近は対話が楽しい。そのとき自分に必要なヒントや最適解、そして新たな思考の種が貰えるから。

8.25
沢山ぐるぐる、もやもや、こんがらがって考えているのってとっても美しいと思った。
答えを出さなきゃいけないことはない。結局答えが出なかった、と言う結果までの過程すら美しいのだ。
つまり、私も今、美しく尊い存在なのだ。


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スーパーの牛乳の賞味期限には9.2が印字されている。
嗚呼、もうじき夏が終わる。

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