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思い出の焼き付く場所が燃えていく 新木場編
同時期に好きなライブハウスが2つも無くなってしまったので、その2つのライブハウスの思い出を書こうということで。
今回は新木場スタジオコースト(以下新木場)についてです。
①はじめてのライブハウス
中学2年生の時に初めて行ったライブハウスが新木場だった。セカオワが建てたライブハウスのアニバーサリーライブ。
ライブの見方も、服装も、全部勝手が分からなくてそわそわした。
客層もあって、会場のほとんどが同じそわそわの仕方をしていた気がする。
大きな会場とは違う音の響き方や人の入り方に困惑しつつも、それはすぐに興奮に変わった。
ぎゅうぎゅうの人混みは常に雪崩を起こして、最後の転換では誰が飲んだかも分からない2Lのペットボトルを回し飲みしていた。
今では絶対に考えられなさすぎる。
それがわたしの初めてのライブハウス体験。
終わりはいつか塗り替えられてしまうかもしれないけど、始まりはずっと変わらない。
②真夏の未確認
2016年の未確認フェスティバル。
屋上みたいなところにあるプールに飛び込んでる人たちを見てびっくりした。
気付いたら友達が飛び込んで、いつの間にか自分もびしょ濡れだった。メイクなんて覚えていないから何にも気にする必要がなかった。
乾いた空気によく風が吹いて、びしょ濡れになった服がゆっくりと乾いていくのが面白かった。
多分今のわたしが同じライブに行っても、絶対に飛び込みはしないと思う(そりゃそうか)。
何年のことだっけと思って写真を振り返っていたら、自分も友達もとんでもなく若くて驚いた。
5年半も前のことなんだから当たり前なのだけれど、みんな垢抜けたなあ…。
好きなバンドが同じというだけで知り合った友達と何年も関係が続いているのは本当に凄いことだと思う。
学校ではネットで知り合った人と会っちゃいけませんと教えられるけど、もしわたしに子どもが出来たらそうやって教えられるかなあ。
ライブハウスでなら良いよと言ってしまうかもしれないな…。
ひとつ前に書いたZeppもそうだけど、ライブハウスは思い出だけじゃなくて素敵な縁を結んでくれる場所でもあるのだと。
ドリンクカウンターのあるロビーがやけにお洒落で、あそこでピンクグレープフルーツジュースを飲んでいるときのわたしは相当スカした顔をしていただろう。
大人になったら、もっとスカした顔をしてスミノフを飲むんだと決めていた。
天井からぶら下がる立派なミラーボールは存在感があったし、横広がりなフロアの雰囲気が好きだった。
こうしてちゃんと文にすると、だんだん実感が湧いてくる。
本当にあの場所が無くなること、もう行けないこと。
言葉にすることは、受け入れることであって、真実を見つめる行為でもある。
悲しいけど、ちゃんと言葉にして受け入れなくちゃ。真実から目を背けることは、その真実になんだか失礼な気がしてしまうからね。
ずっと大好きな場所よ、どうか記憶の中で生き続けますように。
ありがとう、新木場スタジオコースト!