![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/106524054/rectangle_large_type_2_2b166408c7bd481a357cc70b95e3318a.png?width=1200)
ムーンショット目標とは何か
今回は日本政府が取り組んでいるムーンショット目標に焦点を当てていきたいと思います。
ムーンショット目標は内閣府のホームページにその内容が掲載されています。文部科学省はムーンショット型研究開発業務に関する報告書をホームページ上に掲載しています。
ムーンショットとは何か
まずはムーンショットという概念について見てみましょう。
ムーンショットとは、アポロ計画を開始するきっかけとなったアメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディによる1961年のスピーチ、「月に向けたロケットの打ち上げ(ムーンショット)」が由来とされています。
その後、ムーンショットという概念は、「非常に困難で独創的であるが、実現すれば大きなインパクトをもたらしイノベーションを生み出す壮大な計画や目標」のことを示す時に使用されるようになりました。言い換えますと、ムーンショットは、「アポロ計画的で壮大な」というニュアンスが込められた言葉と考えるとよいのかもしれません。
もしかすると、ムーンショットという概念にはそれ以外の何か別の意味合いが込められているのかもしれませんが、ここではとりあえず、その点には触れないでおきましょう。
ちなみにChatGPTによると次のような回答をしてきました。
ムーンショット計画とは、科学技術的な手段によって追求される、非常に野心的でリスクの高い目標である。この言葉は、1960年代にジョン・F・ケネディ大統領によって開始された、人類を月に到達させるためのアポロ計画について初めて使われました。
ムーンショット計画は、従来のアプローチでは解決できないような大きな問題に取り組み、新しく革新的な解決策を必要とすることを目的としています。そのため、科学技術の知識の限界に挑戦することが多く、長期にわたる多大な研究開発の努力と投資が必要とされます。また、大きなリスクを伴うため、大規模な資金調達や政府の支援が必要となる場合もあります。
最近のムーンショット計画の例としては、Googleによる量子コンピュータの開発や、イーロン・マスクによる火星への移住計画などが挙げられます。日本では、文部科学省が「ムーンショット研究開発プログラム」を推進し、最先端技術の開発を通じて社会的課題の解決に取り組んでいます。
ムーンショット計画は、新しい技術の開発にインパクトを与え、社会の発展を促す可能性を秘めています。しかし、失敗するリスクも大きい。そのため、プロジェクトの成功には、慎重な検討とリスクマネジメントが欠かせません。
ChatGPTによると、失敗のリスクも大きく、慎重な検討とリスクマネージメントが必要であるとのことです。
実際に、日本におけるムーンショット目標の中身を見ていくと、その計画についての楽観的なアプローチには、少なくない不安を覚える人もいるのではないかと思います。
内閣府によるムーンショット目標
まずは、内閣府がムーンショット目標というものをどのように考えているのかを見ていきたいと思います。
内閣府の説明によりますと、ムーンショット目標は「人々の幸福」の実現を目指しているとしています。
ムーンショット目標は将来の日本の課題を解決するために、3つの領域から具体的な9つの目標を決定しています。
3つの領域
1つ目の領域は社会になります。現在の日本社会は、少子高齢化、労働人口の減少などの課題があります。急進的なイノベーションにより、少子高齢化時代を切り拓いていくことが、社会についてのムーンショット目標に盛り込まれています。
2つ目の領域は環境になります。現在の地球は、諸説ありますが、内閣府の説明によりますと、温暖化、海洋プラスチック、資源の枯渇、環境保全と食糧生産の両立という課題に直面しています。地球環境を回復させながら、都市文明を発展させていくことが、環境についてのムーンショット目標に盛り込まれています。
3つ目の領域は経済になります。内閣府の説明によりますと、Society5.0実現のための計算需要増大、人類の活動領域の拡大という課題があるとしています。Society5.0とは日本の科学技術基本計画のキャッチフレーズとして登場した概念です。狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に次ぐ第5の社会とするものです。これらの課題についてサイエンスとテクノロジーでフロンティアを開拓していくことが、経済についてのムーンショット目標に盛り込まれています。
Society5.0の重要なポイントとして3つの要素が提示されています。
仮想空間と現実空間の融合
安全・安心を確保する社会
一人ひとりの多様な幸せの実現
9つの目標
更に具体的な目標について、目標1~6が令和2年1月に総合科学技術・イノベーション会議で決定されています。次いで、目標7が令和2年7月に健康・医療戦略推進本部で決定され、最後に目標8と9が令和3年9月に総合科学技術・イノベーション会議で決定されています。
目標2:疾患の超早期予測・予防
目標4:地球環境の再生
目標5:2050年の食と農
目標6:誤り耐性型汎用量子コンピュータ
目標7:健康不安なく100歳まで
目標8:希少制御による極端風水害の軽減
目標9:こころの安らぎや活力を増大
![](https://assets.st-note.com/img/1677648060398-5ZF9dUbtfr.jpg?width=1200)
各目標に応じてそれぞれページが作られています。
「ターゲット」という項目には、「関連するエリアとビジョン」、「目標設定の背景」、「ムーンショットが目指す社会」が書かれており、大まかな9つのムーンショット目標それぞれについて、その内容を理解することができます。
「研究開発」という項目には、「プロジェクト一覧」、「主要なイベント」、「アーカイブ」、「詳細」が書かれており、実際にプロジェクトを担当している大学教授や進捗状況などが確認できます。
全ての研究開発プロジェクト一覧をまとめたものが下のリンクになります。
研究開発の詳細の項目から更に外部サイトでその取り組みを見ることができます。これらの外部サイトも紹介したいと思います。
国立研究開発法人科学技術振興機構がその取り組みについて紹介しています。
目標7につきましては、健康・医療戦略推進本部により決定されているため、国立研究開発法人の日本医療研究開発機構のホームページに掲載されています。
今後は機会がありましたらムーンショット目標についての批判などについても見ていけたらと思います。日本政府が推進するムーンショット目標は何を見落としているのかなどを取り上げられればと思います。
関連記事
最後に
最後までお付き合いいただきありがとうございました。もし記事を読んで面白かったなと思った方はスキをクリックしていただけますと励みになります。
今度も引き続き読んでみたいなと感じましたらフォローも是非お願いします。何かご感想・ご要望などありましたら気軽にコメントお願いいたします。
Twitterの方も興味がありましたら覗いてみてください。
今回はここまでになります。それではまたのご訪問をお待ちしております。