ドキュメンタリー映画「君の根は。」
2023.3.22(水)、愛農高校で開催されたドキュメンタリー映画「君の根は。」の上映会に参加してきました。
この映画を日本に持ち込んだ張本人、エップ・レイモンドさん(以下レイ)と、彼の友人であり環境活動家の辻信一さんも来てくださっていました。
勇気を与えられる知見、未来がますます楽しみになる知見をいくつか得ましたので、ポイントを記録しておきたいと思います。
地球環境という視点でのキーポイント
(まだ十分に知られていないが)地球温暖化や環境破壊にこれまでの農業は大きな影響を与えていた
再生農業(Regenerative Agriculture)に転換することで、現在の大気中炭素含有量760Gt(ギガトン)のうち300Gtを減らすことができる
すなわち地球温暖化を大きく改善できる
「みなさんは活動家ですか?」
冒頭に辻さんからこんな問いかけがありました。
「この中に、自分は活動家です、と自称している人は何人いますか?」
そう問われれば「自分がやっていることは活動家と言えるものかもしれない」と思いはしたものの、手は挙げられませんでした。
50名くらい集まっていた会場で挙手したのは2、3人。それを見て辻さん。
「えぇ?嘘でしょ?平日の昼間にこんな映画を観に来る人たちって、みんな活動家じゃないの(笑)」
辻さんご自身が活動家と名乗り始めたきっかけが話されました。
レイも根っからの活動家だそうです。
今から30年前にカナダでCSA(Community Share Agriculture)を立ち上げたこと(※レイはSupportedではなくShareを使う)、Localizationの活動(辻さんと出会うきっかけはこの活動)。
そして今、この映画を日本にどうしても広めたい、身銭を切ってでもこのムーブメントをやるんだ!という強い想いと行動。
活動家っていいな!自分も勇気を出して活動家を自称し始めようかな。
そういえば定まらない自分の肩書を、○○活動家という方向で考えてみたいと思いはじめました。
「君の根は。」はHow toの映画ではない。
「君の根は。」の中では、「耕さない」農法に転換して環境が大きく変わった事例が次々紹介されていきます。
でも、この映画は技術を伝える映画ではない。
マインドセットの変革の話なんですね(レイがこのことを何度も言った)。
どうしても、「わたしの畑はこれこれこういう状態なんですが、本当に耕さなくていいんですか?」みたいな質問をしたくなるけど、そこじゃない。
ホリスティックに眺める!
と同時に、サイエンティフィックな視点も大切。
大地再生(Re-generation)はつまるところ
すべての仕事
すべての営み
日々の暮らし
これらすべてのベースとなる思想であり哲学、と私はとらえました。
生命のオートポイエーシス(autopoiesis)
自ら創り出し、産みだし、生産する、そういう感じの意味をもつ言葉。
それを存分に発揮できる状態に”土”を持っていけば、地球温暖化は戻っていくし、暮らしも変わってゆく。
何より人々に心の平安が訪れる。
レイがこの農法に出あったのは2018年。
以降、ずっと大地再生に取り組んできて、レイの農場メノビレッジもずいぶん変わったけれど、いちばん変わったのはレイ自身だって、奥さまの明子さんから最近言われたそうです。
レイが笑うようになったって。
わたし自身も大いに勇気づけられた
なぜって、わたしが最近理由もなしに熱中してしまうことや起こしてしまう行動のすべてが「オッケー」だとわかったから。
信じられないくらい、レイが語ることを、今、わたしやってる。
わたしの活動のキーワードは、”暮らしの自給”そして”コミュニティ形成”。
間違いなくそこに向かっていいし、この3年ほどかけて行ってきた自分との対話(心理学や整体修行)、また、それらの活動の中での出会いや思考の賜物として、ホリスティックなあり方にだいぶ近づけているな、ということが確認できました。
絶対に、今住まいしている月ヶ瀬を、さらに素敵なふるさと(地域)にしていきたい。そこには、中の人も外の人もいろんな人が関わって、自然の恵みと調和する世界の中で自覚的に生きる環境を創出したい。
妄想は膨らむばかりです。どうしても仲間がもっともっと必要だなぁ。
カオスになっている頭の中を少しずつ整理しながら、今すでに活動しているいろんなチームがもっともっとバラエティに富んで増えて行って、そして、もっともっとたくさんの人が関わって、もっともっと幸せを感じながら生きる人が増えたらいいなぁ。
わたしにはそんな未来しか見えない!そしてきっとそうなる!
ドキュメンタリー映画「君の根は。大地再生に挑む人々」公式サイト
https://www.yukkurido.com/towhichwebelong