足回りをカスタムして走行体験が生まれ変わった話【ONEAER RX-3等インプレ雑記】
ロードバイクに乗り始めて1年強、色々なライドを経験する中で、自分の体と機材の両方の限界を感じる場面が増えてきました。
前者については継続的なライドやワークアウトで改善される部分はありますが、一朝一夕にはいかないもの。今回は後者の部分に目を向けて、はじめてのカスタムを経て、走行体験が大きく変わった話をまとめてみます。
実質最も大きなウェイトを占めたであろう、ホイールのインプレッション記事のようなものにもなっていますが、その辺りも含め参考になれば幸いです。
カスタムに至るまで
2020年に現在乗っているPinarello GANを購入して以来、野に山に、ブルベにシティライドにヒルクライムにと縦横無尽に走り回ってきました。
しかしその中で、自分のバイクに対してストレスを感じる部分が出てきたのです。
車体の重さという避け難い現実
GANはPinarelloのフレームの中でも重い部類に入ります。そのGANに、エントリー〜ミドルグレードの完成車に付属している所謂「鉄下駄ホイール」がセットアップされているので、全体的にかなり重たくなっていました。マウント等一部パーツが付属した状態ではありますが、完成車重量が約8.7kgに到達していたはず。
車体が重いことで、走行するには純粋により多くのパワーが必要になります。ヒルクライムでは傾きも相まって、その重さが身体に重くのしかかります。今後ヒルクライムでタイムを伸ばしていきたいと考えている自分にとっては大きな問題となっていました。
ということで
カスタムするに当たって、最も意識したのは軽量化でした。
フレームは変えない前提で考えると、コンポ類は入手難度やセットアップの手間を考えるとリターンが割に合わない、サドルバッグ等の携行品の軽量化には限界がある、ということで、ホイールを軽量なものに変更することが最初にするべきカスタムなのでは?というシンプルな結論に至りました。
カスタム内容
今回行ったカスタムは、ホイール、タイヤ、スプロケットの3つです。以下の通りのカスタムを行いました。
ホイール:SHIMANO WH-RS100-CL-F, WH-RS-100-CL-R -> ONEAER RX-3
タイヤ:Vittoria ZAFFIRO PRO 25c -> Continental Grand Prix 5000
スプロケット:SHIMANO CS-R7000(11-28T) -> SHIMANO CS-R9100(12-28T)
変更前のパーツは全てPinarello GANを2020年秋に完成車で購入したときからセットアップされていたものです。
パーツ毎に、変更の意図や背景などを簡単に触れていきます。
ホイール
今回はONEAERのRX-3を採用しました。前後輪合わせて1359g(カタログ値)というかなり軽量なカーボンリムホイールです。変更前のRS-100-CLが1932gであることを考えると、500g以上軽量化される計算です。
それに対して価格も20万円台前半と、素晴らしいコストパフォーマンスだったことも採用の決め手となりました。
更に身の回りでONEAERのユーザーが多く安心感もあったこと、複数のショップ店員の方からもおすすめされたことで安心して採用することができました。
因みに対抗馬はSHIMANO DURA-ACE WH-9200-C36(12速専用だったので断念)、VORTEX N4(情報不足で断念)辺りでした。
タイヤ
元々タイヤにそこまで強いこだわりはなく、今回もカスタムをお願いしたショップにあるものでいいかな、と思っていました。とは言えせっかくホイールをカスタムするのだから、と、ここは定番のGP5000を採用しました。
定番なので一度試しておきたい、という気持ちが強かったです。
スプロケット
最後のスプロケットも元々変えるつもりはなかったのですが、せっかくだし軽量化にもなるからついでに変えとくか、くらいのテンションで変えました。
ショップの店員さんと相談して、クロスレシオの恩恵が受けやすいCS-R9100(12-28T)を採用しました。これでカタログ値100g弱の軽量化に成功です。(変更前284g、変更後193g)
カスタムをして良かったこと
カスタムを経て走りが劇的に生まれ変わり、まるで別の自転車に乗っているのでは?と思うまでになりました。
いくつか良かったと思うことを書き連ねていきます。
軽く速くなった
いやその為にカスタムしたんじゃん!と言われるとその通りなのですが、成果として明確に表れてくれました。
まず完成車重量が約7.9kgと8kg台を割りました。その差約800gの軽量化に成功しています。
そして単純に軽くなっただけでなく、ONEAER RX-3のホイールの良い所が遺憾なく表れていると感じる場面が多いです。発進時、巡航時、登坂時と、ホイールを変えた時に変わって欲しい、と感じた全ての部分で「速くなった」とシンプルに表現しうるほどに生まれ変わってくれました。
タイヤのGP5000も前評判通り気持ちよく転がります。これまでの走りがギュンギュンって感じだとしたら、コロコロコロコロって感じで走ってくれます。(伝われ)
あまりの走行体験の変化に、初めてショップで受け取ったときには、「これはまったく別のバイクを渡されたのでは?」と錯覚したほどです。
走り出しのギアを一枚重くできた
私は平地の走り出し時に、リアギアを23T(ローから3枚目)にセットして走り出すことが多かったです。かなり軽いギアから走り始めてケイデンスを安定して稼ぎ、そこから加速するにつれギアを重くしていきます。
このカスタム後は走り出しが軽くなったことから、リアギアを21T(ローから4枚目)にセットして走り出せることが増えました。脚にかかるストレスという点ではどちらでも変わらないので、であれば重い方が良いかなと思いこのようにしています。
変速がスムーズになった
変更前と比べるとよりクロスレシオになったこと、パーツとしてのグレードが上がったこと(105 -> DURA-ACE)から、変速時の動きがよりスムーズになったように感じます。
変速周りは105のままなので、レバーを操作してから変速されるまでの間は変わりませんが、変速時にかかる衝撃が軽減されたように感じます。
ヒルクライムが好きになった
個人的にこのポイントが最も嬉しかったです。
ヒルクライム時に緩斜面に突入した際にギアを重くしてもストレスをまったく感じなかったり、逆に傾斜のきつい場面で回してもしっかりと進んでくれるおかげで、以前よりも遥かにヒルクライムが楽に、そして楽しく感じられるようになりました。
勿論トレーニングも積んでいるのですが、先日カスタム後に走った大垂水峠のセグメントでは、数ヶ月前の走行時と比較して2分のタイム短縮に成功しました。
別の方向の話も述べると、登坂時の心拍数が以前より5以上向上しています。これは純粋に心肺能力が向上しただけでなく、これまでの最高心拍を叩き出しても筋肉や心肺が限界を迎えず動き続けられるほど、足回りの走行性能が向上したのでは?という仮説を立てています。
見た目が更にカッコよくなった!
親馬鹿のような話ですが見た目が更にカッコよくなりました。最高ですね。
カスタム後ののびしろ
ここまでカスタムして良かった!大満足!!みたいな話ばかりしてきましたが、ここからは今感じているのびしろも書き残しておきます。
速すぎてコワイ時がある
何を言ってるんだお前は、と思われても仕方ないんですが、特にダウンヒル時に顕著にこの感覚になります。
あまりに気持ちよく転がるため、ダウンヒル時にこれまで以上のスピードが出てしまい、恐怖の感情が前よりも強くなった気がします。これは慣れと練習の末に向き合っていくしかないんですが、嬉しい悩みですね。
タイヤによる変化はまだまだ未知数
ホイール、スプロケを変えたことによる変化は顕著に感じられる一方、タイヤをGP5000に変えたことで感じられる変化は「転がりが良い」「道路に対して素直に反応する」以上にまだ感じられていません。
これは今後も走っていく中で見つけていきたいな、と思うと同時に、先日発売されたPanaracer AGILESTも気になるな〜と思っているので試せる機会があるといいな〜と感じてます。
さいごに
ロードバイク購入後はじめての大きなカスタムを経験して、やってみてよかったなと素直に感じています。
特にエントリー〜ミドルグレードの完成車を購入した際の王道カスタムのひとつがホイールだと思うのですが、王道とされる理由もよくわかるほどの変化でした。
これからは今までに走ってきたセグメントをガンガン走ってPRを更新しまくっていきたいと思います(๑•̀ㅂ•́)و✧
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