気づかないうちに、冬がやってきた
12月に入って急に寒くなって、雪なんてそう降らないというバンクーバーに雪が積もった。朝晩は冷え込んでマイナス5度とかになる。京都では氷点下になることはそうなかったように思うから、日本より寒い、と感じるわたしの体感は間違っていない。
もうすっかり見慣れて、外国だなんて感じないダウンタウンの街並み。海外でも案外なんとかなるなんていう妙な自信と度胸を身に着けて、写真を撮っても外国にいる実感がない毎日。
Christmas is in the air. 街中にクリスマスツリーが現れて、いろんなところでクリスマスイベントが催されて、家々にデコレーションが飾られる。気づいたら、冬になってしまった。
1ヶ月少し前まで、まだ木が黄色や赤色の葉をつけていて、街はハロウィンに盛り上がって、秋の名残りがあったのに。
今ではもう日の出が午前8時、日の入りが午後4時過ぎ。明るい時間はたった8時間。季節が移り変わったのだな、と4時半で既に暗い家路を歩きながらぼんやり考える。
11月の、季節の変わり目を一緒に過ごした人は、雪が降る前に一足先に日本に帰ってしまった。わたしたちは一緒に落ち葉を見て、まだダウンがいらない気温の街を歩いて、クリスマスのイベントにも足を運んだ。まさに季節の変わり目を駆け足で過ごした。
11月のあたまには落ち葉がいっぱいだった街が、今は雪に覆われている。ハロウィンの空気を残していた街が、今はクリスマスムードに包まれている。バンクーバーに来てからの日数のほうが短かったのに、今は帰るまでの日数のほうが短くなった。
もう寒くても手を繋いでくれたり、コートを貸してくれるひとはいないけれど、それでも時間が過ぎて、季節が巡っていく。きっと日本に帰る日もすぐ来るんだろう。
3月には、バンクーバーでも桜が咲くらしい。