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十5弾語り!!!【完結編】

どうも、まさか語りが記事三つにまたがるなんて思いもしませんでした。むし。です。いやぁ……舐めてたね。自分の創作のボリュームを。十5弾めっちゃ量多いから気をつけてね!って読者の方々には声をかけていたのにも関わらず自分がそのボリュームを舐めていたとは。作品のボリュームが多いということは、語りのボリュームも多いんだよ私。分かったかい。

それでは完結編となるEX語りを、どうぞ。

・EXステージができるまで

 今作のEX、本来はマガツ様だけのつもりでした。しかし、せっかく自機12組にしたんだし、EXでも何かしら遊びたい。そこで、EXボスを二人用意して、感情平定に無事成功した奴らをマガツルート、そうでない方々を別のボスルートに行かせました。しかし、そうなるともう一人のボスを用意する必要があります。それが全く思い浮かばなかったんです。

・EX表〜紙造誕生秘話

・言乃麻 紙造

 そんなある日、塾に早めに来てしまい余った時間でEXボスどうしようと考えていた時、そういやこの世界のデザカ用紙は誰が作っているんだろう…ふと疑問が浮かんできたのです。そうだ、デザカの紙を作っている人を出そう。思いついたらすぐ行動、プリントの裏紙になんとなく外見を描いていきました。

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それがこちらです。なんとなく良い仕上がりだったので、講習が終わり次第爆速で家に帰り、デザインを確定させました。これぞ、紙造誕生の裏話です。紙造を錬成した紙あったっけ…あったあった

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デザインを確定させた段階ではまだ立ち絵の下書き程度だったので、紙造が本当に『完成』したのは立ち絵を描き終えた段階になります。そこからどんどん設定を練っていきました。デザカ用紙の製造者、自信過剰、この見た目で一人称『俺』、言乃麻の子孫だが一般に知られていない、巻野や住神神とは仲が悪い、などなど…割と良いキャラにに仕上がったのではないでしょうか。正直言って私自身もめちゃくちゃ気に入ってます。ここまでキャラが深い(?)即席キャラ居ないぞ…?

EX表で彼と戦う自機は8組いますので、これもまた飽きさせない工夫が必要になってきます。三時は最初の方に書いたからわりとまともな会話をしていますね…限は千坐与がいる時はギャンギャンやってます。あれ、一生分かり合えないけどなんだかんだで仲良しな気もするコンビですね。多分本人達はそんなこと微塵も考えてなさそうですが。陽向は花さんとのコンビが印象的です。言乃麻の事情を唯一詳しく話してくれる貴重なルートだったり。ないじさんは…もう好き勝手やらせました。キツルの出番が増えたり紙造がホームページの依頼をしてたり。みんな書いてて楽しかった。

・道は一つ〜creator spirit

 マガツ様の曲を作ることは十5弾設計当時から決めていました。しかし6ボスの曲が偶然できてしまったことで事態は急速に変化します。これ、EX表ボスの曲も作らないと可哀想だな!?と。という感じで紙造さんの曲は作られました。やはり言乃麻の家系ということで巻野さんの曲で使ったような楽器(普段あまり使わない琴や最近大活躍の二胡など)を取り入れたり、言乃麻神の曲のフレーズを入れて“自分が『言乃麻の一族』だということに自信を持っている”感を出したり、ちょいと自信過剰なので自信満々なフレーズやリズム崩しを入れたり(リズム崩しの部分は私自身もすごく気に入っています。ここ、普通のドラムじゃ面白くないなと思ったのが発端。)。そういや、最後の区分(サビ後イントロ再登場の後〜ループ直前まで)は本来ボツになる予定のメロディだったんですよね…でもこれを捨てるのは勿体無いと思い最後に付け加えたらめちゃくちゃ良くなったんですよ…!丸めて捨てなくてよかった!

道は一つ〜creator spiritはこちらから聴けます。



・EX裏〜全ての真相

 ここからはEX裏について語っていきます。

・禍神誕生秘話

 まず、禍神(マガツ様)が誕生するまでの経緯を。異・シリーズの製作を始めて3ヶ月くらいの時に、このシリーズのストーリーはどうしようか、最低何弾まで確実に続けるか、など計画を練っていました。そこで、十五弾までは確実に進めて、ここでは大体どんな異変が起きて、ここでこんな事を起こしてやろう…など全体的な計画がうっすら決まっていきました。当時、第五弾(滅世壊)でグリェイとデストゥイラを同時に出す予定はありませんでした。五弾で空神、十弾で時神、十五弾で全ての異変のそもそもの元凶を出すつもりだったのです。しかしデストゥイラとグリェイは最終的に同時に出てこさせました。元から五弾で異時空界滅亡、十弾で新しい世界を作ろうとする輩が出てくるというだけで、十弾にいたっては別にそこで時神を出す必要が無かったのです。おかげでうまくいったぞ〜。さて、話を禍神に戻します。元々の段階で禍神のようなラスボスのような存在を作るつもりでした。でもね、なかなか外見が決まらなかったのよ。やっぱりラスボスだからとRPGの魔王や大正時代のコートなどを参考にしてみたり、禍津日神(元ネタ)と呼ばれる神が二人いる事から二つに分離したものを合体させたりだとか色々考えていました。ちょっと恥ずかしいのですが、見せられる程度に初期の草案を載せておきます。

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でも、どれも「なんか違う」のです。言葉では表せないのですが、なんか違ったのです。自分の世界観に合わないのか、はたまたそもそもの方向がズレているのか。いっそのこと、元ネタを全く意識せずにそれっぽい雰囲気のものを描いてみるのはどうだろうか、と描いたのがこちら。縦長でごめんね。

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ここでやっと、マガツ様の原型が完成したのです。この時から、色は白を貴重に禍々しさを感じさせないようにしようと考えておりました。さて、マガツ様の原型はできたけど一つ重要な問題が出てきたのです。禍津日神は二人いる、と先程お話しした通り、二人目をどうするか。

・八十

 やはりマガツ様の手下のような存在を作りたいと思い、ヤソという存在を作りました。でも、やっぱりただの手下にはしたくない。そこで、マガツをオオマガツヒとし、ヤソマガツヒ、かつての相方とヤソに関連性を持たせるという結論に至りました。ヤソはヤソマガツヒの生まれ変わり、オオマガツヒ(マガツ様)はそれを知らない…いいぞ、これ。これら全てが決まったのは十二弾の前日談を書く直前でした。つまり八十は十二弾におけるほぼ即席キャラだったのです。当時はまだ八十の見た目ができていなかったので、八十に『変装』というスキルを与えました。ちなみに、一時期八十の私服はどんなものにしようかと考えていた時期もありました。が、八十の私服は今でも分からないままです。もう今ではアイツ(ヤソマガツヒ)を模した服が普段着になっちゃってますので。下の画像は、ちゃんと考えていたという証拠です。

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実はこの時、八十は両目ともあの反転目だったのですが、現在は片方だけ反転目という設定になっています。いつかその姿が見られる日が来ると思います。いつか。

・八十とマガツ様

 バレンタインのものおきの文章やEX裏を書いてるとき、「あれ、八十って意外とやばいやつなんじゃ…?」と思った方、そうなんです。八十はマガツ様への忠誠心が強すぎるあまり、自分以外の存在がマガツ様に関わるのが嫌になってしまっていたのです。なのでマガツ様がかつての相方を探しているのが気に食わずこっそり妨害したり、主人公達がマガツ様の起こした異変を解決するのが嫌で暗闇で主人公達を妨害したりしていたのです。

そもそもこの異変は、『全ての異変の元凶、災いを司る神が何もしなくなったら、世界は本当に平和になるのか』という作者の疑問からきており、結局そんなはずがありませんでした。災いを司る神が人々に平和を与えようたって、完全なる平和は和神(香背)しか与えることはできないし、自分にできることは災いを通して平和を授けることだけ。だとしたら禍神はどのような手段を用いて仮の平和を作り上げるのか。そうだ、負の感情をなくせばいい。このような経由で、今回の異変は生まれました。こうして平和になっている間に、禍神はかつての相方を探す。それを嫌がるヤソチャーン。素晴らしい構図が出来上がってしまいました。とりあえず…八十、ごめんな。物語の進みとはいえヤンデレっぽくさせてしまって。でもこれはこれで良いから…まぁいっか。

・五弾の伏線

 このEX裏は異変を解決するだけでなく、五弾でばら撒いた伏線を回収する役割も担っています。五弾でグリェイが『デストゥイラが暴れたのが邪神のせいじゃなければいいんだけど』的なセリフを言っていました。つまりデストゥイラを狂わせていたのはこの禍神であった(厳密に言うと禍神の元相方だけど)のです。ここまで長かった…一番時間がかかった伏線回収だったと思っております。ここまでに夢神というミスリードを出していたりしてましたが、やっとです。はい。伏線回収たのしい。しかし、ただ狂わせ暴れさせるだけでは物足りません。ここで元相方とマガツ様が別れてしまうきっかけをつくりました。記憶を消され、ねぎされどこかへ行ってしまう。一人残された禍神は相方を探しに地上へ降りる。瓜二つの八十を見つけ、育てる。そしてこうなる(十5弾)。

・災厄ハ禍神ノ采配通リニ

 さて、マガツ様といったらこの曲についても解説しなければなりませんね。タイトルからして禍々しいオーラが出ていますが、実際中身はそこまで禍々しくは無い…気がします。やっぱり異・シリーズ/夢遊シリーズの実質的なラスボスということで、イントロから雰囲気バリバリなシンセやヴァイオリンを用いてみました。そのおかげでイントロの雰囲気が韓ドラちっくになってしまいましたが別にいいでしょう。ドラムは電子音よりもリアルに近いアコースティック的なやつを使いました。あのドラム結構気に入ってるんですよね。曲の構成は以前作った八十のテーマに寄せました。八十はマガツの元相方の生まれ変わりです。実質相方の曲と言っても過言ではないこの曲の要素を取り入れない訳にはいきませんでした。展開を似せ、八十の曲のフレーズを一部借り、堂々と重々しい雰囲気を出しつつ、自分ができる限りのことを全て結集させたラスボスらしい曲を作り上げました。ラスサビはトラックパンを振り分け、かつての相方との再開を再現。八十が押し気味なのはあえてです。理由はもう、御察しの通りです。

EXの二曲はどちらも結構好評なようで、作曲者として嬉しい限りです。紙造さんの曲なんてずば抜けて再生回数が多い。なぜだ。ちょっと気になるところではありますが、十5弾のどの曲も私のお気に入りなので、たくさん聴いてくれると嬉しいです。

災厄ハ禍神ノ采配通リニ はこちらから聴けます。

・EX裏エンディング小話

 今作、EX裏ではエンディングの後に一枚の絵が表示されていると思います。ここでそれぞれの絵に関する小ネタを。

・三時とエウリ『食事処での一幕』

 三時とエウリがカウンター席でメニュー表を見ている絵。後ろには何やら宴会をしている四人組とアイラーク。宴会をしている四人組は通称『酒豪の集い』。異・シリーズにも酒豪が増えてきたので、酒豪共の集いを作っても良いのではないかと考え、作らせていただきました。メンバーは現段階では八名おります。実は現在そいつらのイラストみたいなものを描いておりまして…いつ完成するかは分かりませんのでもうちょっとお待ちください。それと、アイラーク。なぜアイラークがここにいるのかと言うと、ついさっき欲萊の怒りを沈めた後だったからです。お詫びと感謝の印として、無料でまかない料理を食べさせてもらっています。まかないにしては品目が多いような気もしますが…。

・限とティアロ『夜の海のひととき』

 これはEX裏の状況からクールに去った後の状況となります。しかし、二人はただのんびり海や月を眺めている訳ではありません。実はこれ、クリステラ船長の帰りを待っているのです。ティアロの故郷である孤島まではあまりにも遠く、クリステラの船がなければ帰れません。限はそれに付き合っているという感じです。限も大人だし、夜遅く帰ってきても怒られない…筈。

・陽向と聡成『サーカス団取材』

 こちらは無事ピエロと幻獣使いが帰ってきたサーカスに取材をしに行く二人の絵です。何やらアンバーから現在の状況を聞いているようですね。実はこの絵に出てくる団長は即席ではありません。かつて昔輪廻をデザインしたのと同時にデザインした方なのです。昔の案をちょっとアレンジし、現在の姿になっています。ちなみに団長の涙は金平糖になります。団長こそピエロにふさわしいんじゃないかとも思えてしまいますが、彼は団長なのでピエロにはなれません。もしや、自分が団長になる前の元ピエロだったりするのかな?

・ないじとさくら『スマ○ラ対決』

 さくらの家(館)にお泊まりしているないじさんの絵です。さくらはこの館にどーちゃんや他の住民達と一緒に住んでいます。なんか見慣れない人がたくさんいるなぁ、と思ったそこのあなた。その人たちは館の住人達であり、イモートのリメイクキャラ達なのです。つまりどーちゃんと同じような感じですね。ないじとゲームをしているのがななみん、テーブルに座ってお茶を飲んでいるのがルナ、お酒を飲んでいるのがしゃっちです。この人達は夢遊シリーズで詳しく触れるつもりです。お楽しみに!

・語りのまとめ

 いやぁ〜まさかここまで長くなるとは。でも、十5弾について語りたいことは全て語り尽くしたつもりです。これでエイプリルフールに備えられる。え?異・のエイプリルフールは明日だって?知らんな(色々と準備をする音)。さて、いかがでしたでしょうか、十5弾語り。様々な裏話やこぼれ話など、楽しんでいただけたでしょうか。異・シリーズはまだまだ続きます。興味のある方、読者の皆様、どうぞ、お付き合いください。よろしくお願いします。

では最後に、今回十5弾までに回収しきれなかった伏線達を私が覚えているだけ書いておきます。

・結局なんでラヴドさんの体調は悪いままなの?(第九.五弾〜)

・南部の水路を広げる計画はどうなった?(十二弾)

・『吸血鬼狩り』ってどういうこと?(12.5弾)

・ニールの言っていた『コリニー』って誰?(12.8弾)

・シスク達の今後の動き、シエラ界の新たな戦争(十四弾、風)

・もう一人の現人神は誰?(十5弾)

・碓良命って何者?(十5弾)

・禍神の元相方の記憶を無くしたのは誰?また、ねぎしたのは誰?(十5弾)

というところですかね。これらの伏線は、全て回収する準備はもうできています。今後の異・シリーズ及び夢遊シリーズをお楽しみに!それではまたどこかで会いましょう!

2022.3.29.むし。

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