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十5弾語り〜!!!(後編)

どうも、こんばんは。書き始めた時間が夕方なのであいさつもこんばんはなのです。どうも、むし。でふ。でふは誤字ではありません。後編では四面以降のことについていろいろ書いていきたいと思います。語るといえども簡潔に。それでは、どうぞ。

・四面〜自機メンツフィーバー

 さて、前編では異時空界と夢遊町はほぼ別々に取り扱ってきましたが、ここからはどちらも展開が一緒です。自機達が互いにバトり、楼閣へ行き、最終的に異変を解決する。実はこのくだり、元々はちょっと違いました。喜、怒、楽の子孫が四面に出てきて、五面が哀、六面で全ての元凶を出すつもりだったのです。しかしそれでは三面からの展開が唐突すぎるし、なにより自機達が『他の人も同じ異変を追っている』ことに気がつかない。なので四面に自機同士のバトルを入れた訳です。「次はどのペアが来るのかな」とワクワクしながら読んでいただけたら幸いです。前半の自機から順番に読み進めていくと誰が誰とペアを組むかが分かってしまう、という弱点はありますがここはもうしょうがない。うん。

・あの暗闇はなんだったのか

 四面に行く前に、自機達はブラックホールのようなものに吸い込まれます。あれは誰がやったのでしょうか。正解はないじさんのEXにあった通り、八十です。本編にもキャラ紹介にも、八十が暗闇を作った理由は書いていませんでしたのでここで書きます。主人公達の異変解決を妨害する為です。でもまさか、これが仇となって自機達を助けてしまうとはね…他の二人組に出会わなかったら、楼閣に導かれることすらも無かったので。ちなみに、負けた方の二人組はあの後闇から吐き出されました。とりあえず生還。そういやどうして自機達は楼閣に導かれることができたのか…それは後程解説致します。

・五面〜感情四神の末裔達

・芸者の楼閣と門番

 五面以降の舞台となるのは、天界の端にそびえ立つ楼閣です。ほぼ無限に続くその楼閣は、一人の門番により建てられています。この楼閣の元ネタは黄鶴楼だったりします。黄鶴楼は中国にある五階建てくらいの楼閣です。黄鶴楼にて孟浩然の 広陵に之くを送る、という李白の詩で習った方も多いでしょう。この黄鶴楼にはこんな伝説があります。『ある酒屋の店主が、酒を飲ませてほしいという貧しい身なりの仙人に、半年も嫌な顔せず酒を与え続けていた。ある日、仙人が店の壁にみかんの皮で黄色い鶴を描いたところ、鶴が客の歌に合わせて踊り出したことから、店は話題となり大繁盛。店主は巨万の富を築き、ここに楼閣を建てたのだという。( https://crea.bunshun.jp/articles/-/10794 より)』。あの漢詩の作者である李白とこの伝説に出てくる黄色い鶴をモチーフとして、あの門番、辛仙キツルが生まれたのです。楼閣の元ネタを黄鶴楼にしようと考えたのは割と最近(4ヶ月前くらい)です。なのでこの門番も即席キャラと言って良さそうですね。キツルがこの楼閣を建てているという設定や、黄色い鶴のような見た目はこの伝説から来ていたのです。あっ、キツルが酒好きなのは李白のせいです。キツルはかわいいぞ。

・感情四神の子孫達

 この楼閣にて、感情四神の子孫達が集い、感情平定の儀式をする。古来、喜怒哀楽の感情には、それぞれの神がいた。しかしその神々は人々に感情が等しく訪れるよう平定の儀式を行うという重要な役割があるにも関わらず、個々の力は弱いものだった。力を失えば、均衡が崩れかねない。四神は地上に降り、人々が暮らす地上に子孫を残すことに成功すると、力尽き消えてしまった。子孫達は消えてしまった神々に代わり、儀式を継承しなければならない。今回、合計12組の自機のうち4組には感情四神の子孫がいます。子孫の人と親族が出会った場合には、特別演出として親族同士の会話が楽しめ、その人の知られざる一面が見れる(?)ようになっています。これは六面にも適応されています。個人的に親族同士の会話は書いててめっちゃ楽しかったです。特にアンバーとガトール親子。私はオネェ様方の会話書くの好きなのか?

・喜叉 阿童

 阿童は喜びの感情を司る神の子孫。喜びを司る神が嫁いだのは代々伝統文化を受け継ぐ者達の家系だったのだ。この家系ならば、演目を通して喜びを与える事ができると考えたからだ。阿童は能舞台にて活躍する役者さん。音三の師匠であり父親。以前ポイピクに音三のお師匠様を作りたいから作ったという趣旨の画像を載せたのですが、それそのままです。

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こちらですね。立ち絵では髪に隠れて見えないのですが、正面図のように胸あたりに飾りをつけていたりします。描く時はこれをお忘れなく。こいつ、目が独特すぎてデフォルメする時どんなふうに描こうか迷う。

・アンバー・フェイム

 彼は怒りの感情を司る神の子孫。怒りを司る神が取り入ったのは代々魔術師の家系だった。その家系は炎系統の魔術を扱っている為、子孫を残すと同時に魔術の威力を増長する手助けになるだろうと考えたからだ。アンバーは移動式サーカス団に属する幻獣使いでありガトールの母親。しかし彼の性別はガトールとは真逆なのであった…!せっかくガトールがオネェなんだからこっちもなんかやりたいじゃん!?という訳でガトールとは真逆になりました。この家系が代々それというわけでもなければ、怒りを司る神がオネェだった訳でもありません。これは遺伝ではないのです。

・雲手 志残

 彼女は楽の感情を司る神の子孫。楽を司る神が取り入ったのは代々武闘家の家系であった。神自身が弱い身の為、自分の子孫には強くあってほしいと願ったからだ。志残は異時空界にある武道場の現師範であり玉女の親戚。玉女は彼女に武道を教えてもらったのだとか。この家系に属す人々は皆刺客を創造する力を持っていたが、彼女だけは刺客を友達のように扱っていた。なので彼女が生涯に想像した刺客は一人しかいない。沢山の刺客を用いずともここまで強くなれたというのは、彼女が中々の実力の持ち主であることを感じさせる。彼女は武道でも弾幕戦でも『よろしくお願いします』『ありがとうございました』と挨拶するのを欠かさない。ほら、みんな(異・、夢遊シリーズのみんな)も見習おうね。


・六面〜道化師の一人舞台

・六面ボスは一人だけ

 今までのステージ(1〜5面)では、自機によって出てくる人が変わったりしていたのに対し、六面はボスが一人だけです。全員分ほぼ同じ雰囲気でやってしまうと流石に読んでる人も飽きてしまうだろうな…と思い、六面は『ボスは変わらないけど導入の仕方を変える』方法を用いました。例えば三時+ガトールだったら火の輪っか、陽向+聡成だったら法廷ごっこなど、メイン自機のパートナーに関連するものやら何やらを使った演出を心がけました。演出考えるの大変だった〜

・平城 稽白

 稽白は哀の感情を司る神の子孫。哀を司る神が嫁いだのは、他の神々のように特別な家系ではなく、ごく普通の一般家庭だった。感情は特別なものではなく、誰にでも平等にあるものだと考えたからだ。稽白は移動式サーカス団にてピエロを演じている一般人。一宮のいとこにあたる。生まれつき哀の感情が強く、悲しいことがあったりするとすぐに泣いてしまう程の泣き虫だった。それは今でも変わらないが、ピエロを演じている最中はなぜか泣かない。舞台から降りれば普通に泣くし、メイクも崩れるので大変。普段から泣いてばかりいる彼があの異変により全く泣かないようになったというのは、彼を知る人々にとっては地球滅亡級の大事件らしい。ポーカーフェイスな一宮とは違い、稽白は感情豊かである。

・デザカ毎に言うアレ

 六面で読者を飽きさせない工夫その2。デザカ毎に自機達が今までに出会った人々のことを某方の閻魔のように言っていくアレ。アレ書くのすんごい楽しかった。実はアレは稽白の能力に基づいた演出だったのです。稽白は感情からその人そのものを見ることができます。主人公達がガラス細工に集めた感情は誰から集めたものなのかも分かるし、感情の持ち主のことも分かってしまうのです。その人々の本質を皮肉を混ぜて言い放ち、空のデザカにその人が放ったラストデザカを六面に相応しくアレンジし、放つ。この演出を用いたことで、キャラ達のデザカを考えることができたり、まだキャラ紹介を読んでいない人にもそれぞれのキャラの知られざる魅力を伝えることができました。今作はフォロワー様から提供してもらったキャラ達もいるので、フォロワー様方に不快な思いをさせたらどうしよう…と考えていたのですが、今現在そのような事は無さそうで安心しております。

 この部分はある重要な役割も同時に担っています。それは『自機達が真犯人の元へ行けるか行かないかを示す』ことです。ある条件が揃っている二人組が彼を本当の意味で正気に戻すことのできるあのシーンです。ちなみに“無常『ノンエモーショナルバスター』”とは、その条件が揃った自機のみが六面の真のラストデザカで使えるデザカ(ボム)の名称です。さて、その条件とは…

・感情属性の法則

 自機12組のうち、4組が異変の真犯人の元へ辿り着ける。ではどうしてあの4組が選ばれたのか。簡単に答えを言うと、

『六面、6枚目デザカ終了までの地点で“喜怒哀楽”の均衡が取れていること』

です。皆様、この作品にはキャラ毎に『感情属性』というものがあったのを覚えておりますでしょうか。キャラ募集の概要を見た方、キャラを実際に応募した方、キャラ紹介を見た方はきっとどこかで感情属性というものに触れているでしょう。感情属性とは、そのキャラクターが感じることの多い感情をそのまま属性として表したものです。この感情属性がどのように本編に影響していたのか、分からなかった方が大多数だと思いますので、ここで解説させていただきます。

法則を簡単に説明すると、こうです。

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つまり、あらかじめEX裏、真犯人の元へ行ける4組を決めておき、真犯人の元へ向かう二人組の所には喜怒哀楽を二つずつ、真犯人の元へ行けない二人組の所にはどれか一つの感情が偏るようにキャラを配置していたのです。だからあの時『パズルがはまった』などという表現をしていたのです。ちなみに、『無常』というのは異・、夢遊シリーズにおいて感情が等しく訪れる状態のことを指します。無常といえば諸行無常など、この世にあるものは常に変化している、変わらぬものはないという例えに使いますが、それは感情も同じだと思うんですよね。感情だってその時その時に左右されるし、一生のうちに決まった感情だけを感じることは無い筈です。なので、無常。

・哀色のピエロ

 今作では六面ボスとEXボス2名の曲が公開されております。ここでは六面ボスである稽白くんの曲、『哀色のピエロ』について語りたいと思います。やはり六面ボス曲といえばメロディアスなものが多いですよね。この曲もサーカスの雰囲気やピエロという役職、彼の過去などを織り交ぜ、一つの物語を聴いているかのような曲に仕上げました。イントロをオーボエに任せることで物語の開幕を表現したり、途中に親族である一宮の曲の一部を入れたり、オルゴールを入れて一瞬しんみりさせたり…曲自体も構成的にも、個人的に好きな部分が多い曲です。めちゃくちゃ気に入ってたので創作垢の方で先行公開していました。その時は画面はsoundonlyで最後にキャラの特徴である涙を表示するという演出をしていました。弾幕stgのボス曲らしいかと言われるとそうでもないけど、それは私の作風元々なのでゆるして。

哀色のピエロはこちらから聴くことができます。

https://youtu.be/dYQAtk3X1DY


…これからEXも書くんだよね?これもっと書いたらめちゃんこ長くなりそうじゃない?という訳で、EXは『完結編』にまとめたいと思います。後半にまとまらないとは何事じゃ〜……

2022.03.28.むし。

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