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ハイテンションな十八弾語り

こんにちは。年がら年中自創作のオタク、むし。です。この前書きを書いている時はワクチン接種後の高熱でうなされている時でございます。やっと打ったんですよ。はい。そんなことは置いといて、今回も十八弾語り、やっていきましょー!今作は曲もバリバリ作ったのでね。曲の方も語れるといいなぁと思っております。
※いつもどおりネタバレマシマシなので、本編を読んでない方は読んでから見ることをおすすめします。
本編はこちら↓
https://privatter.net/p/9227888

《語るで》

・本編について

十八弾のストーリー(異変)は、実は元々『地上に霊が大量発生する』というようなストーリーでした。霊が大量発生して、こっちに来いと人々を手招きしているー的な。でも、これじゃあありきたりだなと思い、『人里から人が消える』というものに変更いたしました。でも、人を連れ出してどうするのか。ただサロンの演奏会に行っただけじゃあ物足りない。そういやシエラ界がやばい状況だったっけ。そうだ、シエラ界に連れ去ろう(酷い)!的なノリでこのストーリーが確立したのです。

これらの原型を思いついたのは半年以上前、奈良時代の権力闘争が楽しいぜぃ〜ってやってた時です。特に長屋王とか、奈良時代の怨霊さん達をどこかで創作に出したかったというのもあり、どうにかしてこいつらを出せる機会はないだろうかと考えた結果、なぜか耳なし芳一と融合させるという結論に至りました。怨霊→芳一っていう連想ゲームか何かですかね…?それはともかく。根幹が決まってからは、芳一の話を元にして色々と構成を組み立てていきました。お偉い様方の屋敷はサロンだとして、ここに行くまではこの建物を通って、そういやこの建物にはこういう歴史があって云々…。んで、出来上がったのがこちら。

最初期の構想メモ(字が汚い)

計画を練った当初は嵩平邸という名前も無かったし、人物もどんなポジションか、誰を元ネタにするのかなどしか決めていませんでした。ここからどんどんキャラ設定やら場所の設定やらを深堀りしていき、現在の形に落ち着いたのです。最初の構想とは全然違いますね。

《キャラクター達について》

お次はそんな物語に登場する個性豊かすぎるキャラ達について語っていきます。ハイテンションで語るのでなんとかついてきてください(失礼)。

・切望 瑠璃奈(きりもち るりな)
 みんな大好き瑠璃奈ちゃん!本の虫→カミキリ虫→ルリボシカミキリムシ←かわいい、という発想から生まれた私にしては異質なキャラです。カートゥーンを思わせるような目、ギザギザの歯など普段私がやらないようなものを取り入れたり、あまりに気に入ってしまったからか実況風動画のアシスタントに就任させちゃったりと色々情報が多い。ちょっと気だるめな現代の若者を思わせるような口調やさっぱりした性格は、高校時代に仲良しだった図書委員会の委員長さんがモデルになっています。なので瑠璃奈ちゃんの声は未だにその方の声で脳内再生されます。
そして今作で登場するにあたって立ち絵もリメイク。noteで公開していた前の立ち絵よりも姿勢が良くなりました。そして瑠璃奈名物、顔芸も健在です。瑠璃奈ちゃんの顔芸はEX道中で見れるのでぜひ。

瑠璃奈ちゃんビフォーアフター

・藤原 蝋詠(ふじわらの ろうえい)
せぐうぇいに乗らないとその場を動けない蝋人形さん。実は彼、けっこう古参だったりします。中学時代にはもういたんじゃないかな。その時から蝋が破裂するような弾幕を考えていたとか狂気じゃん。二面でそれやる?そんな事は置いといて。彼の元ネタは藤原定家です。もう曲名から察しはついていたと思いますが…。定家は鎌倉時代の歌人で、あの百人一首の選者としても知られています。来ぬ人を焼くで有名なあの句を詠んだ人ですよ。はい。それともう一つ、歴史でもなんでも、博物館とかに当時の衣服を着た模型やマネキンっていますよね。これらも彼の元ネタの一つです。

道中でもその場に残留して破裂する蝋弾を撃ってくる鬼畜
※この画像はゲームではありまへん

そういや皆様、彼について少々「怪しい…」と思った事はありませんでしたか?なになに?「本編での彼とキャラ紹介の内容が噛み合ってない」?ご名答。実はそうなんです。キャラ紹介には待ち人の事なんて一切書かれてないし、せぐうぇいに乗れば移動できるにも関わらず「自分はここを動けない」なんて言っちゃってます。そりゃあ良輝さんも怪しむ訳だ。

・源川 泉(みなかわ いずみ)
イズミサーン!!!かぐや姫とか和泉式部(元ネタ)とかの無茶振り女要素を入れたかったけど結局それが消え去ってむちゃくちゃ元気な踊り大好き幽霊さんになっちゃった泉サーン!こうなったのには訳がありまして、まぁ、お家事情です。嵩平家に嫁いでハッピーライフ送ってましたので。はい。そんな彼女はキャラデザ結構拘ってたりします。現代的なダンス衣装を漁りまくって、十二単の下に着るような赤袴と白いいつものやつにジャージ風の上着を着せました。元ネタ要素を残したかったので頭には市女笠をかぶせています。踊りに不向きなこの笠を被りながら踊る泉さん、けっこうつよいのでは…???

泉さんの原画。ジャージっていいよね。

そういや、彼女のジャージの線と蝋詠さんの服や帽子の線の色が同じ事に何か意味でもあるのでしょうか。まぁ、きっと気のせいだよね。彼女についてはまだ語りたい事はあるけど様々な都合があり語れないのでまたいつか語れるといいなぁ。お兄さんとか夫とか出てこないと無理そう。

・屋内 氷万(やない ひたか)
サロンオーナー氷万さん!この方も瑠璃奈ちゃん同様noteに先行で姿を現していました。この時は彼の過去についてしか語られていなかったので悲劇の忠臣みたいなイメージでしたが、今作で一気にイメージが変わったのではないでしょうか。現在、彼は文化サロンを運営する不穏な怨霊オーナーとなっています。生前に近い姿になっている、という事は完全に怨霊だった時は別の姿をしていたのでしょうか。わくわく。そして彼こそ、元ネタ長屋王の人物です。長屋王って日本で最初の怨霊ってイメージがあるのですが、それより前に怨霊いたのかなぁ…というかそれより前の時代に怨霊という概念があったかどうかも気になりますね。
ちなみに氷万という名前は長屋王邸にあった冷蔵庫的なもの「氷室」から取っています。彼の性格も氷のように冷たい…なんて事はありませんのでご安心を。
そういや彼も瑠璃奈ちゃん同様、今作に出動するにあたって立ち絵がリメイク(?)されたキャラです。本当は元々の立ち絵でも良いかなぁとおもっていたのですが、四面のあの雰囲気にあの立ち絵は似合わないし、なにより泉さんとポーズが似通ってるので別のものに変えることにしました。十八弾の彼のポーズは、実は彼の原案のポーズだったりします。ところで、木簡に貼ってあるあのお札を剥がしたくてしょうがないのは私だけでしょうか。

並べてみた。
ちなみに羽衣みたいなやつはオシャレなので深い意味は
ありません。

・上井 燈他(かみい とうや)
童顔剣士燈他くん!まぁ実際童だから仕方ない。でも声変わりはしてそうだよね年齢的に。さて、彼のデザインは正直苦労しました。彼の元ネタである他戸親王は肖像画が無いのです。漫画とかの二次元他戸はいるのですがね…。なので他戸親王の母親である井上内親王や、燈他の母蒼辰のデザイン、奈良時代の役人の服装を元にして作り上げました。実は彼、本来は五面中ボスのみの出演だったのですが、親子を切り離したくなかったので五面ボスとしても登場する事に致しました。なんか、中ボスのみのキャラって五面中ボスが多くない?異・で出てる中ボスのみキャラって殆ど五面じゃない?

原画(左)と落書き(右)。二人並ぶと圧巻。

・上井 蒼辰(かみい そうひ)
カッコいい女性な見た目の龍、蒼辰さん。彼女も怨霊です。龍だけど怨霊です。彼女の元ネタは燈他の所でも名前が出ていたのでもうお察しかもですが、井上内親王です。井上内親王様も怨霊でございます。怨霊になり、龍の姿となって都を飛び回ったという伝説もあります。ここから、井上内親王の龍と都を守る東の青龍を掛け合わせ、彼女はかつて萊涼達が暮らしていた都の守護龍という設定になったのです。心強い。本来、五面ボスはサロンへの来客ポジションの人が勤める予定でしたが、これではつまらないのでスタッフ側にしたという裏話があったり。彼女の服装は奈良時代の都の女性をモチーフにしています。よく教科書の壁画とかで見るうちわみたいなのを持ってる独特な髪型のああいうやつです。

この四人がかつて都を動かしていたと思うと、
しみじみくるものがある…のか?

燈他と蒼辰は二人一組な所があるので、ついつい一緒に描きたくなります。いつか二人のカッコいい姿を描いてみたいですね。例えばー、龍の姿とか。でも動物描けないから半人半龍みたいな見た目になりそう。

・芳形法師(ほうぎょうほうし)
六面ボスに琵琶法師が来るなんて、誰が予想しただろうか。こういう予測不能なものを作るのが大好きなのかしら、私は。さて、彼は琵琶法師という事で、デザインもシンプルめに、それでも特徴的になっています。芳一同様目が見えない事をぱっと見でも分かるよう目隠しをしたり、僧侶が頭にかぶってそうな帽子の上からヘッドホンをつけてみたり。というかあのヘッドホン欲しい。お飾りついたやつつけてみたい。自分で作れって?まずは白いヘッドホンを買わないと…。実は目隠しの下の目の案はあるのですが、実際に描く事はきっと無いでしょう。そして彼、まさか揄也くんと関係性があるとはね。これには作者もびっくりですよ。
いやそんな事より!私が彼について一番言いたいのは!『異・シリーズにやっとちゃんとしたハゲ(失礼)が登場したという事実』です!!!やっとですよ!!!たしかに與々奴鬼もハゲでしたけどあれは扮装であって本当のハゲじゃなかったじゃないですか!やっとここで真のハゲがきたんですよ!!!喜ばしいね!!!え?帽子のせいでハゲにみえねぇってか?まぁ、そうだろうね…

ハゲじゃなくてせめて坊主頭と言いなさい。

・紙倉 萬箋(かみくら まんせん)
書庫の番人、萬箋さん。ぱっと見なんだコイツ!ってなるような奇怪なデザインが特徴です。頭には本と破れたページでベールを思わせ、上着は紙を包む茶色の包装紙や書き損じハガキ、ワンピースみたいな服はわりかし薄い紙でできています。後ろ髪は汚れた羊皮紙です。靴や爪に万年筆の先をあしらい、奇怪ながらもお洒落に仕上げました。すごく洋風だけど図書館や書庫にいてもおかしくありません。というか万年筆の先っぽってネイルみたいになりそうじゃない???(そうやってすーぐ共感を求めるんだからこいつは)
顔の影はあえて直接描いた風にしています。あいつの体自体も紙でできていたら面白いよね。あと私のキャラとしては異例、白眼が濁ってます。彼が真っ新な紙ではなく、インクのついた、使用済みの(加えて書き損じの)紙からできた存在だというのをこういうところでも意識しています。そんな彼は珈琲がお好き。紙にこぼしたら一発アウトなものをよく好んで飲めますね。いや、書き損じ紙だからこそ飲めるのでしょうか。
ちなみに、爪の万年筆はちゃんと字が書けます。どこからインク補充してるんでしょうね。実際指にインクつけて書くのもいいし、いっその事血液が黒インクとかでもいいよね。というかなんでもありだと思う。妖怪だし。

確定稿スケッチ。後ろ髪はまとめて(?)ある。

・揄也とじじい(離逝)
本来は助っ人なんて呼ぶつもりは微塵もありませんでした!!!でも助っ人いた方がストーリーに深みが出るので出すことにしました。ジジイも回収しなきゃならないし。それに、どうして人が帰ってこないのか、ジジイが帰ってきてないのか等の背景を描くのにもってこいだったのでね。
揄也聖人が芳形と関わりがあるというのは後付けの設定です。芳形は人里の琵琶法師、でも彼はどこの寺に住んでいるんだ?揄也のいる寺しかないじゃないか。という訳で関わりが生まれたのです。揄也はエイプリルフール以外は善人なのでね。別に芳形と一緒に暮らしてても問題はないはずです。
そういや、揄也聖人の立ち絵はエイプリルフールではないのにもかかわらず、配色がエイプリルフール仕様なんですよね。エイプリルフールとそうでない日で、髪や服の影の色とベタ塗りの色を反対にしているんです。でもなぜエイプリルフール仕様にしたか。だってこっちのほうがかっこいいじゃん(理由がクソ)。まぁ、それだけ必死だったという事です。

影とベタ塗りの色を反対にするだけで
結構印象変わりますねアナタ

ジジイ(離逝)はストーリーの設定上徘徊老人みたいになってもらいました。じいちゃんが帰ってこないってもう認知症のソレじゃん。でも大丈夫です。ジジイは変わらず元気です。揄也と同じく、離逝(ジジイ)にもカッコいい立ち絵が描かれましたね。やっと破壊神の片鱗が見えた。そして彼の履いてる靴は部屋履きです。とてもそうには見えないんだけどなぁ〜。もしや外履きと部屋履きのデザイン一緒だったりしない?もしジジイがシエラ界に連れて行かれたらと思うと…悪寒がしますね。敵味方含め全部破壊して戦争どころじゃなくなりそうです。

《曲について語るぞ》

まだまだ続くぞ語り記事!今作はなんと!タイトルからスタッフロールまで全曲作っております!!!この曲達を世に出したくて出したくてしょうがなかったんだ…もう全部良曲だからみんな聞いてくれ(個人差)。

十八弾楽曲集はこちらから聴けます。↓

さて、それぞれの楽曲について、こだわりポイント&雑談多めでで語っていきましょう!

01.今昔異変解決絵巻
物語の始まりを思わせるような曲にしようとがんばりました。琵琶の音色で今作の雰囲気や展開を伝えていたり、波の音で平家物語の結末を表現していたりします。もうタイトルから六ボスの匂わせが凄まじいんですよね。
ところで、GarageBandでの琵琶の音源名がpipaなんですよね。pipa(ピパ)は中国の琵琶のことらしく、日本の琵琶はピパから変化したものなんですって。まぁどうにしろ琵琶なのでヨシとして下され…

02.永劫の眠る場所
一貫して雰囲気も情景も変わらない曲を目指しました。サビの無い曲を作ったつもりなのですが、最後がやはりサビみたいなものなんですよね。この曲はピアノがお気に入りです。イントロのピアノなんか結構上手くいってると思います。
個人的なイメージなのですが、図書館とか本がたくさんある所って時が止まっているように感じるんですよね。動画の曲コメントでも書いているのですが、沢山の本達が時を止めてるような気がするんです。本って書いたその時で時が止まってるじゃないですか。…もしかして、記録を残すというのは、ある意味時を止める、いや留める行為なのでは?この曲で、それを感じ取ってもらえたらと思います。

03.カミキリさんの愛読書
言わずと知れた名曲(?)です。カッコよさ、一面ボスらしさ、虫らしさ(???)を兼ね備えた最強の曲だと思ってます。個人的に後ろでウーウー言ってる面白い音源がお気に入りです。Aメロのピアノのメロディも中々気に入ってます。人によってはここの低音ピアノがベースの役割をしていると感じる方もいるみたいです。どっちとも取れるなんてお得じゃないの〜。
実はこの曲、サビで二種類のドラムパターンを組み合わせていたりします。どちらも使っているドラムの音源が違うので分かりやすい。いつも使っている主張が強いやつを使う事で、コソコソした雰囲気から大胆な方向へと変化させる役割も担っていたりします。
ところでカミキリさんの愛読書ってなんだろうね。多分フ○ーブル昆虫記ではない。

04.朱塗り柱の無限回廊
『行っても行っても終わりが見えない廊下』というステージのコンセプトにあわせ、あえて不安定な曲を作りました。最初からドラムに本気を出させていたり、もはやイントロがサビだったり、変な繋ぎ方でループしたり。曲として成り立ってはいるんだけれども、なんか変な曲だなぁと聴いている方々が分かりやすく感じられるように工夫しました。
そういや、GarageBandって日本の楽器琴と太鼓しかないんですよね。普段愛用してる二胡さんも中国の楽器だし、琵琶も厳密に分類すれば中国だったし、この曲のフルートは金管楽器だし。篠笛の音とか追加されてくれないかなぁ…。内心、この曲には篠笛がよく似合うと思っていたり。

05.やくや我が身の撰者人形
この曲はまず、5.7.5.7.7のリズムをどうメロディに落とし込むか、というところから始まりました。やはり歌人だからね。入れたいんだ、こういう分かりやすい要素を。あと、二面ボスの彼の性格も相まって、あまり好戦的ではない、淡い曲にしようと決めていました。結果、誰かをずっと待ち続けているような、後ろで紅葉の葉が風に吹かれて舞っているような曲になった気がします。個人的にサビのピアノがお気に入りです。フルートも、ロングトーンが生かされるような場所では和楽器特有のしゃくれをなんとか再現していたりします。
そして十八弾ostでは、オーボエがここで初出勤です。サビでフルートと同時に鳴っています。オーボエをフルートや二胡と一緒に鳴らすの、最近のマイブームなんですよね。いい音になるんですよこれが。

06.ヌーンライトフロア
クラブの中みたいな曲が作りたかった!普段中々エレクトロニックサウンドを使わないので、私にしては結構新鮮な曲なのではないかと。イントロは某テーマパークの夜のパレードの曲を参考にしていたり。あのゴゴゴゴゴって音はベース音源とエレクトリックピアノを連続で鳴らした音を組み合わせています。さて、テンポが上がってからは一気に加速していきます。多分背景も加速してます。それに、一貫して和を貫き通している十八弾の雰囲気を崩さないように、二胡やらを使いバランスを保っています。クラブでもあり、和室でもある。不思議ですね。
GarageBand、曲の中でテンポを変えるの結構大変なんですよね。一回録音して、また作って、また録音してを繰り返すので。録音した音源と打ち込んだ音源とじゃ音質がちょっと違うので、違和感が残りがち。なので二つのbpmのやつのどちらも録音しないと統一された音質にはならないんです。ここがGarageBandのちょっと不便な所。

07.保昌山の難題〜sweet Plum girl
三面道中に続いて、聞いた瞬間に『!?』ってなるやつです。それもそのはず、三面ボスの彼女の、とにかく明るく元気で開放感のある雰囲気を曲に落とし込む為に、この曲は音ゲー曲を意識して作っています。テンポは早めに、特徴的な音を使い、最後の最後まで突っ走る。そんな感覚です。それでいて弾幕stgのボスらしさを損なわないように、いつもの作風も取り入れながら制作致しました。最後のベースはとある音ゲー曲に影響を受けています。Better Graphic  Animationっていう曲なんですけれども。
泉さんはこの曲名の通り、本来ならば和泉式部とかかぐや姫のような無茶振り要素を入れたい方だったんですが、今ではそのかけらもありません。なのでせめてデザカの名前くらいは、お二方の要素を入れたいところですね。

08.空地下路へおいでませ
言わずと知れた名曲その2(??)。アジアンテイストな面白い音源を見つけた勢いで作った曲です。あのイントロでメインになってるあの音です。あの音を聞いた時、暗闇に浮かぶオレンジ色の光みたいだなと思ったんですよね。これが四面道中のイメージと一致した事で、この曲は完成しました。なるべく聞き心地の良い音作りを心がけ安定感を出しつつ、安心感や温かさを感じられるような曲に仕上げられたような気がします。ドラムの音源選びも良かったかもしれない。チーンの音が強い。おかげでこの曲は見事にヒーリングミュージックとなりましたとさ。この曲を背景に弾幕避けてるなんて考えられ…るわ、うん。
実はこの曲、十八弾道中曲の中で何気に一番長いんですよね。最近あんまり長い曲が作れなくなってきているんですよね…作れる時は作れるんですけどね…

09.Salon de Culture with Nagaya〜Owner's ambition
言わずと知れた名曲その3(???)です。2022年最初に作られた曲です。正月に父親の実家に行った時に急に思いついて、帰りの車でAメロとBメロを仕上げて、01/04に完成させた曲です。サロンのオーナー様でありますので、古風なメロディに未知のワクワクや愉快さ、氷万自身のちょっとした不穏さを入れて混ぜ混ぜしました。二胡、フルート、オーボエというむし。版三種の神器が勢揃いしているにも関わらずそれぞれの音共存しているような音作りにも拘っています。
私この曲本当に気に入ってまして、高校時代、大学からの事前レポートをやる時にめっちゃお世話になってまして、なんというか思い入れまで深い曲なのです。あと、とあるフォロワー様が運営しているサーバーの企画でこの曲を提出し、分析してもらっていたりもします。おかげで更にこの曲が大好きになりました。え?お前の事は聞いてないぞって?まぁまぁ。

10.内裏弾幕戯画〜soon, it's coming soon.
明るい内装の室内とは裏腹に、何処か不穏な空気が漂うような曲です。イントロの音源がいい味出してます。よくよく聞いてみると、イントロ、Aメロ、サビへの繋ぎ、サビの低音ピアノは三つのフレーズを繰り返しています。他にも、サビへの繋ぎの高音ピアノが童謡のフレーズを大きく崩したものを奏でていたりします。かごめかごめ、はないちもんめ、てるてる坊主、とおりゃんせ。どうして童謡なのか、それは五面中ボスに燈他くんが、五面ボスに蒼辰さんが出てくるからですね。母親が子供に、あるいは子供が歌う童謡のフレーズを入れることでこのステージのボス達の関係性を表していたりします。それに、選んだ童謡は全て、本当は怖い系のやつです。怨霊らしさも、いれていかないとね。「とおりゃんせ」は十八弾のもう一つのテーマでもあります。行ったら帰れないですから。
サビではオーボエを分かりやすくバグらせています。このバグった演出は、先程の四ボス曲でも使用されています。ほら、サビの二胡がありえん速さで連続音を刻んでたやつ。あれです。事態が正常では無い事を表すにはぴったりなんですよね〜

11.都駆けるは龍の歌〜curse of dragon's
かつては都を、今は施設を守る五ボス二人をイメージし、ハイスピードで勢いのある、それでいてかっちりと威厳を纏う雰囲気を目指しました。とにかくカッコいい五面ボス曲にしたかった。琴や二胡を使い龍としての気品を、コーラスや壮大な音源で威厳を表しました。個人的にBメロ部分がお気に入りです。流れるような、空をゆうゆうと飛び回るような気分に浸れるから。
ところで、サビの最後に五面道中曲と同じ童謡のフレーズが琴によって奏でられますが、とおりゃんせの部分が独立することなく自然に流れていきます。これには蒼辰の決意を込めていたりします。もう誰も向こう側には行かせない、絶対に帰してやる、と。

12.集エ、哀しき亡骸達よ
ここで琵琶が復活です。そしてこの曲はタイトル曲のアレンジでもあります。四拍子の曲を三拍子にするのって楽しい。逆も然り。でもただアレンジするだけじゃなく、六面道中特有の緊張感を持たせたりしています。超低音ギターいいよね。
この曲は演奏会会場というよりは、六面ボスの彼が置かれている状況の本質を表した曲となっています。芳一が琵琶を鳴らしていた場所が墓場であったように、彼も怨霊の言われるがままに演奏をしていた。だから、環境音のようなものが流れているのです。舞台は室内なんだけどね。

13.平曲ー琵琶法師の語り歌
物語の大目玉、六面ボス曲です。イントロは平家物語の最初のアドリブを何通りも聴いて参考にしました。六ボスさんが琵琶法師なので、曲も琵琶メインでお送りしております。琵琶を弾き散らしながら、熱く物語を語っていく。そんな情景を曲に落とし込みました。好戦的な曲では無いのに、ラスボス感が滲み出ているのはそのせいでしょうか。個人的なこだわりポイントは4/4→6/8→3/4→4/4と変わる拍子です。GarageBandでお手軽にできる拍子の変化を贅沢に全部使っちゃいました。彼の琵琶法師としての技量がそこに表されています。あと、琵琶がメインだからといっていつでも琵琶がメインメロディを奏でている訳ではないというのも個人的な注目ポイントだったりします。一曲を通して重量重めのピアノもお気に入り。
実は最後の琵琶の音は、言葉を先に作って、それにメロディを乗せたものだったします。きっと歌詞を作るのってそういう要領なんだなとは思いましたが、やっぱり苦手ですね…
ここで源氏の見たものは かの三種の神器と海の中 深く深くへ落ちてゆく まだ幼き帝を抱えたままで こうして平家は滅びたのです なんとも苦しい結末でしょう 琵琶法師は語り継ぐ 後世のまた後世のその先へ
という感じです。むずい。

14.跡片付けは丁寧に
こちらは一面の『静』の図書館とは反対に、『動』の図書館、それも本が散らかり放題の図書館をイメージした曲です。お片付けがテーマの曲なので、一見バラバラに見えるフレーズを繋げて無理矢理収納したような曲に仕上げました。おかげで遊びまくってます。転調し放題、雰囲気切り替え放題、私自身も好き勝手やりたい放題やりました。おかげでとても楽しい曲ができたのではないでしょうか。私自身、前々から言っているのですがEX道中曲を作るのが苦手で。今回も案の定やり始めるまでに苦戦しまして。こうなったらベースとなる音がどんどん切り替わるトンデモ曲を作ったらぁよ!って勢いで作ったらこの通りです。好き勝手やるの、最高。
EX道中でやっと和風から解放されました。なので二胡や琵琶などのアジアンテイストな音たちはお休みです。
あと、エレクトリックピアノが便利すぎる。使いようによってはベースにもなるし、メロディにもなるなんて便利すぎんか?

15.書き損じ紙のグリモワール〜I knew.
書庫の番人のテーマ曲です。実はこの曲、元々はEXボスの彼の曲としては作っていませんでした。なんかいいイントロ思いついたからつくったらぁよ、できたらどっかのボス曲にできるといいかなぁ〜。っていうようなノリで作ってました。曲の制作が進んで行くにつれ、雰囲気は洋風に、EXボスみたいな雰囲気になってきたので、「そうだ萬箋さんの曲にしよう」となった曲なのです。なので今までの曲よりも私らしさが結構出ているのではないでしょうか。展開のし方やドラムパターン、等間隔の発狂ピアノなど、私の曲を思わせる要素があちらこちらに。個人的に、遊びまくってるベースがお気に入りです。実はこの曲はとあるフォロワー様のサーバーにて作曲配信をしていた時に作っていた曲なので、リアルタイムで配信に参加していた方々からのコメントを貰ったりしていて、その中でも「ベースってこんなに遊んでもいいのか〜」というコメントがとても印象に残っています。私自身もこんなにベース遊ばせた事ないので、ぜひ注目して聴いていただければと。

16.魂達の嘆き
今作、異変は解決に導けたものの、完全にグッドエンドとは言い切れないんですよね…いや寧ろまだ異変は解決していないのです。なので、奥の方で何か黒い物が蠢いているような、重く気持ち悪い曲に仕上げました。実はこの曲、繋げ方が少し風変わりだったりします。いつか2周ループのものを公開するつもりなので、その時により注目して聴いていただきたい。

17.霊隠邸〜琵琶法師の語り唄
五面道中のピアノがお気に入りだったので五面道中曲のアレンジかと思いきやタイトルのアレンジでもあるという不思議な曲です。個人的にはBメロ(?)の同じメロディが速度違いで流れているところがお気に入りです。

さて、ここまで語ってきました十八弾語り、これにて終幕でございます。最後に弾幕絵ギャラリーと題し、予告画像に使った弾幕絵を載せてお別れといたしましょう。それでは、またいつか!

《おまけの弾幕絵ギャラリー》

予告画像のサントラ仕様ver.です。
蝋詠さんはキャラ語りのところで載せたので割愛します。
これは以前noteで公開した瑠璃奈ちゃんのデザカに
自機を追加しただけのものです。
でも自機は三時でも限でもなく良輝さんになっていたりします。
三面中ボスの泉さん。
ボス戦の通常弾を描こうとすると蝶弾を描くのが面倒なので中ボスで妥協しました。
氷万さんのラストデザカ。
体力ゲージが八つくらいに分かれてて、一段階削れるごとに弾の種類が増えていくといいなぁ。
ということはこれは最終段階ですね。
五面の会話画面風。
永夜抄とかその辺りをリスペクトしています。
EX道中の最後の方。
勿論今作もEZEXはある予定です。
ゲームにはならないけど!


2022.08.30.むし。 夏の終わりも近い









「鬼の居ぬ間に洗濯とは、この事ですよ」
次は十九弾ではなく18.5弾です!
誠心誠意製作中!いつまでかかるか一切不明!
お楽しみに〜!!!

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