見出し画像

2回目のプロポーズ

結婚前の話。

1回目のプロポーズはど平日の朝のバタバタした時で、向こうは休みでこっちは仕事の日だった思う。休みの彼はゆったりしてるけど、こっちは出勤間際で気持ちの余裕なんてないから「また後で!」ってイラっとして言ってしまった。

毎日忙しくてその日しか会えなくて、時間がなくて、結果そうなった、なら多少は納得するものの、毎日家に一緒にいるし、なんなら前日にゆっくりめのご飯してるんだよなぁ。

想像するに『どうやって切り出そう』『なんて話を進めよう』と考えてるうちに、時間が過ぎ、どんどん言いづらくなり、朝がきてしまったんだと思う。

でも、流石に出勤しがけのバタバタしてる時に、「ベットボードに置かれたカード見て」だけ言われて《メリークリスマス》と書かれたメッセージカードと共に置いてある指輪ケースを無言で見せられて『結婚してくださいってことね!素敵!』とはならなかった。

せめて「結婚して欲しい」ぐらいは言って欲しかったなぁ。言われてたら「今!?」ぐらいの返事はできたと思うのに。

その後、2回目のプロポーズは小さな遊園地の観覧車の中だった。本当はドキドキ感とかムード?とか、そういうことを楽しみたかったけど、プロポーズが苦手な彼はそもそもサプライズが苦手なので、言われる前からバレバレだった。

いま考えると、自分がやりたいことややらなければならないという想いが先行して、今朝は忙しそうだから今日の夜にしようとか、昨日の夜に言えばよかったとか。

この頃もまだ彼が大人の発達障害とは感じていなかったし、個性とか、性格の1つかと思っていた。何あっても「次からちゃんとして!」とか、「またおんなじことして!」で終わっていたし。

もっと大きな喧嘩をして、彼を連れて病院に行ってみることにしたのは、もう少しあとのはなし。