1週間ほど入院した話⑤
術後1日(入院3日目)
空が明るくなってきた
6時頃からだんだん空が明るくなってくるのが分かる。意識もはっきりしている。
看護師さんが来るたびに「気持ち悪さはないですか?」「頭痛くないですか?」と聞かれ続けた夜だった。幸いにも、そんな症状はなかったし、その後も現れることもなかった。
それよりも、点滴してもらっている痛み止めがなくなりそうになる度に、追加で持ってきてもらえるのか我慢が必要になるのかに一喜一憂していた。
そして尿管の違和感がすごい。
管が持ち上げられるのが本当に気持ち悪い。
ずっとトイレに行きたい気持ち悪い感じも続いている。看護師さんに伝えて、何とかしてもらう。
術後初めての歩行
何時くらいだったか「さぁ、歩いてみましょう!」と看護師さんがやってくる。
体勢を変えるのにもお腹の中が動く気持ち悪い感じがあり、まずは横を向くのにも一苦労。電動ベットを限界まで上げて、今度は足を動かす。
片足をベッドから降ろして、もう片方をベッドから降ろして、体制を整えて、点滴棒を握りしめて立ち上がる。
めっちゃ痛い!!!
我慢できないほどではないけど、痛い!!!
でも歩けないと色々外してもらえないので、とりあえず看護師さんから出された目標まで歩いて戻ってくる。
「OKですね!じゃあ、外しましょう」
足マッサージの機械と尿管と、点滴から解放された。あともう1回だけは看護師さんが付き添ってくれる。
これもまた痛み止めの効いている時間を見計らって数時間後にナースコールを押してみる。今度の看護師さんは「痛いよね…!そうそう!」と共感しつつ励ましてくれるタイプの方だった。
それをもって晴れて自由の身!
まだまだ起き上がるのには気合を入れないといけないけれど、まずは経過観察室から出られることになった。
経過観察室から個室へ
初日の大部屋での生活をもとに、この状態で大部屋生活は辛すぎると判断。個室に移動させてもらえるようにお願いをした。
個室での生活はそれはもう快適だった。
トイレ近いし。音気にしなくて良いし。
金額が高いのがネックだけれども、術後2日間ぐらいは大部屋で過ごす勇気がない…。
元々トイレが近いので大部屋だったらより計算しながら水分摂取したりする必要があったと思うから。
それでもトイレに行くのは一大決心が必要。一度起き上がってから動ける時間は数分。その間に何をどこに移動したい、これをこうしたい、とシュミレーションしてから起き上がる。この日はまだ点滴棒がないと起き上がれない。
術後初めてのご飯
もっと液体食かと思っていたけれど、
全粥と美味しそうなお魚の煮付けが出てきた。
痛みはあるので食べ方を工夫しないといけなかったけれど、こういう時に食欲が無くならないのが私の体の良いところ。完食には届かなかったが、半分は食べられた。美味しかったー!
個室での半日
基本的にはベッドの上で過ごした。
スタスタ歩ける訳でもないし、立つの歩くのは痛いし。トイレと必要最低限の動きだけする半日だった。
消灯時間に合わせて最後にトイレを済ませてベッドに入った。
しまった…。
部屋の電気を消すのを忘れた…。
元々電気があっても寝られるタイプだけど、個室の電気があるのはベッドの真上。煌々と輝くダウンライト。これで寝るのは無理。
どうしようか少し考えた後に、
大部屋は看護師さんが電気を消しにきてくれる。
だから個室も消しにきてくれるはず、とちょっと待ってみる。
時刻は22時。
個室の電気は消灯しに来てくれないことを知った。意を決して起き上がり、消灯して眠りについた。