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自転車で旅をするということ

バックパッカーの難しさ

僕は台湾一周から世界旅行を始めました。最初は旅がスタートした喜びからテンションも高く、無駄に長距離を歩いたり、無駄に野宿したりしながら楽しい日々を過ごしていました。

しかし台湾一周を終え香港から中国に入った辺りで気付いてしまった。

「これ、ただの観光じゃない?」



旅の目的

そもそも僕はどうしても行きたいような観光地は無く、旅の目的は様々な文化、宗教、経済・政治体系を目にして次の人生を楽しむための糧にする事。(でも自然景観は大好きなので見たい。)

そして様々な人とのコミュニケーションによってもうちょっと人間を好きになる事。元来私は孤独を好むため、あまり積極的にコミュニケーションを取るタイプではありませんが、旅を通してその点を改善したいと思っています。

しかし振り返ると、常に次の目的地は観光地を目指していることに気づきました。しかも、コミュニケーションといえば、「店員とのやり取り」か「他のツーリストとの会話」ばかり。これは旅のスタイルを見直す必要があると感じた瞬間でした。これは旅のスタイルを変えなければいけない。

自転車という選択

僕は元々細かくプランを立てるのが苦手で、行き当たりばったりの旅が好きな性格です。これまでの旅では、ふと面白い光景を目にしても立ち止まれないことや、せっかくの景色を車の窓から見ることにストレスを感じていました。

これまでのストレスはというと、止まりたいと思ったところで止まれない事や、せっかくの景色を車内から汚いガラス越し見る事。

という事は車かバイク?

でも調べると車やバイクでは陸路で越えられない国境がある。

自転車は荷物扱いになるから陸路国境も越えられるらしい。しかも自然好きには移動も楽しめるし、必然的に小さな集落もゆっくり通る事になるから完璧!


こうして、長期旅行に耐えられる丈夫な自転車を手に入れたベトナムのハノイから、自転車旅が始まりました。(ちなみに、高校以来の自転車なので、完全なビギナーです。)




点から点が線の旅へ

当然、素人チャリダーである私は、最初は体力的に厳しいものでした。東京での生活は外食中心だったため、だらしない体で旅に挑んでいましたから。特に、ハノイからラオス国境のディエンビエンフーまではほとんど登り坂で、しんどかったです。。


でも予想通り身体は直ぐに慣れ、エンジン音のないノーフィルターの景色は、想像以上に素晴らしかったです。自転車だからこそ、走行中でも現地の人々が話しかけてくれ、都会では触れることのない独特の文化に触れるチャンスが増えました。自転車旅に切り替えたことで、私が求めていたものを手に入れたと感じた瞬間でした。


自転車旅のデメリット

もちろん、メリットばかりではなく、デメリットもあります。

1. まず、移動距離の限界です。アップダウンや道の状態によって、一日にどれだけ走れるか予測がつきにくいのです。予測を誤ったり、そもそも間に村がなかったりすると、テントを張ってキャンプを余儀なくされます。


2. 次に、自転車と荷物の管理が厄介です。自転車を離れざるを得ない移動中の観光や食事では、常に気を使います。目が届く場所がない場合や信頼できる警備がない場所では、観光を避けるしかないことも。


3. さらに、修理の問題もつきまといます。素人ながらも、すぐに重い荷物を載せた自転車がいかに特殊な乗り物かに気づきました。たとえば、プラスチック製のペダルはすぐに割れますし、キックスタンドも頻繁に壊れます。現地の自転車屋さんは強引に修理しようとしますが、かえって壊れてしまうこともあるため、自分で修理することが必須です。そしてなにより最初から良いパーツを揃える事が大事でした。タイヤは「SCHWALBE【MARATHON】」などの耐パンクタイヤを履いていないと1日何度もパンク修理することになってしまいます。


4つめ。
インド人の好奇心が、、、。(初投稿の記事をお読み下さい)



旅のスタイルはそれぞれ

もちろん、旅のスタイルは人それぞれです。自転車を使わなくても、細かく各地を回ることができる人もいれば、持ち前のコミュニケーション能力を活かして現地の生活に溶け込む人もいます。求めている体験や限られた時間の中で、旅の楽しみ方はさまざまでしょう。求めている経験にも違いがあるし、そもそも多くの旅行者が時間に追われていてゆっくり自転車で周るなんて無理でしょう。

僕はコミュニケーション能力こそ高くはありませんが、時間には余裕があります。そして、必ずしも世界一周を達成するという強い目的があるわけではないため、今のところ自転車の旅に非常に満足しています。(資金が尽きたら帰ります。)


自転車って凄いテクノロジー

よく「山を登るのは大変じゃないですか?」と聞かれますが、実は平地の方が辛いです。景色が変わらず、ただひたすら漕ぎ続けるだけだからです。
一方、山道は頑張って登れば、必ず下りがあります。その達成感とご褒美が同時に訪れるのが、山の魅力です。さらに、現代の自転車は性能が非常に良いため、多少の登りなら平地とさほど変わらない力で漕ぐことができます。急な坂道では、僕のように大量に荷物を乗せていると、押し登るよりも漕いだほうが楽です。自転車って良く出来てますね。


様々な場所でサイクルツーリングのツアーも目にします。バックアップバス(荷物載せ用のバス)を付けて自転車旅をしているヨーロッパのご年配グループも多かったです。これまで全く自転車に興味を持っていませんでしたが、素晴らしい旅になっています。

旅のスタイルは人それぞれですが、壮大な景色の中を自転車で走ると気持ちいいですよ!



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