美しい英語
美しい英語に出会うと、思わずメモに取る。
今日ご紹介するのはTEDトークで聴いた一文。
"the rules supposedly designed to prevent exploitation instead allow universities to profit off athletes."
(搾取を防ぐために作ったはずのルールなのに、大学がアスリートから搾り取ることを可能にしてしまっている)
この短い文の中に言いたいことが簡潔にぎゅっと詰まっている。美しい…。
勝手に私が「美しい」と感じるポイントは以下の通り。
1.the rules allow 人/もの to do somethingの構文
一瞬どこで区切れるのかわからない文だけれど、実は「ルールが人/ものに~させることを許す」という、主語がthe rulesの実はとてもシンプルな構文なのだ。the rules supposedly designed to prevent exploitationの太字部分は、主語the rulesを修飾しているに過ぎない。このsupposedlyの使い方もかっこいい!
2.insteadの使い方
insteadといえば、A instead of B(Aの代わりにB)という使い方をよくする。でも一言「instead」を文のど真ん中に入れて、構文を変えずに文章の流れを変えてしまう使い方はあまり見たことがなかった。なんて洗練されているのだろう…。
3.profit offというこなれた表現
profitを動詞として使い、profit offで「~からお金を巻き上げる」というようなネガティブな表現ができるなんてすごい。英英辞書で調べても、profit offという表現は出てこなかったけれど、簡潔でわかりやすいと思う。素敵…。
以上、3つの美しいポイント。また勝手に一人で美しい英語で盛り上がってしまった…。
ちなみにこの一文は、Tim NeviusのTEDトーク↓
The exploitation of US collages athletes
元弁護士であるTim Neviusが、いかにアメリカ大学でプレーするアスリートが大学及びスポーツ業界というビッグビジネスに搾取され利用されているかを熱く語っている。このプレゼン自体も興味深いので、よかったら聴いてみてほしい。