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メリハリ革命
めぐ:メリハリのある生き方は理想的です。
博士:ほう。メリハリとは?
めぐ:平日一生懸命働いて、休日しっかりリフレッシュです。
博士:確かにメリハリのあるように見えるが、わしには違和感じゃ。
めぐ:違和感?どんな違和感ですか?
博士:メリハリの単位が大きすぎるんじゃ
めぐ:メリハリの単位?
在宅やリモートワークが増えました。そんな中、せっかくの在宅をもっと活かす働き方はないのかと感じた方は少なくないのではないでしょうか。
例えば、育児をしている方にとって、在宅で働けると多くのメリットがあります。感染予防の観点から、通勤がないのはありがたい。またお子さんのそばにいることができる安心感は大きいですよね。
博士:子供に何かがあって、仕事を中断してしまった時間はどうなるかのぉ?
めぐ:え?そんな細かい話なの?
博士:時間で働いておるとそういう考え方になるのぉ。
めぐ:その日の作業が終われば、時間の使い方なんて柔軟に考えればよくないですか?ちょこっと残業すればいいんだし。
博士:しかし、それでは昼間さぼって残業代をつける輩がふえてしまうぞ。
めぐ:そんなことする人はいませんよ。。
博士:そうじゃな。いないと思いたいがそうもいかん。不公平に思う社員もでてくるじゃろう。
めぐ:じゃあ今から「中断します」とチャットして、復帰したら「再開します」とチャットします。ん-めんどくさい。
博士:確かに状態をアイコンで示すシステムもあるからのぉ。活用してもよいかもしれんが、うっかり状態を変え忘れたなんてことも起こるぞ?
めぐ:じゃあどうしろっていうんですかぃ!
これまでの働き方を踏襲しようとすると、在宅やリモートワークというのは少し工夫が必要ですよね。そこで提案。仕事を作業時間で考えるのではなく、作業単位で考えることはできないでしょうか。
そのためには作業内容や達成基準を明確に定義する必要があります。それが決まれば3日かかる作業を2日で終わらせることができれば、残り1日は自由に使うことができます。
めぐ:そんなことって本当にできますかね?作業内容を明確に決めることって難しくないですか?
博士:組織としてもこれまでのやり方はすでに陳腐化したものととらえ、新しいやり方にシフトせんといけんのぉ。
めぐ:ドラッカーですね。
博士:どんな仕事でもということはできないかもしれんが、何をやるにしても「何を」「いつまでに」というのは決まっていないと仕事にならんじゃろ。
めぐ:そうですが予定通りにいかないこともあります。
博士:その都度調整すればいいんじゃ。そうすれば作業内容にどれぐらいかかるかといういわゆる見積の精度も向上する。初めから何でもかんでもうまくいくと思ってしまうのは若者の悪い癖じゃ。
めぐ:上司に無理やりやらされる仕事もあります。
博士:そのための交渉スキルじゃ。単に「嫌です」でどうにかなるものでないことはもうわかっておるじゃろ。どうやったら自分の最適な量のタスクにできるかを考え、それをどう相手に伝えるかをセットにして考えるんじゃ。
仕事はそのほとんどが「見積依頼」「見積り」「発注」「製造」「納品」「検収」「入金」という流れに則って行われます。会社対会社の大きな流れを上司と自分との間でシミュレーションするような感覚で自分の作業範囲を決め、それを自己裁量で実施できる働き方ができる世の中になることが健全な働き方といえるかもしれませんね。
めぐ:メリハリのある生活はより細かな単位でのメリハリを考えることで実現するんですね。
博士:そうじゃな。おお、もうこんな時間じゃ。そろそろおはぎをたべようかの。
めぐ:博士、まだ洗濯物たたんでないでしょ?時間じゃなくて作業で考えましょうね。
博士:ふぉっふぉっふぉ。