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友達になれる世界線もあったのかな

最近、こんな記事を書いた。


火曜夜に、NHKドラマ『東京サラダボウル』を見ている。緑色の髪の刑事と警察通訳人のバディが、外国人犯罪を解決するべく奔走する物語(松田龍平が好き)


今週のお話は、タイムリーに技能実習生制度がテーマで、グッサグサに刺された。深い傷は肋骨を貫通し心臓に到達していたくらいに。


実はこのたび本当に店長にチクッて相談して、他の部署に異動させてもらえることになった。ほっとしたのは確か。だけど、私の中に、本当に差別する気持ちはなかったのか。このドラマを見てからずっと考えている。

ドラマの中で、別島というパワハラ差別全部乗せなクソ男が登場する。ベトナム人実習生に対して「言われたことだけやってりゃいいんだよ」「旧正月って何だよ日本にはそんな風習ないんだよ(だから休暇なんてとらせない)」「どうせ3年働いたら国に帰るんだろ、教えたら帰る教えたら帰るの繰り返し、マジアホくせぇ」とわかりやすく暴言を吐く。令和のご時世にそんなこと平気で言っちゃうんだ…と見ていてドン引きするほどにひどい。だけど、日本にそういう考え方の人たちがいることも事実。

私もさ。
実習生たちに対して、毎日ぺちゃくちゃおしゃべりしてるくらいなら国に帰ってくれんかな、技能実習生制度が本当に会社のためになってるのかな、と考えちゃったことがある。それって、この別島と何が違うんだろう?
「外国人を働かせてやってるんじゃない、働いてもらってるんです」というセリフに、ぶん殴られた。


7歳の娘が、学校でいろんな国の挨拶を習ってきた。ハロー、你好、アニョハセヨ、ボンジュール、オラ。世界じゅうの人たちと挨拶を交わして仲良くなろう。娘の小学校にも外国人の子が何人もいて、子どもたちは当たり前にそれを受け入れて一緒に生活している。みんなそうできたらいいよね。そんな、単純なことが、とても難しい。

以前、所用があって原宿の竹下通りに行ったら、すれ違う人たちの8割以上が外国人だった。観光客に人気のスポットなのは知っていたけど、なんだか日本とは思えないすごく異質な雰囲気で怖くなった。行きたい居酒屋も目星をつけていたのに、店の前にたくさん外国人がたむろしていて入りづらく、諦めてそそくさと帰った。この「怖い」という感情はどこから来るんだろう。見慣れない、それだけだろうか。


職場で、正社員とパートタイム、指導する側、される側、という立場で出会ったけど、年齢もかなり離れているけど、もしかしたら友達になれる世界線もあったのかな。私は彼女たちを嫌いになりたくないんだな、という思いが、胸の奥底にあることに気づいた。他者に対して「嫌だなぁ」と思う自分に疲れている(これは今回の件に限らずよくある)生まれた国の話などもっと詳しく聞いてみたかった。私からもっと歩み寄れば、できたのかな。


ベトナム語通訳人もみじさんの「外国人を無理に愛せとは言わない。でも同じ社会に生きるものとしてせめて受け止めなきゃ、あなたが苦しくなるだけ」という言葉は、覚えておきたい。自分のなかのドロドロな部分から目を逸らさず、考えたい。


たい焼き






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たい焼き
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