The Fascination!@花組東京宝塚劇場

花組ファン歴が長ければ長いほど楽しいショーだろうなあと思います。
お祝いで、お祭りでもあり、ファンに向けた愛を感じる良いショーでした。
しかも真ん中に立つ柚香光さんがダンサーで迫力も躍動感もあるので、すごく見ごたえがある上に群舞になると一気に場が締まります。黒燕尾のフィナーレは絶品ですね。
星風まどかちゃんと絡むシーンも多くて、新トップコンビの息のあったダンスがとても素敵でした。プロローグとかピアノ・ファンタジィとかデュエットダンスとか、シーンを挙げていったらきりがないくらいどれも良くて、二人で組んでる時の幸福感漂う雰囲気がすごく好きです。お芝居でもショーでもお二人の相性の良さを感じたので、ますますこの先が楽しみです。

余談ですが、ショーを見て花組って娘役がしっかりいる組なんだと認識を改めることにもなりました。
外から見えていたここ数年の花組の印象は、他組ファンでも知っているような上級生娘役や有力な娘役が次々と退団していて、正直言えばこんなに抜けて大丈夫…？と思っていました。
しかし今回のショーではたくさんの娘役さんが活躍されていて、ただの杞憂だったんだと認識を改めました。

今回特に中詰やオマージュのメドレーで少人数口が多かったり、最初から最後まで全体的に目立つところにいらっしゃる方が固定でなく場面ごとに変わっていて、自然と個々のタカラジェンヌの方々に目がいく作りだったのがすごく良かったです。全然最近の花組に詳しくないのですが、どなたかわからなくても多くの方に活躍の場面があってそれぞれ魅力を振りまいてくださっていたので、あの方はどなただろうと思うことが多かったですし、何より個性が感じられてとても楽しかったです。
退団される方もそれぞれ場面があって、こういう愛を感じる演出には弱いです。とてもあたたかくて素敵でした。

以下、印象的だったことをつらつらと。

気になった娘役さんは音くり寿さんと星空美咲さんのお二人。

くりすさんは元禄バロックロックのツナヨシ様が強烈過ぎたのでショーでも追いかけよう！と思っていたのですが、もはや構える必要なんかなく自然と目に飛び込んできます。プロローグの銀橋一人渡りからええええええってなりました。トップ娘役以外で銀橋一人で渡られた方ってすぐには他に思い出せないので、、、抜群の存在感でした。
歌もダンスもとても軽やかで美しかったです。特にミモザとピアノ・ファンタジィはダンスが堪能できてすごく好きでした。

星空美咲さんは酒とバラの日々のシーンが忘れられません。マイティーの歌声に酔っていたら登場した瞬間からガンガン踊るし、その姿が美しいだけでなくとても堂々とされていて、組んでいるマイティーとも対等に張り合っているような雰囲気があって目が離せなかったです。

気になるシーンは色々ありすぎて箇条書きさせてください。

・食中花のれいくんはthe 柚香光というイメージで、ビジュアルもダンスも抜群でした。れいくんのショーは大体人じゃない役をやるシーンがある気がしますが、雰囲気がありすぎるので演出家の先生がこういう場面を作りたくなる気持ちが分かります。最後まどかちゃんとセリ下がりする瞬間の笑顔がもうたまらないです。

・中詰のれいくん＆マイティーのダンスはかっこよすぎでした。遠慮のない空気感がいいです。そして二人とも上手い。真鳳つぐみさんの歌声も強くてきれいでした。

・優波慧くん＆娘役の歌がセクシーですごく良かった！

・Exciter!!が聞こえると反射で右手を構えようとしてそわそわするヅカファンの性（サビがなくてちょっと残念、、、）

・高翔みず希さんと美風舞良さんの僕の愛めちゃくちゃ良かったです。さおたさんが花組からいなくなるのが寂しい。

・和海しょうさん＆羽立光来さんのエーデルワイス美声すぎてうますぎてびびった

・まどかちゃんのダルマ姿！かわいい！

・花組の黒燕尾はやはり抜群な気がします。このシーンだけでも観に来た甲斐があると言っても過言ではないです。

最後に、東京宝塚劇場公演の中止期間があけて最初の公演を観劇したのですが、れいくんのご挨拶が素晴らしくて感動しました。心底待ち望んでいた公演再開で、真っ直ぐ真摯に大きな愛と熱を伝えてくれる言葉がとても嬉しくて暖かくて、とても幸せな空間でした。