絶望の天皇賞・秋 〜前編〜
"競馬に絶対はない"
競馬ファンならこの言葉が身に染みるでしょう。
しかし今年の天皇賞・秋は違った。
かつての名手、岡部幸雄騎手が放った「競馬に絶対はないが、"その馬"には絶対がある」という言葉に相応しい馬がそこにいた。
パンサラッサの大逃亡劇から一年経過。
この日の為に生きてきたといっても過言では無い。
指定席の倍率は異常な程に高く、先着順で決まる残席販売で20分ほど格闘し何とかもぎ取った。
とりあえず指定席確保出来たのでひと安心…
よぉし、これなら寝坊してもゆっくり府中へ向かえるぞ〜
とふわふわと思ってきた矢先、こんなニュースが飛び込んできた。
なんと!天皇陛下が行幸される天覧競馬に参加できるとは非常に光栄なことである。20分頑張った甲斐があった。
第168回 天皇賞・秋の出走表は以下の通りである。
少なっ!!!
大外枠が不利とされる天皇賞・秋。(あくまでフルゲートの場合)
11頭立てなら不利とか関係ないじゃん!
まぁそりゃあみんな回避するわな。世界一がいるのだから。最早出走表明しただけでも素晴らしいよ。
競馬界隈ではイクイノックスvsドウデュースの2強対決!!みたいな雰囲気だった、というかメディアの煽りが大きいからかもしれないが。
そんなことより個人的にはドゥラっ仔のスターズオンアースを応援したかったが、数日前に脚部不安で回避。
今年のオールカマーにてタイトルホルダーを抑え優勝し、さらにダイナカール牝系という華麗な血族の一員であるローシャムパークも出走しなかった。非常に残念。。
当日
寝坊しました。
起きた時には府中競馬場開門の時間であり、私が布団の中でグダグダしている間、府中競馬場の入口は場所取りのデッドヒートが繰り広げられていたのでしょう。
そもそも私、朝ものすごく弱いんです。
小学生の頃から本当に。
半分寝ながら朝ご飯食べてボーッとしながら登校するような毎日を過ごしていたような気がする。
なので競馬始めた時からいつも間に合わなくて1Rは買ったことないんです。
失礼、話が逸れましたね。。
色々準備して11:00頃に府中競馬場に到着。それにしても武蔵野線府中本町行きは秋天目当ての方で大混雑でした…地味に疲れた……笑
事前に手荷物検査をされるとの話は耳に挟んでおり、やはり天皇陛下の行幸だからバッグの中のポケットの中とか隅々まで確認されるのかなぁと思い、財布、スマホ、ハンカチ、ティッシュと必要最低限のものしか入れなかった。
連れて行こうと思っていたタイホ、アース、リバティはお留守。
ついに手荷物検査の順番が…
私は正々堂々勢いよくバッグの口を開けて
「I’m innocent!!」と言わんばかりの目で訴えたが
スタッフは私の目すら見ずにバッグの中を見て1.8秒ぐらいで「はいどうぞ〜」と案内した。
……意外と緩いんだな。
変に緊張したせいで突然尿意が襲いかかってきた。
ただフジビュースタンドのトイレは絶対混んでいると踏んだのでメモリアルスタンドのトイレを目指した。
メモリアルスタンドに入るのは地味に初めてである。人もフジビュースタンドに比べたら少なく落ち着いている。ガラス張りなので外の歓声が全然聞こえないので全体的に静か。これは良い場所かもしれない。
だが一つ問題がある。
府中本町から来る者からしたら遠すぎる(><)
レーシングプログラムは既に切れていたのでスマホで出走表を見ることにした。
インターネットが全然繋がらない。
いや分かってたよ。とうの昔から。
競馬場は人が多いから電波が壊滅的なのは知ってる。でも手元にレーシングプログラムも競馬新聞も無い状態はマズイ…
競馬新聞買いに行けよ!となるが競馬新聞を買いに行くには人で溢れているフジビュースタンド(しかも売り場まで結構遠い)へ歩かなければならないので面倒だった。コンビニで買えば良かったァァァ
JRAアプリもネット競馬アプリも開いてからビクともしなかったのでブラウザから見ることにした。こっちの方がまだマシ。公式さんよぉ…
あとはモニタの情報を頼りに馬券を購入。
ついでに東京11Rも固まっていたので続けて。
自分のイメージでは最終直線でイクイノックスが前に出てそれをドウデュースが追ってくれれば良いと思っていた。3着はジャックドールの粘り逃げに期待or掲示板率高いガイアフォースとダノンベルーガor札幌記念覇者プログノーシスのどれかが入線してくれれば良いと思っていた。ジャスティンパレスは距離が長いと思い、切ってしまった。エヒトはずっと応援していた好きな馬で初GI出走が嬉しかったので応援馬券の意。
そして15分後に事件は起こった。
後編へ続く>>>>
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