「日本の文化を紡ぐ。」バリューマネジメントさんの目指す街づくり
皆さん、こんにちは!
立教大学『ホテル運営論』では、観光学部の学生が観光業の構造を見直し、職業選択の幅が広がるような授業の運営をテーマにしています。
今回は、9/15(金)の第4回講義に、『日本の観光まちづくり』というテーマでご登壇いただく株式会社バリューマネジメントの【他力野 淳さん】を紹介します!
今回のライターを務めるのは、学生授業運営メンバーの吉村萌です。
ライタープロフィール
吉村萌
立教大学観光学部観光学科3年。
普段はお茶園でイベントを開催したりベンチャー企業でインターンをしたりと、やりたいことはとりあえずやってみる精神で多くの人に支えられながらなんとか生きています。
現在は観光地・ホテルの経営を中心に勉強及び活動中。
1. 他力野淳さんのご紹介
バリューマネジメント株式会社 代表取締役 他力野 淳(たりきの じゅん)
1973年生まれ。長崎生まれ、神戸育ち。大阪商業大学卒業後、株式会社リクルートホールディングスに入社。2005年バリューマネジメント株式会社設立、代表取締役に就任。文化財など伝統的建造物、行政の遊休施設の修復運用や、ホテルや旅館、結婚式場などの施設再生を行う。「施設再生から地域を活性化に繋げ、日本独自 の文化を紡ぐ」がテーマ。グローバル起業家団体 EO OSAKA (Entrepreneurs Organization)元会長。地域づくり活動支援組織 地域資産活用協議会(Opera)副会長。婚礼業界活性化組織次世代ブライダル協議会代表理事。内閣官房観光戦略実行推進室 歴史的資源を活用した観光まちづくりユニットメンバー。
2. バリューマネジメント株式会社について
今回ご登壇いただく他力野さんが代表を務めるバリューマネジメント株式会社は、「日本の文化を紡ぐ」をビジョンに、様々な施設・地域で事業再生を行い、地域活性化を行っています。
今回はバリューマネジメント株式会社についてミッション、バリューの観点からご紹介したいと思います!
ビジョン:日本の文化を紡ぐ。
「これまで人の意思によって紡がれてきた文化を、民間が活用しマネタイズすることで「価値ある日本文化」として後世に残していく。」
歴史的建造物は、人間の精神的所産である文化を目にし、触れることのできる場所です。そして、これらは観光資源として多くの人を呼び寄せる国の財産になります。
歴史的建造物・街並みはこれまで寄付やボランティア活動によって保全されてきましたが、持続的な保全を考えた場合、限界があります。
また、昨今では、空き家・空きビル問題が社会的課題となっていますが、全国に800万棟存在する空き家のうち、なんと100万棟もの建物が歴史的建造物であると言われているのです。
人間の精神的な営みによって紡がれてきた文化、その文化が顕現した歴史的建造物を利活用し、雇用を生み出し利益を創出することで、空き家・空きビル問題の解決に繋がり、またそれにとどまらず、歴史的建造物を価値ある文化として後世に伝えていくことができます。
形あるものはいつか壊れるという言葉があるように歴史的価値のある建造物だとしても人の手によって丁寧管理されなかれば残りません。また、その建物が重要であると多くの人に認知されなければ丁寧に管理されることもなく無駄なものとしてこわされることもあるでしょう。バリューマネジメントさんの価値を創出する力は観光にとどまらず他の分野でも活用できる有用な知識になるはずです。
ミッション:歴史的資源を活用した「観光まちづくり」
「地域内に点在する歴史的資源をつなげる「まちの事業化」で歴史的資源を保存・活用し、観光需要を取り込むことで地域の永続的な価値創造サイクルを構築する。」
地方に眠る魅力的な歴史的資源を武器とし、歴史地区全体を商品として、観光でまちをマネタイズすることも観光まちづくりの中で重要な視点です。
地域内に点在する複数の歴史的建造物をホテルの一室として設置して「まちの事業化」を行い、効率的な事業運営を可能にすることで、単体施設では取り込めなかった新たな観光需要を取り込むことができます。
加えて、非日常を提供することによる顧客の生涯の想い出の提供を目指します。観光客は、歴史的建造物を「観る」のではなく「体験する」ことによって特別な時間を過ごします。人生の記憶に残る場所になることで、多額のお金を出してでも欲しい場所に変わり、建物や街の必要性を生み出します。
バリューマネジメントさんの観光まちづくりは一過性のまちおこしイベントとは異なり、永続的な価値創造サイクルが構築しています。地域に産業と雇用を産出し、まちの発展に貢献することができるのです。このように、リピーターを創出するために必要となる視点も皆さんにとって新たな気付きと慣ればいいなと思っています。
(引用:バリューマネジメント株式会社)
3. 他力野さんご登壇の背景
私は福岡県出身なのですが、地元である太宰府の観光について長らく関心があり、進学先も観光学部のある立教大学を選びました。入学後、太宰府の観光まちづくりについて詳しく調査していた際に、バリューマネジメント株式会社が運営する「HOTEL CULTIA 太宰府」を知りました。実際に宿泊し、ホテルの方からお話を伺う中で、宿泊施設を起点とした観光街づくりという形があることに気が付きました。
本講義では、観光学部の学生が観光産業の構造を見直すことを目標としており、その中で滞在時間を伸ばし、消費を増やす場所としての宿泊施設の役割について改めて考えるきっかけになるのではないかと思い、今回お声掛けしました。
4. ご登壇内容
今回は他力野さんに宿泊施設を通した観光まちづくりについてお話しいただこうと思います。
バリューマネジメントが何を大事にし、どのようなノウハウをもとに、持続的な観光街づくりに取り組んでいるのか、講義していただきます。
また、持続的な観光地の実現には、消費者の存在が重要です。観光地を訪れる人によって、経済が回されてこそ、観光地を維持し、そして発展させていくことができます。観光客がお金を使いたいと思う動機はどこにあるのか、観光客の購買意欲を搔き立てるためにはどのような工夫をすることができるのか、というような普段の授業ではなかなか学ぶ機会のないことについても、教えていただけます。
講義概要
当日の授業は他力野さんによる講義形式で進めます。
講義の途中には、皆さんで議論する時間を用意しています。
質問等は随時チャットや挙手で受け付けます。気になることがあったら遠慮なく発言してください。
皆さんの積極的な参加をお待ちしています!
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