「考える」は楽しい!吉成さんが学生に伝えたいメッセージとは
こんにちは!
学生授業運営メンバー兼池尾ゼミ所属の赤松由依可です。
今回は「講義後note」として、私が担当した吉成太一さんの講義を振り返ろうと思います。
吉成さんの講義を受講して感じたことは「固定概念の崩壊」、驚きの連続でした。
”「ホスピタリティ」ってこういうことなのか!”
”「クリティカルシンキング」という言葉をよく耳にするけど、このように言語化できるんだ!”
など、新たな発見ばかりでした。
もしかしたら、吉成さんという存在に驚いた学生もいるかもしれません。
・ホテルの支配人
・フランクで親しみやすい
・ロジカルに分かりやすく講義をしてくれる、まるで先生のような存在。
きっとこんな方に会ったのは初めてだったのではないでしょうか。
ここからは、そんな吉成さんから実際に学んだことや学生が感じたことを生の声を取り上げながら書いていこうと思います!この記事をきっかけに、皆さんの新たな気づきや学びに繋がっていたら幸いです。
【備考】もし吉成太一さんってどんな人?その講義がなぜ行われたの?と気になった方は、是非こちらのnoteをご覧ください。
▼講義紹介note
1.講義の学び
先日の講義では「ホスピタリティ」「デザインシンキング」という観点から、2つのフレームワークを伝授していただきました。今回は特に重要なポイントに絞ってご紹介します。
【学び1】ホスピタリティとは「技術」である。
ホスピタリティといえば、「おもてなしの心」「思いやり」といったことばを想像する人は多くいるのではないのでしょうか。
しかし、吉成さんは「ホスピタリティは技術である。」と仰っていました。
”私のために、ここまで”と言わせること。あなたから買いたいと言ってもらえるようにするためのスキルである、と。
ホスピタリティの理解を深めるために、押さえておくべきポイントが3つ。
①自分が与えたいもの ≠ 相手が望んでいるもの
自分がほしい、自分がこうしてもらえたら嬉しいことが相手にとっても嬉しいとは限りません。
②ホスピタリティとサービスは対義語
つい類義語と考えがちですが、ホスピタリティは「1対1」、サービスは「1対多」なのです。
③ホスピタリティはお客様へのホスピタリティとスタッフ(仲間)へのホスピタリティの2種類
ホスピタリティというと、「対お客様」を想像します。しかし、勝つホテルになるためには仲間へのホスピタリティも必要だと仰っていました。
【学び2】デザインシンキングとは、既にあるものを破壊し、定義しなおすこと。
デザインシンキングのステップ1として、まず「why」から。既存のモノゴトに対して、「なぜ?」を当てはめて考えることから始まります。
デザインシンキングの過程で重要なフレームワークが、「ダブルダイヤモンド思考」というものです。それを図式化したものがこちら。
ここで重要なポイントは、
①発見とは、世の中を観察し、「不」(例えば、不平等、不満、不安など)を探すこと。これらの「不」を解決して、その対価を頂くことこそビジネスである。
②発散⇒収束⇒発散⇒収束をくり返すこと。
③業務と仕事の違いについて。
業務は、誰かに言われてやることであり、収入ややりがいに限界がある。一方で、仕事は頭を使って考えること。これはやりがいも収入も自分次第で無限に広げられる。「仕事」をするために「観察・発見・実行」というまさにダブルダイヤモンド思考の考え方が大切である。
このように仰っていました。
2.ディスカッション
私たちの講義・ビジネスコミュニケーションでは、ゲストスピーカーご登壇の講義を行い、次週に振りかえりとしてのディスカッションの時間を設けています。
今回、吉成さんの講義を踏まえて、ディスカッションで話し合ったことは、
「デザインシンキングのフレームワークを用いて、"コロナ禍での就職活動"における問題点を発見→解決策を発案する」でした。
実際に提案された学生からのアイデアはこのようなものがありました。
今回は、ダブルダイヤモンド思考に沿って【発見→定義→展開】という順番で紹介していきます。
▼学生のアイデア▼
STEP①発見:問題点を洗い出す。
・受けたい企業・自己実現に最適な環境を把握していたが企業側の都合で選考を受けられずに仕方なく他社を受ける必要がある。学生側は行きたい企業が元々あるものの、企業の業績下降による採用活動の中止(JAL ANA)や、採用の早期化によって受けたい時期には選考が終わっていたこともあった。
・オンライン化によって、取得できる情報量が少ない。対面での選考やオフィス訪問がなくなり、リアルだからこそ得られる視覚的・感覚的な情報(社員の挨拶やオフィスの机の配置など)が限定されてしまう。
・自己分析・企業分析の方法が誤っている。自己分析・企業分析の方法が分からない、もしくは分かるための手段を知らない。
STEP②定義:問題点を1つに絞る。
・オンラインの主流化によって、学生側が自己実現に最適な環境を決める上でミスマッチが生じる可能性がが例年より増加していること。
STEP③展開:問題解決策を考える。
・選考後に選考官と直接コミュニケーションを取る場を設けFBを貰う・オフィスに連れて行ってもらう。
・行きたい企業の採用が開始されるまで待つ(就職浪人)。自己実現像を抽象化し、他社で叶えられないかを模索する。例えば、すし職人→美味しい日本料理を作りたい→和食屋で修行するなど。
・大学側からエージェントを紹介する。
・過去の就活生が説明会の時にした行動を、映像で制作。VR対応できたら、体験感が増す。
このように、
●発散と収束
●観察⇒定義⇒展開
●「共通している不は?」(共感、問題定義、発想)
の考え方を用いて、自らアイデアを考えてくれました。
「デザインシンキング」「ホスピタリティ」の2つの考え方は、宿泊業界に限らずどのような業界でも応用できますので、是非みなさんも活用してみてください!
3.吉成さんが伝えたいこと
吉成さんは事前に、
「私の講義を受けてよかった、社会に出たときに吉成さんの話が活きてる!と思ってもらうのが目標だ」と、そう仰っていました。
そんな吉成さんが学生に向けて、アツいメッセージを残してくれました。
#顧客って誰 ?
私たちのお客さんって誰?というお話がありました。私たちが社会人になったとき、お客様は消費者ではなく「会社」です。給料を払ってくれている会社がお客様である、と。この意識を忘れてはいけないと仰っていました。
このお客様である会社のためにも、自分のためにも、「学ぶことをやめるな!」というメッセージも。市場価値の高い人間になるために、常に学ぶ姿勢を持とう!
#自分で決めよう
チャレンジジャンキーになる。吉成さんは自分は挑戦中毒者なのだと。人がこうだから、とかではなく、自分の人生は自分で決めることの大切さを教えてくれました。
また、講義全体において吉成さんは、「考える」ことの重要性・楽しさ・こんなふうに面白くなるんだということを伝えたかったのではと感じました。
4.講義を終えて
多くの学生が「新鮮で刺激的だった」というコメントしていました。なぜなら、「内容面」「講義形式」において一般的な大学講義にはないことだったからです。形式に関しては、100分間チャットがTwitterのように流れ続けました。ここまでチャットが盛り上がる講義、恐らく大学初なのではないかと思います...!
「こんなにも講義に惹かれて集中したことがなかった」という声も。大学講義のほとんどは聴講型で、ただ聞き流す作業となってしまうことが多いのが現状です。そのためダレてしまう学生も多いのですが、今回は多くの学生が主体的に授業に参加していた印象がありました。
【学生の感想】
「私はまだ、自信の無さや失敗への恐れから大好きな「挑戦」に踏み切れない時があるので、今後「私はチャレンジジャンキーだ!」と胸を張って言い切れるように自分の気持ちに素直に挑戦していきたいと思います。」
「まだ講義でゲストスピーカーの方にお話していただいたのは初めてですが、この授業を取ってよかったと思いました。それくらい全てのお話が新鮮で刺激的でした。」
「私自身も今を楽しみながら挑戦し続け、吉成さんのようなかっこいい社会人になりたい。」
吉成さんから勇気を貰った人。刺激を受けた人。新たな学びを得た人。これからの自分の像が見えた人。全ての感想があたたかいコメントに溢れており、吉成さんの講義がこれほど学生にポジティブな影響をもたらしたことが伝わってきました。改めて吉成さんに講義をして頂けて本当に良かったと、心から思います。
最後に、吉成さんは瀬戸内リトリートの支配人を卒業し、新たな挑戦をすると決意されたそうです。その経緯や想いなどが綴られている吉成さんのnoteがございますので、皆さん是非ご覧ください。
▼吉成さんの決意
チャレンジジャンキーとして次のステージに進む吉成さんのように、授業を受けた学生も次々と自分のやりたいことを実現できると嬉しいです。
素敵な講義をありがとうございました!
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