【短歌一首】 けたたましき鳥の編隊電波塔乗っとり街の空制したり
通りを歩いていたら頭上から凄まじくうるさい鳥の声が聞こえてきた。
驚いて見上げると、ビルの屋上のアンテナに鳥が群がり鳴いているのが見えた。
ビルのアンテナにたくさんの鳥が群がって、けたたましい音量で鳴いている光景はかなり不気味だ。これだけうるさいと近隣の住民にとっても騒音レベルだろうと思われる。
少しの間観察していると、鳥たちは編隊を組んでアンテナと拠点として飛び回っているようで、集合と分散を繰り返している。時にはおびただしい数の集団を形成して旋回を繰り返している。
怪奇サスペンス映画の名作:ヒッチコック監督の「鳥」という映画を彷彿とさせる。街全体が飛来する鳥の群れに乗っ取られ、中には鳥に群がられて白骨化してしまう人もいる恐ろしい話。
少し歩いていると、このビルではない場所でも鳥の大群がギャーギャー、ギュルギュルとけたたましい音を発しながら大編隊を組んで飛行しているのが見えた。そして別の建物のアンテナに群がっている。
ネットで調べてみると、この鳥はどうやら「椋鳥(ムクドリ)」という種類だと思われる。
大量にムクドリが集まった場合には、パチンコ店やゲームセンター内の大音量と同じレベルに達するという話もある。
都市部などでも非常に多くの群れを成して生活しており、糞による汚染被害や、けたたましい鳴き声による騒音被害などもあり、日本全国で社会問題化しているとのこと。
人間と鳥の共存にも課題が山積している。
猫間英介
生き物の短歌を集めました。