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【短歌一首】 刈られたる蓮の枯れ枝また巡る緑の夏へ襷(たすき)渡せり

刈られたる
蓮の枯れ枝
また巡る
緑の夏へ
襷(たすき)渡せり

池一面の蓮で有名な上野の不忍池(しのばずのいけ)。
6月〜8月ごろには、蓮の大きな緑色の葉とその上に咲く白い花がとても美しい。

2024年6月頃

蓮の花は早朝より咲きはじめ午前7時過ぎには満開となり、柔らかなやさしい香りが漂う。 そしてまたつぼみの状態に戻るので、夏の朝、早起きして訪れないと花を見ることができない。

2024年6月頃

しかし今の冬の時期は、蓮はすっかり葉を落とし冬枯れの姿となっている。

冬の不忍池
冬枯れの蓮

そして1月から枯れた蓮の手入れが行われている。枯れた蓮を放っておくと池の中に落ちた枯れ葉や枯れ枝が腐ってしまい、池の中がヘドロ状となってしまう。
そうすると、夏に蓮の緑も花も見ることができなくなるそうである。

刈られた蓮の枯れ枝

蓮の掃除は2、3ヶ月もかかって行われている大変な作業とのこと。この広い不忍池を人手で丁寧に行われている。この日も手作業を行う職人さんたちの姿が何人も見られた。

積み上げられた蓮の枯れ枝
積み上げられた蓮の枯れ枝
蓮の実
夏の不忍池

職人さんたちの丁寧な手作業で刈り取られた蓮の枯れ枝が、池の縁に積み上げられ、やがて軽トラックに乗せられて運ばれていく。 そうして去年の夏に伸び盛って秋から冬に枯れた葉や枝や実は、春夏に向けて次の世代にバトンを渡す。

猫間英介



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