医学部5年でUSMLE step2CK 255+を取った勉強法
はじめまして。くまんばちです。先日、USMLE step2CKを255+のスコアでpassしました。USMLEの勉強方法に関する記事は増えていますが、無料で公開されているCKに関する記事は特に少ないと思います。
そこで今回、基本的な勉強方法に関する部分は無料で公開することにしました。後半の有料部分は投げ銭的な感覚で買ってくださる方がいたらと思い追加しました。
有料部分では、具体的な受験・対策のスケジュールなど個人や大学の特定につながる部分に関しても触れています。医学部5年でCKにpassする人はstep1に比べて少ないと思うので、対策期間や受験までの日程、CBTやOSCE、実習などとの両立に関して、低学年の方は参考にしていただけると思います。
(記事の構成は https://note.com/kaede_med/n/nc2ead3250440#N0EWYを参考にさせていただきました。)
Step2CK対策の期間について
対策期間は全部で11ヶ月で、Amboss🔨1-3 1周(3ヶ月)→anking 1周(2.5ヶ月)→UW 1周(4ヶ月)→Amboss🔨3のみ 2周目(0.5ヶ月)→UW2周目(1ヶ月)という流れでした。
私はstep1受験の時にそこまでしっかり勉強しなかったので、CKで高得点を狙うべく他の方と比べ対策期間を長く取っていました。
11ヶ月の間で途中で実習が忙しくなったり、TOEFL ibtの対策をしていた時期もありましたが、大まかには上記の流れでした。
勉強方法について
私の対策の基本はankiでした。私は一度解いた問題を後から復習するのがあまり好きではなく、毎日アプリを開きさえすれば適当な間隔で復習させてくれるankiはとても重宝しました。
基本的には問題演習であやふやな知識が出てきたらankiカードを作って定着を図る方針で勉強を進めました。以下、具体的なツールについて詳しく書いていきます。
①参考書について
step1を終えてstep2 CK対策に進もうという方がまず悩むのが、参考書についてだと思います。
step1ではFirst Aidに書き込みながら勉強を進めれば良く単純明快ですが、CKについてはどの参考書を使うかは人それぞれ好みが分かれている印象です。CKの参考書としてはFirst Aid, Master the boardsなどがありますが、個人的にはいまいちで網羅性に欠ける印象でした。
私はambossのlearning cardとankiのcard、必要に応じてUpToDateを使っていました。
問題の解説で覚えておきたいものは基本的には全てankiのcard化し、わからないことについてはまずankiでカードが無いか検索、次にambossのlearning cardを参照し、それでわからなければUpToDateなどを用いるという形で進めました。詳しくは各ツールの項目で書きます。
②anki
ankiは、自動で復習間隔を管理して毎日提示してくれるフラッシュカードアプリです。ankiを使って良かったと感じる点は、
・アプリを開きさえすれば(だいたい)必要な分の復習ができる
→一度解いた問題の復習を、自分で範囲まで決めてやるのはすごく面倒くさいと思います。ankiのおかげで、アプリを開くことを習慣化するだけで1日30分~1時間を半強制的に復習の時間に充てられたので、知識の定着が早くなりました。
・premade deckを使うことで受験生みんなが押さえている常識的な事項を確認でき、問題演習でどこを覚えるべきかもわかりやすくなる
→高得点を狙おうとするとどうしても問題の解説の隅まで覚えようとしてしまいがちですが、どこまでが試験に出る範囲かという線引きは非常に難しいです。ある程度勉強が進めばhigh/low yieldがなんとなくわかってくるかもしれませんが、少なくとも初めは受験生の間で共有されている基本事項を確実に押さえることが最も効率の良い方法だと思います。
蛇足ですが、premade deckをしばらく使うことで、ankiのカードの復習しやすい作り方もわかってくるので、自分でカードを作る時にも役立ちます。
私はankingというdeck(step2範囲分から約14000枚)を中心に、WiWaというdeck(UWの解説で組み立てられたdeckで、6000枚程度)と、問題演習で知らなかった知識を自分で追加して最終的に22000枚くらいを回していました。初めは数百枚で息切れしていましたが、慣れて復習枚数も落ち着いてからは、一日で大体400~700枚くらいの復習枚数、5~7秒/枚くらいのペースでした。私の場合5秒/枚を切ってくると文字列を画像として認識して答えを出してしまっていることが多かったので、ankiに使い慣れてしばらくしたら、画像認識的に答えてしまっていないか意識的になる必要があると思います。
③Question Bank(UW, Amboss)
QBといえばこの2つとRxくらいが主要なものかと思います。受験生の間ではUWが最も本番に近く、Ambossは少し難しいという位置付けになっていると思います。
UWは解説や図表がとてもわかりやすいです。また、ankiの主要なpremade deckではUWを基にしているものが多く、UWとpremade deckを併用するとかなり復習効果が高いです(既にUWの特定の問題に対するカードが作られていたりするので、自分で作る手間もなくなります)。
Ambossは問題文の中でどの部分を根拠として解答にたどり着くか示してくれる機能があり、特にCKでは嬉しい機能だと思います。難易度1~5の中で選択して問題演習できるのも良い点です。
個人的にはどちらかがより本番に近いとかは感じませんでしたが、メインストリームはUWだと思うのでそれに合わせれば良いと思います。使う順序としては、ankiを使った復習がしやすいUWから初めて基礎を定着させ、ambossでさらに鍛えるのが良いと思います。
また前述のambossのlearning cardは、amboss上で"Library"と表示されているもので、簡単な参考書みたいなものです。これの良い点は、オンラインの教科書なので出版物と違って最新の情報への更新が早い点と、検索がしやすい点です。
また、anki userであれば、anki向けのambossのadd onが便利です。以下の画像のように、単語にマウスポインターを合わせるとその単語の簡単な説明とlearning cardへのリンクが表示されます。また、ankiの画面の右半分にambossのlearning cardを表示させながら使うこともできます。
premade deckを回している時に知らない知識が出てきても、調べる手間が少なくなるので重宝しました。
④模試
UWの模試2つと、free120を使いました。NBMEは本番に近くないと聞いていたので、わざわざお金を払って買うのが嫌だったからです。
UWの模試は点数高めに出ます。UWSA1は255(本番4ヶ月前)、UWSA2は265(本番1ヶ月前)でした。注意点として、ankiのpremade deckの中にはUWSAの内容がカード化されているものもあり、ankiを先に全て終わらせているとその分模試で点数を取りやすくなる可能性があります。とはいえ模試の問題も日々更新されているので、そこまで大きな影響ではないかもしれません。
free120はやはりCKでも最も本番に近い感触だったような気がします。76%(受験1週間前)とそれまでに比べてかなり低いスコアを出してしまったのですが、なぜそうなったのか自分でもよくわかりません。
本番について
step1の時よりブロックが1つ増えて休憩時間の合計は変わらないので、負荷がかなり上がります。休憩は各回7, 8分で余裕が無くかなり時間に追われた印象でした。
CKでは長めに昼食の時間を取る余裕が無かったので、お菓子とおにぎりを毎回の休憩で少しずつ食べて空腹を誤魔化していました。簡単にすぐ食べられるものを用意しておいて良かったです。
test taking skillとしては、abstract問題や薬説問題は最後に回した方が良いと思います。これらの問題は時間をかけて考えればわかるものなので、問題が出てきた時に取り組んでしまうとじっくり考えて時間を使い過ぎてしまう可能性があるからです。
abstract問題や薬説問題の解き方については、UWに出てくるものを解きながら自分に合う解き方を考えると良いと思います。私は、abstract問題は問題文・選択肢→abstractの結果のtable/figureの順に読んで、必要なら他の項目をscanningする感じで、薬説問題は問題文・選択肢をなんとなく読んでから、説明書全体に目を通す感じで解いていました。
以上について、何か質問や気になることなどあればtwitter(@i_cr95)等通じてご連絡ください!
CBT, OSCE, 実習との両立について(以降有料)
以降は、CBTやOSCEについてなど個人や大学の特定に繋がる情報が入るので有料とさせていただきます。step1対策開始〜step2CK受験まで書いていきますが、投げ銭感覚で買って頂けると嬉しいです…!
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