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絶対流行るからみんな知っておけ!Hyper Popの話

みなさん、こんにちは!
I’chiba’nです!

今日はみなさんに、「HyperPop」というジャンルを
紹介しようと思います!
この「HyperPop」は、今の時代スマホを持っている人なら
一回は必ず聞いたことがあるかと思います!

みんなが1回は必ず…
そんなに流行ったジャンル、あったっけ?🤔


(まず一曲聴いてみましょう)



① Intro : Tiktokと「SpedUp」

Tiktok、Reels などの短い動画が流行り始めてから
よく聞こえてくるこの電子音のような声の曲
皆さん、一回は聞いたことありますよね!
知ってる曲だけど、こんな声だっけ…と思ってしまいますよね。

Tiktokが流行ってから、
人気曲を短い動画に合う早いテンポに合わせるため
原曲のスピードを上げる「SpedUp」という新しい文化が始まりました。

なぜ'Speed'ではなく'sped'なのかは不明ですが…

この「SpedUp」文化は、実はHyperPopの元になるジャンル、「NightCore」に基づいています。

ただ曲の速さを変えるだけで、
全く新しい雰囲気になったり極端に人工的な感じを表現することがウケて
2010年代に入ってからサブカルチャシーンで流行っていた、
ジャンル、もしくは文化です。


② Bloody Maryの復活?

2022年に、Tiktokに
NETFLIXを通して公開されたTimBurton監督のドラマ
「ウェンズデー」のダンスシーンに、
ドラマとは全く関係のないLady GaGaの「Bloody Mary」を
SpedUpした音源をつけた動画がアップされます。


Lady Gaga - 「Bloody Mary」

(原曲)

(ドラマのダンスシーン+SpedUp音源)

「BloodyMarry」が妙にいい感じのハウスビートになって
盛り上がるテンポ感になったことに加えて
ドラマのホラーな雰囲気と曲調がぴったりマッチしたことにより
Tiktokなどで
とても大きな人気を誇りました。

世界中の人たちが動画の中のダンスを踊りながら
「Wednesday Challange」を楽しんでいたのですが、

なんと、Lady Gaga 本人がこのチャレンジに参加します。

そのうえ
NETFLIXは「ウェンズデー」のシーズン2予告に
原曲ではない、この「SpedUp」されたバージョンの
「Bloody Mary」を使い、さらに大きく話題になりました。


「SpedUp」を一つのリミックス文化として認めるか
ただの遊びだと思っておくべきなのか、
人それぞれ意見が割れるかと思いますが、

確実なのは、「SpedUp」したことで改めて有名になり
再び命を吹き込まれた曲も多いということです。


③ PC Musicの誕生


A.G. Cook - 「Beautiful」

2010年、A. G. Cook「PCMusic」というレーベルを作ります。
この「PCMusic」は、HyperPopというジャンルを生んだレーベルです。

(余談ですが、A.G Cookは宇多田ヒカルと「君に夢中」、「One Last Kiss」などを一緒に製作したプロデューサーでもあります。)

PCMusicは実験的なエレクトロ音楽を中心に
ポピュラーミュージックのシンプルで綺麗なメロディーを乗せた
楽曲を出し始めます。

既成曲とは全く違う雰囲気を作るため、
楽曲のピッチをあげ、声を歪ませたり、
一回できた楽曲のスピードを上げ、違う曲に仕上げるなど
さまざまな音楽的チャレンジを行ったのです。


そうです!皆さんがTiktokで聞いていた「SpedUp」は
HyperPopの一部でもあります。

Skrillexの登場と同時にやってきた
「Dubstep」というジャンルの流行りに隠れて
ずっとマニアックなジャンルのままだった「HyperPop」ですが、
世の中の流れを否定して
自分のありのままの音楽を作りたいという気持ちから

音楽的理論などを完全に無視し、聴覚的な快感だけを目指したジャンルを
生み出したのです。

メインストリームでの活躍が難しかった
アウトサイダーたちが多かったせいなのか、
この時期のPCMusicの音楽に影響された
HyperPopアーティストには、LGBTQ+の方が多く
今のHyperPopシーンがLGBTQ+コミュニティーと親しい理由でもあります。

聴覚的な快感だけを追求したジャンルなせいで、
気持ち悪く感じるぐらい高音域の楽器を使ったり、
声のピッチを上げて作った明るくて人工的な雰囲気は、
HyperPopのアイデンティティーとして固まります。



④ Charlie XCX、HyperPopの復活

Charlie XCX - 「Speed Drive」

(バービーのサウンドトラックには2023年流行りの全てが現れています。)

CharlieXCXという名前は、
洋楽、海外ポップを聞く人なら聞いたことあるかと思います。

自分のアルバムはもちろん、SelenaGomezなど、さまざまな
ポップアーティストに楽曲を提供している
作曲家であり、アーティストです。

彼女は自分のアルバムに
新しくて聞いたことないサウンドを適応させるため、
PCMusicと一緒に楽曲を作り始めます。

Charlie XCX - 「Vroom Vroom」

この時期のCharlieの曲は
まだHyperPopよりは既成のポピュラミュージックに近いですが、

「Vroom Vroom」をきっかけに
少しづつHyperPopに近い音楽にチャレンジし始めます。

Charlie XCXのおかげで、
アウトサイダーの音楽だったHyperPopは
メインストリームでもその名を少しづつ轟かせ始めます。


Charli XCX - 「claws」


中田ヤスタカ - 「Crazy (feat. Charlie XCX, Kyary Pamyu Pamyu)」



⑤ HyperPopの「今」

100gecs - 「money machine」

冒頭に紹介した100gecsです。
100gecsは、HyperPopがポピュラーになり、PCMusicの手を離れてしまった後のHyperPopアーティストです。

典型的な「HyperPop」以上に
よりポピュラーなメロディーと派手なサウンドが特徴です。


これだけ人気のあるHyperPopですが、
PCMusicは、今年(2023)を最後に
新作アルバムを配信しないことを発表しました。


10年という短く長い期間、
アウトサイダーの音楽からやっと世界の中心になったHyperPopですが、
逆に自分達の制御が効かなくなったと思ったのでしょうか。

流行りになってしまったHyperPopを諦め、
また新しい音楽を作る準備を始めるかもしれません。



⑥ HyperPopの未来

HyperPopは、もうアウトサイダー達のジャンルではなくなりました。
メインストリーム音楽としてきちんとその立場を作って、
2023年に入ってからはaespa、ITZY、などK-Popアーティストたちも
HyperPopアーティスト達とのコラボを行っています。

PCMusicの時代は終わりますが、
HyperPopの人気はしばらく続くでしょう。

メインストリームではもちろん、
最近はHipHopなどと合体し
新しいサウンドを探しているアーティストたちによく選ばれています。

みなさんもいつか、
偶然流れてくる楽曲から変な声、うるさいドラムビート、
耳が痛いぐらい弾ける小音シンセ音の曲に出会ったら、
HyperPopの存在を思い出してください。




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