
032 TTWP ⑥水球も水中運動:浮力で体重軽くして水球に活かそう
前回の記事では
浮力を水球ではどのように捉えるか?
そのイメージを伝えました
今回はもうひと掘りして、実際のプレーに繋げていくための考え方を話したいと思います。
それではいきましょう
浮力を得て体重を軽くするから何?
体をできるかぎり水の中に入れると、体重が軽くなるのでスカーリングや巻き足が楽になる
という話を前回しました。
この事実を
水球に活かせるメリットとして言い換えると
仮に体を移動させるための力(手や脚で水を押す力)が同じなら体重は軽い方がより大きく移動できる
このようなことが言えます。
小難しい話は抜きにして、今回の話題でいちばん取り上げたい、飛びつき前の構えを例に説明していきます。
↑飛びつき前(体重100キロ)
首まで浸かってるので、浮力で体重は10分の1
つまり、今は体重10キロ
↑飛びつき前(体重100キロ)
胸まで浸かってるので、浮力で体重は10分の3
つまり、今は体重30キロ
手と脚で水を押す力は両者とも変わりません。
さて、問題です
どちらの構えが高く飛びつけそうですか?
言うまでもなく、答えは前者の首まで浸かっている構えですね。重い物体より、軽い物体のほうが飛ぶに決まってます。
上にも横にも斜め上にも、大きく伸びのある飛びつきをしたいなら、直前の構えで浮きすぎて体の一部が水から出ないように抑えておくと、飛んだ時の伸びや滞空時間が変わります。
コレは水球を始めたばかりの人によくあると思います。飛びつき前の姿勢で「腰を浮かさなきゃ!」と考えすぎて、構えの時点で腰が水から出ちゃってる人はいませんか?
体重が重くなるため、手足の支える力もより必要で、構えの時点で手足も疲れますし、ここから飛びついても思ったより飛ばなかったりタイミングが合わなかったりして、初心者は上手く飛べません。
※腰を浮かせることはとても大切です。ただ浮きすぎると逆効果になることもあるという話です。
より大きく伸びのある飛びつきをしたいなら
腰は高い位置に置くけど、水から体が出ないように構えることを大事にしましょう。
これくらいでしょうか
この構えからだと、力みも抜けて大きく伸びのある飛びつきができるようになると思います。
この事実をどう活かすのか
ちなみに、大きく伸びのある飛びつきが、飛びつきの絶対の答えではありません。時には素早く飛びつくことを優先させる時もあるし、その時は少し体の使い方も違ってきます。
また、腰が水から出た状態から飛びつくことがダメと言っているのでもありません。実際、腰が水から浮いた構えからうまく飛べる人もいます。
事実として、そうなる
ということを言っています。
時と場合、またプレーヤーのレベルよっても選択は変わります。浮力を活かした、この飛びつきや構えの考え方は、どのレベルのプレーヤーに、どんなプレー、シチュエーションで活かすのがベストなのか?を自分で考えてみてくださいね。
正解は一つではありません。
お疲れ様でした
考え方を手に入れたら、さらに個々の考え方の違いで、色んな答えに辿り着けるのではないかと思います。それまで自分で考えて、試すことが大切です!スキルの探究を楽しみましょう!
それではまた!