牡牛座さんへ 6月の手紙
牡牛座さん、こんにちは!
暑い日が多くなってきましたね。新緑の色も濃くなり、夏の気配を感じさせます。6月は占星術においても大切なイベント、夏至がやってきます。
今年の夏至は、特別な力を感じさせます。同じ日に日蝕が起こるのです。
また、6月6日には月蝕も起こりますので、月蝕と日蝕が今月のハイライトになりそうです。また、中旬には水星逆行も控えていますので、今月はそのあたりを中心に流れを見ていきたいと思います。
持ち物点検のとき
5月から人や物、豊かさが周りに集まってくるような時間が始まっていました。この豊かな恵みの季節は8月上旬まで続くのですが、今月はいったん自分の周りに集まってきたものをひとつひとつ点検していくようなイメージがあります。
牡牛座さんの星である金星も5月13日から6月24日まで逆行しているため、今月は様々なことを見直していく時間と言えそうです。すでに先月中旬あたりからこの動きが始まっていた人も多いかも知れません。特に収支状況や、物質的豊かさについての点検・見直しが起こるタイミング。集まって来るものがあれば出ていくものもある。今後のために何を手に入れ、何を手放していくのか、持ち物リストを作って点検するようなひと月です。
6月6日04:12頃、射手座で月蝕が起こります。牡牛座さんにとっては「受けとること」へ焦点が当たっている印象です。それは今月行う持ち物点検と、深い関係があるようです。どのようなものが贈られてくるのかはわかりませんが、もしかしたら物ではなく出来事であったり、強いご縁のようなものであるかもしれません。いずれにしても、まずは受け入れることが大切なように思います。いったん自分の中に取り入れてみる事で、求めている物かそうでないかがわかる。そんな気がします。
または、精神的な大きな気づきを得る人もいるかもしれません。自分の内面の奥深くに潜るような時でもあるので、精神性を高めるようなワークをされてみても良いと思います。男性性(性別ではなく、すべての人の中にある男性的な力のことです。闘争心、創造性、アピール力など)は月蝕で重要なキーワードとなっているので、自分の中にある攻撃性、欲動を受け入れ、どのように使えば自他の役に立つのかを考えることで、大きな成長ができそうです。例えば攻撃のためでなく護ることに力を使うとか、物事を創造するためのエネルギーに変換する、などです。
また、星座問わず、めいっぱい自由になりたくなる時期でもあります。何ものにも縛られない「真の自由」を切望するような、そんな印象があるのです。このエネルギーを上手く使うためには、「ワガママに生きる」と「自分らしく生きる」の違いを意識すること。これを意識してポジティブに使えば、より自分らしく喜びのある人生を追及する後押しとなってくれそうです。
6月中旬あたりまではコミュニケーションが活発にできるときです。ただ、6月18日から7月12日まで水星が逆行するため、この期間は込みあった話はなるべく避けたほうが無難かもしれません。どうしてもしなければならない時は、話し合いたいトピック、自分の意向などをしっかりと確認してから臨むと良いと思います。
また、友人関係においてもコミュニケーションが活発になりそう。ただ、お酒を飲まれる方は、リモート飲みなどでついつい楽しくて飲み過ぎてしまうこともありそうな配置です。18日以降は会話のちょっとした行き違いなどもありそうなので、発言には注意していきたいところです。
現在土星が逆行しており、全体的に制限が緩んでいる時期と言えます。「自分に甘くなる」「歯止めが効きにくい」というちょっと緩んだ感じが広がっているため、言わなくてもいいことまで口にしてしまわないように注意が必要です。ちなみに土星が順行に戻るのは9月末です。
また、仕事やコミュニティの中での役割などにおいても、長期的な見直しが始まっている時だと思います。3月下旬頃から、この領域で変化があった人も多いのではないでしょうか。これは来年以降本格的に築き上げていく一つの「お役目」につながるもので、これについて先月から見直しが始まっているのではないかと思うのです。社会的な状況により、当初の予定とは少し違ってきてしまったかもしれません。しかしきっと、それは「お役目」を確固たるしっかりしたものへと成長させるための、布石のようなものなのです。ゆっくりじっくり育てていくことで、この先三年間を目途にどこかで大輪の花が咲くことと思います。
6月21日15:41頃に蟹座で日蝕が起こります。
牡牛座さんにとっては「コミュニケーション」「身近な人との関係」「基礎的な学習」といった場所で起こる日蝕です。星の配置的にはこの中でも特に、身近な人とのコミュニケーションにおいて、古い形を捨てて新しい事が始まりそうな予感がします。相手を受け入れるとはどういうことか。愛する人を守るとはどういうことか。そういった女性的な、「受容」をテーマとしたコミュニケーションの在り方について学べる時です。
そしてこの学びは、あなたが数年来試行錯誤してきた、人生哲学、理想の生き方といったものと深くつながっている。そんな気がします。
6月は一カ月を通して見直し期間が続きます。ストレスもたまりがちなので、特に注意したいポイントを書いておきますね。
・水星逆行 6月18日から7月12日まで、水星が逆行します。今回は身近な人とのコミュニケーションにおいて上手くいかない事があるかもしれません。ただ、水星逆行時に失くしたものは戻ってくると良く言われます。この期間に多少のケンカをしたとしても、愛があれば絆はちゃんと戻って来ると思います。また、交通機関の乱れ、通信システムの障害、情報の混乱なども起きやすい時。特に18日前後は注意しておくと良いでしょう。
・詐欺に注意 これは星座問わず全ての人に言えることです。人を惑わせるエネルギーが強くなる時期です。水星逆行の影響もありますので、「大事なことは3回確認する」くらいの心構えでいると安心です。
・酩酊に注意 これも全ての人に言えることですが、6月は気分を酩酊させてくれるものへの誘惑が非常に強くなっています。ストレスフルな時間が続いていますが、お酒などに依存しすぎず、健全な発散方法を見つけることが多くの人の課題となりそうです。
・浮上した問題から逃げない 先月中旬に、土星、金星、木星が相次いで逆行を始めました。5月中旬に何か印象的な出来事が起きた人も多いのではないでしょうか。4月にはすでに冥王星も逆行しており、そして6月18日から水星も逆行を始めます。全部で5つの天体が逆行することになりますが、やはり物事も逆戻りするような現象が多くなります。社会的にも、表面的には以前と同じような感じに戻るかもしれませんが、深い所ではすでに大きな変化が起きているはずです。6月に浮上してきた問題とは、しっかりと向き合って今後につなげていけるように考えていくことが大切だと思います。でも、もちろん自分の気持ちがついて行けないときは休むようにしてくださいね。
月蝕は「私」の切り替え、日蝕は「公」の切り替え
月蝕は特別な満月、日蝕は特別な新月です。
月蝕は半年、日蝕の影響は三年半ほど続くという説もありますが、個人的にも蝕の前後で印象的な出来事が起こり、その余波が長く続くという感じがします。特に蝕に対して強い天体が作用していると、出来事も大きく、そして長引くような印象です。
昨年の12月26日には日蝕、そして今年1月11日には月蝕が起こりました。1月13日には冥王星・土星・水星・太陽が重なり、占星術をする人なら何が起こるのだろうとざわざわするような配置でしたが、やはり未曾有の出来事が起こりました。世界的なパンデミックにより、公的な仕事、そしてプライベートの過ごし方、生活のすべてにおいて新しい方向へスイッチすることを余儀なくされています。
さて、今回の蝕について簡単に印象をまとめてみました。
6月6日04:12頃、射手座で月蝕
この月蝕では「自分の中の男性性と女性性をコントロールする方法を学ぶ」こと。そのためには自分の中の攻撃性や欲動といった男性性を受け入れ、正しく使えるように見つめ直すことが成長のカギ。
6月21日15:41頃に蟹座で日蝕
この日蝕では「役に立たなくなった物事を浄化し、女性性を活かした新しい物事が始まっていく」ので、新しい時代に向けて必要な「受容の力」「慈しみ育む力」といった女性性を学びとる姿勢がカギとなりそうです。
(この女性性と男性性とは、性別問わず誰の中にもあるもので、女性的な「受容力や育む力、慈しむ力」と男性的な「推進力や攻撃性、護る力」のことです)
今回の月蝕、日蝕ともに火星が非常に強い配置にあります。火星は軍神マルスの星です。アピール力、攻撃性、燃え立つ意欲など、男性的な力の星です。全体的に見ると、やはり土星のストッパーが緩くなっている時期なので、衝動的に攻撃性が出てしまうということも考えられます。
ただ、火星の側には神秘の星である海王星もいます。海王星は、低い次元では「惑わせる力」となり、高い次元では「神聖な光」となるように思います。キリストや仏陀も、瞑想中に悪魔の囁きと対峙したと言われています。神聖な領域へ近づく途中には、どこかで幻惑と闘うような場面があるのでしょう。精神性の向上に努めている人には、幻惑に打ち勝ち、階段を一気に登るような後押しの風が来るようにも感じられます。
タロットに「力」というカードがありますが、この蝕のイメージをよく表しています。
獅子を女性が手なづけている絵が描かれています。これは、攻撃性や欲動といった獣性を、愛や思いやりでコントロールするというイメージです。「柔よく剛を制す」という言葉がありますが、まさにそんな意味あいでしょう。
資本主義経済の基本は「もっと速く、もっと多く、もっと遠くへ」だと以前何かで読んだことがあります。これは、火星のイメージにぴったりです。外へ外へ際限なく向かって行く男性的な力。しかし、それが強すぎたために地球環境はダメージを受け、エコな社会を作ろうという声はますます高まっています。また、男性性の強い競争社会の中で置き去りにされた、愛をもって和を成すような女性的社会の形成が今後は必要とされていくように思うのです。
話が大きくなりましたが、6月はどの星座さんにとっても、「柔よく剛を制す」がキーワードになるような気がします。
女性性を社会の中でどう活かすのか。はたまた男性性を家庭の中でどう活かすのか。そう、これまでとは力の使い方が逆転するのです。今は「家」と「職場」という異なる目的の場所が融合している、これまでにない状況です。だからこそ力の使い方も意識的にスイッチしていく必要があります。
そのための学びを蝕の期間にするような印象です。
星の力を受けて、行動を決めるのは人の精神
私たちは太陽からエネルギーを受けとっています。太陽が熱や光を送ってくれなかったら、生物は発生しなかったでしょう。また、月はその重力で潮の満ち引きをつくりだし、水の循環を助けています。
ならばその他の惑星からも、エネルギーを受けとっているとしても不思議ではありません。水星は知性に、金星は愛情や美に、火星は攻撃性やアピール力に対して・・・等、それぞれの天体がエネルギーを送っているとして占星術は成り立っています。
でも、同じような星の配置に生まれた人でも全く異なる人生を歩むように、同じようなエネルギーを受け取っても起きる出来事は人によって様々です。それは、星の影響を受けとめて、行動を決めるのはその人の精神性によるからだと思います。
その人がどれだけ自分の中の良心に従い、愛を持って行動できているかで、引き寄せるものも変わって来るのではないか。これは占星術を始めて以来実感していることです。
蝕は印象的な出来事が起こりやすいとき。
でも、自分の受け取り方次第で、起きた出来事を教訓にできるはず。ピンチはチャンス。変化は学びのために欠かせないものです。
今あるものへの感謝を忘れずに、そして変わることを恐れずに、前へ進みましょう。
6月の星の動き、いかがだったでしょうか。
私がnoteで活動を始めたのは昨年のことですが、きっかけは2020年の星の動きが中々にハードな様相を呈していたので、自分に何か出来ることはないだろうかと思ったからです。
占星術はとてもファジーなもので、はっきりと何が起きると予言できるものではないと私は思っています。ただ、やはり大きな流れはあるもので、それを何となくでも心に留めておくと、いざというときに素早く対処できるのだと思います。
占星術を転ばぬ先の杖として使っていただけたら嬉しいです。さらには、ポジティブに使うための材料として使って頂けたら幸いです!
すべての牡牛座さんが健やかでありますように。
それではまた!
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