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Outer Planet を生きるということ

こんにちは、i です。
本日の窓の外は雨。
雨音を聴きながらおうちで作業をするのがわりと好きです。
雨の音がカーテンのように自分の世界を包み込んでくれるような、そんな心地がするのです。
窓からしっとりした風景を眺めながら、なんとなくnoteを書きたくなったので、今日は最近あらためて読んだ本をご紹介したいなと思いました。


星読みをはじめてから様々な占星術書を読んできましたが、個人的にこの本に出会えてよかったなあと思った一冊です。
『占星学ベスト・テキストブック―職業占星術』という技法書。
昨日ふと本棚から取り出して、読み返したものです。

私が買ったときはこんなに高くなかったんですが・・・たぶん絶版なので年々価格が上がっているんですね。
アメリカで出版された職業占星学の本です。
専門書なので、占星術の基礎知識がないと読んでも面白くはないと思います。
概要としては、6人の占星学家がそれぞれに職業に関する占星術技法を紹介するというものです。


私がこの本に出会えてよかったと思ったのは、第4章「占星心理学から見た仕事」を書かれたドナ・カニンガムさんのある言葉によります。

「アウター・プラネット・ピープル」

これはおそらく彼女が作った言葉なのだと思うのですが、この言葉に惹かれてこの本を即購入したのを覚えています。

アウター・プラネットとは、土星以遠の外惑星であるトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)のことです。
つまりアウター・プラネット・ピープルとは、出生図においてトランスサタニアンと強く結ばれている人たちのことを指すのです。

斯く言う私もトランスサタニアン3天体、そしてそのお仲間である小惑星キロンの影響を強く受けている出生図を持っています。
でも、そうしたトランスサタニアンの影響を本で調べようと思っても、記述が短かったり、省略されていたり、あとは「どう解釈すればいいの・・・」と困ってしまうような怖さのある書き方がされていたりと、様々です。
それも仕方のないことで、外惑星は発見されてからまだ日が浅いので充分な研究検証がなされていないということが理由なのだと思います。

自分の出生図を読み解きたいけれど、しっくりくる参考書が見つからない。だから、ドナさんのアウター・プラネット・ピープルの章を読んで「ここに私のことが書いてある!」と感動したんですね。


では、ドナさんが論じる「アウター・プラネット・ピープル」とはどんなものなのか。

この本は職業に関する本なので、主に仕事についてのお話が書かれています。本書は引用は禁止されているので、私なりの解釈でご紹介します。

アウター・プラネット・ピープル(以下OPP)は、自分に合った仕事を見つけるのにとても苦労するかもしれない。
彼らは実際的というよりは夢想家で、別世俗的であり、非伝統的である。
だからこそ私たちの社会は、彼らによって示されるような職業に理解を示しにくいのだ。
職業適性テストは彼らにとってあまり役には立たないだろう。多くは詩人や芸術家に分類されるだろうから。

OPPは、サターンリターン(29歳前後)、あるいはその後まで自分がひどく失敗していると思うことだろう。
多くの人が歩むような人生を、歩むことがとても難しく感じられるから。
それもそのはずで、アウター・プラネットのエネルギーは成熟した人こそうまく扱えるからである。

最終的には、紆余曲折を経たあとに、トランジットのきっかけなどで彼らは天職を見つけだす。そしてその人は、非伝統的な仕事に足を踏み入れることになるだろう。
その頃には、若い時分に非伝統的とされていた職域が、社会的に受け入れられるようになっているということも大きな要因となる。

かいつまむと、このようなことが著されています。
(ちなみに、OPPについて書かれているのはP127~P134のみです。もちろんその他の章も、専門的に占星術を学んでいる方にはとても有用な本だと思いますが、高額な本なので念のため。OPP専門書ではありません)

ドナ・カニンガムさんのこの文章に、私はほんの少し救われたんですね。
周りと同じようには生きられずに息苦しかった頃、それでも「これでいいんだ」と誰かに肯定してもらえたような、そんな気持ちになったんだと思います。
自信というのは、自分を信じられるからこそ出て来るもの。
今でこそ、誰かに肯定されずとも自分で自分を信頼しているのでお気楽に生きていますが、その頃、きっと私は私を信じ切れていなかったんですね。
だからドナさんの文章を読んで、救われたような心地になった。
でも、誰かの言葉に救われるような、そういう瞬間の積み重ねがあって今があると思っているので、細い糸をつなげるようにして、こうして私もnoteを書いているんだと思います。

アウター・プラネット・・・トランスサタニアンは、社会規範を司る土星の外にある惑星です。
つまりOPPとは、その時代の社会規範の枠から外れたところにある影響を強く受けているということ。
でも、社会規範とは時代に合わせて変化していかなくてはならないし、そうした変化の突端にいるのがOPPなのかもしれない。
そんなふうに感じることもあります。


もし自分がOPPであるという自覚のある方がこれを読んでくださっていたのなら、たぶん私はこんなことを伝えたくてこの記事を書いているのだと思います。

誰も歩いた事のない道を歩くのは、とても勇気のいることだし、時には大変なこともあるでしょう。
でも、自分を信じて歩み続けていってほしい。
あなたがあなたらしく生きることこそが、あなたの幸せなのではないかと思うから。

あるいは、ご家族や親しい人がOPPであるなら、今は彼らのことが心配でしかたがないかもしれないけれど、彼らが「普通」という言葉の呪縛から解き放たれて、純粋に自分を信じて人生を歩み続けることこそが、彼らの幸せにつながっていくと思うので、どうかあたたかく見守ってあげてください。
社会は常に変化し続けています。
今彼らの居心地のいい居場所が見つかっていなかったとしても、時が満ちたら、彼らにとっての幸せがたくさん詰まった宝島のようなものを、きっと彼ら自身が見つけると思います。


とはいえ、私の感覚ですが、昔に比べて今はOPPの若い人が職業を選択しやすい世の中になってきているのではないかと思います。
インターネットが発展して、その中でたくさんの新しい職業が日々生まれ続けていますし、一昔前では中々受け入れられなかったような「遊ぶことが仕事になる」といったことも現実になっています。
多様化が叫ばれる今、OPPが生きやすい世の中になりつつあるのではないか。
そんなふうに感じています。


アウター・プラネットを生きるということ。
それは、「普通」や「常識」から少し外れたところを生きるということになるのかもしれません。
でもだからこそ、普通や常識にとらわれない「本当の自分」を生きることについて、深く考え、そして体現していく可能性を秘めているのだとも思っています。

だからといって特別なことなんて何もないのです。
それぞれが生きたい人生を、それぞれが歩んでいるだけのこと。
出生図がその人を決めるのではなく、その人の魂がその出生図を選んで生まれてきただけのことなのだと私は常々思っています。
星に定められるのではなく、星を定めて生まれてきたのが私たちなのだと。

だから、OPPという言葉で区別することすら、結局のところナンセンスなのでしょう。
ただ、参考としてOPPってこんな感じだよってことを知っておくと、ちょっとだけアウター・プラネットを生きるコツみたいなのを発見することが速いんじゃないかなとは感じているので、書いています。
自分の魂が喜ぶ生き方からズレていると、人一倍軌道修正が入るのもOPPの特徴だと思うからです。
自分らしく、心が喜ぶ方向に素直に進んでいくこと。
アウター・プラネットを生きるコツは、そんな単純なことなのかもしれません。

私自身も、自分を信じて、自分にしか歩めない人生を存分に味わっていきたいなあと思っています。

ではでは、素敵な週末をお過ごしください!



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