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自立的な愛:水星逆行と夏至日蝕 2020.6.21

こんにちは、i です。

梅雨らしくなってきましたね。紫陽花がきれいです。

先日、久しぶりに雨の中を散歩しました。大人になってからは、雨が降ると靴が濡れてしまうなあとか、傘を持つのが面倒だとか、洗濯物が乾かないなあとか、そんなことばかり気にしていたように思います。でも、子どもの頃は雨の日にはそれなりに楽しみがあったことをふと思い出しました。わざと水たまりに入って遊んだり、しとしと降る雨の音を聴きながら、友達と家でトランプしたり。雨だと友達の兄弟姉妹も家にいるので、皆で家遊びをできるのがちょっと特別な感じがして嬉しかったのです。

こんな風に昔を思い出すのも、水星逆行が控えているからかもしれません。

6月18日から蟹座で水星が逆行を始めます。蟹座は家族意識や、愛情、感情に深く関係するサインです。わかりやすいところでは、身近な人との関係性などで、見直すべく浮上するものがあるのかなと思います。

今は16日で逆行前なのですが、しかし、逆行は準備段階からもう始まっているのだなあと今回は強く感じました。蟹座14度から5度まで戻るのですが、その前後から影響が出始めているなと実感しています。

6月2日  蟹座5度へ水星が進む(準備期間)

6月18日 蟹座14度あたりで水星逆行開始(見直し期間)

7月12日 蟹座5度あたりで順行に戻る(活用期間)

7月26日 蟹座14度まで再び到達(次の段階へ)

こんな感じです。

逆行が見直しだとすれば、その前にすでに何か見直すべき事柄が心に浮かび上がっていてもおかしくないように感じるのです。そして、見直しが終わったらそれを活用していく期間も必要です。

今は金星・木星・土星・冥王星という4つの天体も逆行しているので余計だと思うのですが、6月はじめからの停滞感は半端なかったです・・・(私だけでしょうか笑)。今思えば逆行に備えた心の準備期間だったように思います。もっと言えば、その後に控える「スタートの日」夏至と日蝕も影響している気がします。

個人的なトピックで言えば、これから進めていきたい仕事があったのですが、主に気持ちの面で「これは本当に正しい道だろうか」という問いが頭から離れず、ふんぎりがつかない状態が続いていました。ちなみにこれは、昨年からずっと引きずっていた問題なのですが、逆行が近づくにつれて心の整理がついていき、より建設的な気持ちに戻っていくことができました。

また、この準備期間中に月蝕が起こったことは象徴的です。日蝕が公のスタートだとすれば、今回の月蝕はそのための心の整理期間のような印象でした。そして、水星はそのために力を貸してくれているように思うのです。

きっと、春から今まで色々な葛藤を誰もが少なからず感じていることと思います。そして、変化を受け入れようと努力している人が私含め、周囲にも大勢います。でも、そのためにはまず自分の心を正直に見つめ、感情を整えていくことが必要だと思います。深いところに潜んでいる心の闇もきちんと見つめ、「しょうがないよね、人間だもの」と開き直って、闇を認めて光に転用していく。

そういった心の切り替えのために、水星は「準備」と「見直し」と「活用」という段階を与えてくれています。水星逆行というと恐怖の期間という印象が強いですが(笑)、力を貸してくれていると思えば怖くないものです。

懐かしい人と会って、心のアルバムを更新していくのもいいと思います。ちなみに私の母は占星術に全く興味がなく、水星逆行なんて言葉も聞いたことがないと思うのですが、先日偶然見つけた家族アルバムの整理をしていました。何となく、思い出を整頓したいと感じているのかもしれませんね。

蟹座は、身内意識と愛情のサインだと上で書きました。家族を守るお母さんのようなサインです。そして、サインの性質を成長させると、その身内意識はどこまでも拡大できると思うのですね。きっと、地球を守るお母さんのような、深くて大きな愛情に成長できるサインだと思うのです。

そんな蟹座で、水星が逆行し、直後の21日夏至には日蝕が起こります。

愛について、深く考えなさいと言われているように思います。そして、自立的な愛とは何かを掴みなさいと言われているような、そんな気がするのです。他者との間にある感情問題に向き合うためには、まず自分の心が整理できていなくてはなりません。そのために水星逆行を使う。そんな印象です。

そして、21日には夏至が訪れます。一番昼が長くなる日。太陽が最も強い力を注ぐとき。そんな特別な日に、特別な新月「日蝕」が起こります。スペシャルにスペシャルが上乗せされた感じです(笑)。

夏至は蟹座に太陽が入った日のことを指します。そこで起きる日蝕。本当に蟹座的意識がピックアップされているように感じますね。

6月の初め頃から向き合ってきた「家族」や「愛」「自分の感情」について、一区切りついていくような感じがします。そしてここから、これまでに掴んだものを新しくスタートさせていく、大きな節目の期間となるように思います。日蝕が与える影響は長く続くと言われますので、この日に全部区切りがついてまるっきり新しくスタートするというよりは、2020年後半の半年間かけて、古い感情に区切りをつけ、新しい自分をスタートしていく。つまり、年末のグレート・コンジャンクションに向けて大きなスタートラインに立つような感じがあります。

そのスタートの根底には、蟹座的な大きく深い「自立的な愛」がある。そう感じました。

そして、きっとそのゴールはグレート・コンジャンクションでもなく、その先に待つ未来でもない。そんなふうに思います。

他の誰でもない今の自分が未来を創っている。

他の誰でもない今の自分が、自分の宇宙を創っている。

そういうふうに心の底から思える日が、もしかしたらひとつのゴールなのかもしれないな、と感じました。

「自立的な愛」という言葉を思いついたときに、どうしても引用したくなった文章があります。辻麻里子さんという方が晩年に著された『藍の書』という本の一部分です。

湖に、父親8人とその子ども8人の合計16人を乗せたボートが浮かんでいて、それが沈んでいくという状況。このビジョンを、語り手はガイドのような存在に見せられています。

 ”目を転じると湖の中はまるで地獄絵図のようだった。
 8組の親子が網のようなものにからまっている。
 まるでクモの糸のようなものにからみとられ、もがけばもがくほどからまっていく。もう時間がない!
 早くほどいて脱出しなければ溺れ死んでしまうだろう。
 8人の父親たちは自力でクモの糸を脱出することができた。
 そして我先に自分の子供を助けようとしている……。
 しかし、上空から全体を俯瞰して見ると、8組の親子は輪を描き、実の子どもは父親から見て一番遠くにいる。互いに対角にある一番遠い位置にいるのだった。目を転じると、自分の一番近くには、よそのうちの子どもが苦しそうに助けを求めている。すべての父親が、一番近くにいる子どもを助けたら、全員が助かるだろう。 
 しかし、自分の子どもを助けるために、一番近くにいる子どもを踏みつけにして湖底へと沈めている父親がいた。それを見たその子の父親が自分の子どもを助けようとする。それにつられて、他の父親たちも自分の子どもを助けようとしている。よその子どもを踏みつけにして……。その様は、まさに地獄絵図のようだった。“
“「見よ、これが、人類が22を越えられない理由である。ここにいたすべての父親が、一番近くにいる子どもを助けたならば、すべての子どもたちは助かっただろう。~ここで注目するべくは、他者を蹴落としてでも自分の子どもを助けようとした者は、全体のうちの1人しかいなかったということ。他人の子どもを助けたのも全体のうちの1人。残りの6人がどう行動するかで人類の未来は大きく変わるのだよ」”   引用元:辻麻里子『藍の書』

ここには、愛と知恵が描かれているように思います。

他者の目を借りた依存的な愛ではなく、自分たちだけが良ければ良いという見せかけの愛でもなく、広い視野に立った愛というもの。

それを実感し、活用できたときに、愛に基づいた知恵が生まれる。

そんなことをこの文章から感じました。自分の心が歪んだと感じたり、迷ったりした時に、心の中でこの情景を多い浮かべます。そうすると、何とか立ち戻れる気がするのです。

あなたの太陽にたくさんの光が輝きますように。

それではまた!

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