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夢の続き

別府大分毎日マラソンにて
青学大・若林宏樹選手(4年)が日本人初マラソン最高タイムそして日本学生新記録となる2時間6分7秒(速報値)をマークして、日本人1位でゴールテープを切った。

日本人初マラソン最高タイムに日本学生新記録
驚かされたのはそこじゃない。

若林選手は大学卒業を機に競技から引退する。
これほどの力を持った選手が、
日本最高記録を更新した選手が、
学生記録を塗り替えた選手が、
引退するなんて。


きっと選手は走り続ける。
ただそのフィールドが変わっただけ。


こんなことは自分の競技人生でも1度だけじゃなくて何度もあった。
中学校入学。中学で違う部活やりたいから。
高校受験。そんな時間ないから。
高校入学。もう今更始めたって遅いから。
そうやって少しづつまわりの選手は減っていった。

その中には少なからず強い選手もいた。
うらやましいと思うほどの才能と恵まれた体格をした選手もいた。
きっとこの選手は強くなる。そう確信できるほどの傑出した選手もいた。
幼い頃からずっと一緒だった選手もいた。
親友であり、ライバルであり、ダブルスペアであった選手もいた。


数えきれないほど何度も背中を見送ってきた。
言いたい言葉と涙は飲み込んで。


同じ夢を追いかけてたはずなのに。
あっけなく終わってしまう。
もう決めたことだし、何も言える権利はないけど。
自分なんかが言ったところで変えられるものじゃないけど。
だけどやっぱり寂しいし悲しい。

どこにいっても頑張れよ。
いつでも応援してるから。
そうやって笑顔で背中を見送れない自分はやっぱりまだ大人にはなれないや。


一緒に最高の景色を見たかった。
またいつかみんなで集まろう。
集まったときには夢の続きの話をしようよ。


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