助産師あいあいこのプチ相談室「妊娠後期の食事」
こんにちは、あいあいこです。
これまで、妊娠中に増えていい体重の目安のお話、妊娠中の摂取カロリーのお話をしてきました。
そして今回は、「妊娠初期・つわり時の食事について」、「妊娠中期の食事」に引き続き、「妊娠後期(28週〜)の食事」について解説をしていこうと思います。
この時期からは、赤ちゃんが大きくなってきて胃が圧迫されて、なかなかお腹が空かない、少ししか食事が入らない、ということが起こってきます。
そのため、食事を少量ずつ摂る食生活にシフトしていきましょう。
イメージとしては、3食分の食事を、5〜6回に分けて摂る、という感じです。
具体的にどうしたらいいかというと、ご飯だけおにぎりにしておいて、お腹が空いた時に食べるとか、
食事の時に摂れなかった、乳製品や果物を間食として摂る、と言った感じでしょうか。
食事の内容としては、赤ちゃんの成長が急激に進んでいくため、バランスの取れた内容がよいでしょう。
何度も登場している、厚生労働省監修の「妊産婦のための食事バランガイド」を参考にしてみてください。
そして、妊娠後期になると、合併症(妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病)が起こりやすくなってきますので、味の濃い食べ物(しょっぱい食べ物)、甘い食べ物・果物の摂りすぎには要注意です。
塩分の摂取については、「Q&Aコーナー」でもお話ししていますが、極端に制限する必要はありません。
厚生労働省が2020年に発表している目安では、18歳以上女性で食塩(ナトリウム)は6.5g/日未満とされていますが、これは生活習慣病を予防するための量なので、厳密に守らないといけないというわけではありません。
ですが、健康的に過ごすのであれば、7〜8g/日程度には抑えた方がいいでしょう。
ちなみに、平成29年の国民健康・栄養調査結果を見てみると、日本人成人女性の平均的な食塩摂取量は9.1g/日だったそうですので、「少し控える」という心持ちで大丈夫です。
果物については、ビタミンや食物繊維も豊富なためたくさん摂りたくなるところですが、意外と糖分が含まれているので、この時期の妊婦さんは1日300gを目安にすることが推奨されています。
ちなみに、果物100gがどれくらいかという目安がこちらに記載されていますので、参考にしてみてください。(記事は一般の成人向けなので、200g摂取しましょうになっています)
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか?
「ここはどういうこと?」「もっとこんなことが知りたい!」ということがありましたら、是非コメント欄にお寄せください。
それでは、また次回お会いしましょう!
【出典】
病気がみえる 産科 vol.10(第4版)(株式会社メディックメディア)
妊産婦のための食事バランスガイド(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf
果物の1日摂取量目安(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10l-008.pdf
【画像提供】