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「新しい考えを知れば、チグハグな自分を肯定できる」マルチポテンシャライトはっちさん

「マルポテ会」や「望年会」など、SHEメイトさんたちと一緒にさまざまな企画を立ち上げるはっちさん。

バイタリティがあり、力みなぎるはっちさんにも自分を否定していた日々があったそうです。自分を肯定できたきっかけ、忙しい日々でもSHElikesを楽しむマインド、そしてこれからの夢を聞きました。

福岡県福岡市在住。一児の母。法律事務所で一般事務をしながら、麹調味料の製造販売、DTPデザイナー、SHEキャリアプランナーなども務める。
マルチポテンシャライトの人が集う勉強会「マルポテ会」主催。

将来の夢が分からない。進路に悩んだ大学時代

なんとなくモノづくりが好きだなって思いで、芸術大学に進学しました。作品制作に打ち込んだり、キャンパスがある街のアートプロジェクトを企画したり、楽しかったです。

人と接するのも好きで、居酒屋のバイトを3店舗くらい掛け持ちしていました。午前中は大学で作品制作、昼からランチ営業出て、夕方から夜中の0時まで居酒屋で働いて、違うお店で朝の5時まで働くって生活をしていました。体力だけはありました(笑)

おっぱいブラ装着

作品を手にする大学時代のはっちさん

大学4年生になっていよいよ進路を決めないと、というときに、焦りを感じました。というのも私の大学ではいわゆる「就職活動」の概念がない。大学の同期は就活してなくて、学校もそんなに力を入れていなかった。

それが当たり前の環境だったけど、地元の友だちに目を向けると就活をしていた。インターンしたり、建築系の勉強をしていた子が建築事務所に就職したり。しっかり進路を決めているように見えました。

そんな周りと比べると、私は夢やなりたい職業もない。作品制作、イベントの企画運営、接客業、調味料作り。どれも好きだけど、自己流で中途半端。自分ておかしなやつだな、と卑下していました。

SHElikesで知った「マルチポテンシャライト」

そんな自分を肯定できるようになったのは、「マルチポテンシャライト」を知ったからです。

きっかけは2020年6月に入会したSHElikesです。入会後の「初回コーチング」で、「やりたいことが多すぎてやりたいことが何か分からない」と話したら、一緒にコーチングを受けていた方がマルチポテンシャライト提唱者のエミリー・ワプニックさんの動画を教えてくれたんです。

そのあとマルチポテンシャライトの方が登壇したイベントもあり、「私ってこれじゃん!」と救われました。

※マルチポテンシャライト(以下:マルポテ)
さまざまな分野にわたり興味関心があり、業種や分野の垣根を超えてスキルを発揮しクリエイティブに活動する人のこと。エミリー・ワプニック氏が提唱した。

そして自分の強みにも気付きました。いろんなことに興味があるぶん、人とつながるタイミングが他の人より多いことです。最近編み物教室に通いはじめたので、そこでも新しいつながりができました。

大人になると新しいつながりができる機会ってそう多くはないのに、やりたいことがたくさんあるおかげで、出会いに恵まれています。

「やりたいことが多い」を、自分の強みとして生かせばいい。
自信がついたってわけではないけど、自分を肯定できるようになりました。

はっちさん流「自己分析」のススメ

本当にやりたいことが分からずもやもやしている方には「自己分析」をおすすめします。

とにかく自分がこれまでしてきたことや、その時の感情をわああって書き出してみる。そうすると自然と自分が好きなことや楽しいと思う瞬間、反対にこれは嫌だなと思うことに共通点が見えてきます。

私は自分の仕事や過去の取り組みを仕分けてみたら好きなこと、得意なこと、大切にしている価値観が浮き彫りになって、やりたいことが見つけられました。

大事なのは、自己分析しながら感情を持たないこと。

たとえば、ずっと続けてきたことを逃げるように辞めてしまった経験って誰しもありますよね。そのときに「なんであのとき私あんなことしちゃったんだろう」って自己嫌悪に陥りがち。

でもそのための自己分析じゃない。すごい汚い字でもいいから考える余地を与えないようにめちゃくちゃ速く書くのもいいですよ。あーこれこれ、あれはどうだったって深く考えるんじゃなくて、とにかく思いついたことを文章にならなくてもいいから書き続けると無心になれて、嫌なことを考えずに済む。

あとはちゃんと時間をとってやる。片手間で「今10分だけあるからやろう」だと気持ちが焦って悪循環になる可能性があるので。

それでも書いていて辛くなったり、きついなと思ったら止めてください。「最悪だったな、悲しかったな、私最低だな」と思い始めたら、また日を改めてみてくださいね。

誰かに頼りながら子どもと一緒に成長しよう

私はシングルマザーです。離婚した夫はいわゆるモラルハラスメントのタイプでした。周囲からはいつも何かに怯えているように見えていたそうですが、自分では「これが日常、普通」と思い込んでいた。

そんなある日、芸能人の離婚のニュースを見ました。彼女の「自分を尊重してもらってないのに気付いた」という言葉に、「私もだ」と思ったんです。
そのとき息子は2歳半。ことを理解できるようになってからでは遅いと夜逃げのように家を出ました。今は弟と息子と、3人で暮らしています。

子どもって意外と勝手に育ってくれるし、子どものほうがちゃんとしてるところもありますよね。

先日驚いたことがあります。私がリビングのドアノブを交換するために廊下で作業していたときでした。両側ともドアノブを外したまま、ドアが閉じて開けられなくなっちゃったんです。息子はリビングにいるけど、スマホは室内に置きっぱなしで電話ができない。

「どうしよう、開かなくなっちゃった!」と途方にくれていたら、息子が「動画で探せばいいじゃん」って言い出して。私のスマホで「取っ手がないドアの開け方」って動画を音声検索して、ドアノブの穴から見せてくれました。

特に教えてなくても、日頃の大人を見て学んでいるんですね。親が1から100まで教えなくても自分で吸収していく。ついついあれをしろこれをしろって言っちゃうんですけど子どもを信じてあげるのも大切です。「親が親であるべき」な考え方ももちろんアリだけど、親が過干渉になるとお互いイライラしちゃうんじゃないかな。一緒に成長するのも楽しいなって最近は思います。怒ることもいっぱいありますけど(笑)

シングルマザーは父親の分までしっかりしなきゃ、一人でやらなきゃって思いがちだけど、誰かに頼って大丈夫です。私も仕事のときは実家や友達に子どもを託しています。反対に友達が美容院に行きたいときには私が2ヶ月の子を預かってます。

うまくいかないときは思い切って諦めよう!

勉強が進まなくて落ち込むこと?もちろんありますよ。もうSHElikesに入会して8ヶ月になるのに、卒制一切やってないし。でも入ったからにはひとつモノにしたい。Webデザインくらいは出して終えたいなと思っているけど、コーディング難しいんですよね。

ライターコースもやってみたんだけど、語彙力なさすぎて一つ目の動画で止まっています。TwitterでみんながSEO記事の課題で大変そうなのをの見ると「うっ、私はまずそこまでいきつかない」って凹む(笑)

でも良いことも悪いことも、すぐ忘れちゃうタイプなんです。課題でつまずいたら「ああ、もうやめたやめた」って一度やめちゃう。それで日にちをあけたら、頭が冴えてライターの課題が書けたな。Webデザインのバナーの課題も、最初ワケわからなくても、日にち置くと「このフォントかわいいから使っちゃおう」って一気に完成できるときもありますよね。

だめなときは思い切って諦めましょう!
自分を否定するのに時間を使うのはもったいない。ゲームしたり、漫画読んだり、別のなにかをして気分転換するのが大事です。

マルポテさんに居場所と生きやすい世の中を作りたい

今年の目標は自分でマルチポテンシャライトのコミュニティを作ることです。

今やっているマルポテの会はSHElikesのイベントを機に作りました。一人でキャリアの分析や書籍にあるワークするのがつまらなくて、一緒にやろうって声かけて集まった人たちで始めました。

マルポテタイプの人って自分で気がついていないだけで世の中に多いと思います。先日もキャリアに悩む幼馴染の話を聞いていたらマルポテの特徴に当てはまりました。

そういう方は考え方を知れば、生きやすくなると思うんです。
自分の考え方がおかしく無いんだ、とか、働き方チグハグでいろんなことやってても悪いことじゃないんだって分かるだけで、気持ちが楽になる。

今はSHEメイトさんだけのコミュニティだけど、この考え方や取り組みをSHEメイトさんだけにとどめているのはもったいない。日本中のマルチポテンシャライトの方々の居場所を作り、生きやすい世の中が作りたいです。


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