覚醒した村井優とBACKS -『僕は僕を好きになれない』MVを視聴して
2024年10月4日、22時。
櫻坂46 10thシングルBACKS曲、『僕は僕を好きになれない』MVが公開された。
その15時間前の朝、先行配信のストリーミングでこの曲を聴いた時の感想はこんな感じだった。
へえ〜タイトルからしたらもっとかっこいい系なのかと思っていたけれど、意外とよくあるBACKS曲って感じの雰囲気。
村井優がこの曲のセンターなところがうまく想像できないような、、
曲だけだと個人的には微妙だけど、MVを見たら印象良くなるのかな、、
村井優センターということで期待していただけに若干拍子抜けしたような感じだった。うーん。
そして15時間後、YouTubeを開くといつも通りカウントダウンが始まっていて、ワクワクと不安を抱えながらその時を待った。
そして、始まった。
まず思ったこと。
この曲って、こんな曲だったっけ……?
最初の方、村井優のあの目。IWTCのMVでもしーの目に惹かれたけれど、それと対比するかのようで、村井優の目力が存分に活かされている。
村井優の目が開くと同時に始まったイントロが、和風庭園(?)や豪華な和室や和を感じる衣装にすごくマッチしていた。
イントロが終わってからも驚きの連続で。
村井優の表現力ってこんなに凄かったんだ、と気付かされた。体全体で曲を、歌詞を表現していて、これがあの普段ふわふわな村井優なの……?と信じられない気持ちになった。
きっとあの素直さで曲を存分に味わって取り込んで、感じたものをそのまま表現しているんだろう。
今まで表題曲メンバーだったとは言っても村井優の位置は2列目か3列目で、曲の中心ではなかった。どうしてもセンターやフロントメンバーに目がいってしまうし、私自身がライブに現地参戦したことがないこともあって村井優だけを見つめ続けたことはなかった。
村井優がこんなに凄いパフォーマンスをする子だったなんて。
私が知らなかっただけで、村井優は元々これだけの力を持った人なのだと知られていたのかもしれない。
しかし私は思う。
今回表題選抜メンバーから外れたことによる悩みや焦燥感とBACKSセンターを任された喜びや責任感、その両方によって村井優は今までよりずっと深く楽曲と向き合い、感情移入してそれをパフォーマンスに昇華させることができたのだろうと。
ただただ激しいだけ、かっこいいだけではない、深みを増した村井優の表現力。
本領を発揮し、これからも進化し続けていくであろう村井優から私は目が離せない。
そして他のメンバーも。
いのりのアンニュイな表情と歌声。
イントロのえんぴかとふゆかさん。
「扉を開ける鍵はどこにある?」のみいちゃん、りかちゃん、きらちゃん。
障子を這うように駆ける大沼と莉菜ちゃん。
2サビ終わり、櫓の前のえんりこの視線。
「なんてかっこ悪いんだ」で一瞬映ったまりのんの陰のある表情。
「扉を開ければ見えるのに」で地を這いながらも必死に進もうとするこんなぎ。
一つ一つ挙げ出したらきりがないぐらい、皆良かった。
というか、どの場面も自分の言葉では表現するのが難しい複雑な意味のある表情のような気がして、言葉にするのが難しいし、語彙力が足りない。
うーん……。これは確かにパフォーマンスで選抜を選ぶのも難しい。1枚のシングルに表題曲が2つ必要なぐらい。
前のシングルで選抜メンバーだった子が選抜から外れたと思ったらBACKSセンターをやってその次には選抜に戻るという流れを批判する人がいるのはわかる。それではずっとBACKSの子が報われないし、そもそも選抜メンバーが固定化しすぎていたり、選抜に入れるレベルの子が他に何人もいるのに選抜メンバーの人数が少なすぎたりと色々不満に思うところは私もある。
だけれど一番つらいのは本人たちだろうし、私にはただ応援することしかできない。
応援したらそれだけ、(いや私のようなちっぽけな存在が応援してもしなくても変わらないんだけれど、)彼女たちは私の期待を超えたパフォーマンスを見せてくれる。
だから私はこれからも櫻坂46を応援し続ける。