藤井風『帰ろう』
ジョングクの時もそうだったが
私は好きになった曲は歌詞にもとても注目する
だから全曲英語で
あまり情緒が感じられなかった彼のソロアルバムは
正直にいうと歌詞が心に響かなかった
ただジョングクの歌のうまさ
表現力の素晴らしさがそれを上回って輝いていたので飽きずに聞ける
藤井風くんの曲もとても良い
岡山弁を入れた歌詞も今を生きてる感じがして好ましい
『死ぬのがいいわ』は日本語そのままを外国のファンも覚えているらしい
日本語をローマ字で記されていて横に意味が記載されている
指切りげんまんの意味も
この曲でとっても思い出す映画がある
『嫌われ松子の一生』
中谷美紀さん主演で
とても悲しい物語だった
父親からは妹と差をつけて育てられたが
何不自由なく育った美しい彼女は
まじめに人を愛して相手に尽くして生きているのに
何故かどんどん不幸になっていく
最後は通りすがりの少年たちに撲殺されて死んでしまう
見終わった後何とも切なくて中谷さんの美しさとともに心に残った映画だった
酷い一生をちょっと絵本のような世界にも描かれていて
外国でも評価を受けているらしい
まじめに生きて、人を愛した
彼女がなぜみるみる不幸になり
最後はむごい死に方をしたのか
その時私は随分考えたがわからなかった
今ならわかる
彼女は自分を大事にしていなかった
人を愛しても自分は愛さなかった
だから人にも大事にあつかってもらえなかったのだ
今私は自分の中の私を慈しんでいる
よくがんばったね
おつかれさまと
風くんの歌はそんな歌
だから涙するのだ
『帰ろう』もとてもいい
いつか自分が死ぬ時は何も持っていけないから
さわやかな風と帰ろう
やさしく降る雨と帰ろう
と言葉が綴られて
肩をぽんぽんとやさしくたたいてもらっているようなメロディ
彼もバンタンと同じ
こんな時代だから現れた星の子かな