楽しい夏
夏、って単語には沢山のイメージが広がっている気がする
夏の風物詩のラムネは絶滅危惧種になるそうだ、
ラムネが夏じゃないといけない理由ってあったのか。
みんな夏が好きなのは夏が楽しいってイメージが広がっているからだ、
絶滅危惧種のラムネ、
街の灯りとは違う夏祭り、
光を弾くコップの水面、
歯が痛くなるアイスクリーム、
焼けたような熱いコンクリート、
地上に落ちた太陽の向日葵、
薄着で触れ合う誰かの肌、
夏季限定一週間のみの蝉、
赤がきらめく海原、
暗闇に現れるオレンジ色のトンネルランプ、
ほら 夏の話をしたらあなたも楽しい想像をしたでしょう?
夏はね 幻ですよ。
太陽が僕らを殺す様に焦がすから、死ぬ前に焦げた僕らの陽炎が夏を魅せてるんです。
おや 誰か横を通り過ぎましたか?
ああ きみか
きみだったんだ、なつは
そっか(ばいばい。)
【記憶の中の夏】――――楽しい夏