よっしー
ここ最近、夢によっしーが出る。
よっしーとずっとずっと一緒に過ごす夢。
よっしーも私が好きで、私もよっしーが大好き。
多分「恋人」としてよっしーは私の夢に出演している。
ここでいうよっしーは、ゲームの緑色の怪獣じゃなくて
幼稚園から中学まで一緒だった幼なじみであり、
私が小学校の頃、ずっと好きだったヨシタカくんの愛称である。
色白で細いよっしー。
幼稚園の時、くっつきゲームというものが流行った。
これは2人組で遊ぶもので、先生が手と手、や頭と頭のようにお題を出して、互いの部位同士をくっつけ合うゲーム。
これを休み時間に私はよっしーとやって、先生役をカオルちゃんがやった。
カオルちゃんはバカだから、「口と口」という
先生が唯一言わないだろう部位を言った。
その頃私もよっしーもバカだったから、
平気で口と口をくっつけた。
私のファーストキスはくっつきゲームのお題として消化された。
小学校に上がって、よっしーが好きになった。
色白で細いよっしー。本当にかっこよかった。
「よっしー、はづのこと好きなんだって。この間のダンスたまたま見たらしいよ、」
母伝いでまさかの情報を得た。
イオンモールで踊る私を、見たらしい。
そして私のことを、好きらしい。
よっしーも私のことが好きだから、私もよっしーをもっと好きになった。
そして、ダンスの姿を見て好きになったというその事実が何よりも嬉しかった。
踊ってる私、素敵だったかな。
よっしーの「好き」を確信してから、たくさん一緒に帰ったし、水泳の時間も一緒にいたし、学芸会の役(竜宮城の中のイカ)も同じだったし、スキーのリフトにも一緒に乗った。
今考えたら小さすぎるけれど、当時の私にとってこのささやかな隣の時間はとても大きかった。
ただ、小学1年や2年で「恋人になる」ということはまだタブーな気がして、その関係に名前がつくことはなかった。
卒業アルバムでよっしーを見ると、恋心が再燃してしまうくらいにかっこいい。
私のタイプは、肌が白くて、ひょろっとしている、所謂塩と呼ばれるような人。
つまりは
タイプって、結局は今までで1番好きだった人のことらしい。
その後よっしーとはクラス替えで別々になって以降、中学卒業まで同じクラスになることはなかった。
今私はよっしーの連絡先ももっていないし、行方もわからない。
よっしーと仲がいい友達から聞いた話だけれど、
よっしーは現在、完全栄養食ばかり食べていて
一緒に外食した際に
「ご飯ってあったかいんだ」と感動していたらしい。
よっしーは多分今も、色白で細い。
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